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トップ 各試験用の問題と解説 基本情報 平成18年春の基本情報技術者 午前
平成18年春の基本情報技術者 午前の過去問と解説を掲載しています。
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このページの目次です。
16進小数2A.4Cと等しいものはどれか。
【ア】 25+23+21+2-2+2-5+2-6
【イ】 25+23+21+2-1+2-4+2-5
【ウ】 26+24+22+2-2+2-5+2-6
【エ】 26+24+22+2-1+2-4+2-5
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者 午前 問題 問1
答え 【ア】
基数とは、ちょうど桁上がりが起こる数で、10進数の場合は10となり、2進数の場合は2となります。
基数変換とは、2進数で表現されている数値を、8進数や16進数などに変換する作業のことをいいます。
たとえば、(2 A . 4 C )16を16進数から2進数に基数変換するとします。
表のように、16進数1桁を2進数4桁に変換すると
(2A.4C)16 =(00101010.01001100)2
=25+23+21+2-2+2-5+2-6
となります。
なお、2進数の1桁目が1となるときは10進数に直すと奇数になります。
16進 | 2進 | 10進 |
---|---|---|
0 | 0000 | 0 |
1 | 0001 | 1 |
2 | 0010 | 2 |
3 | 0011 | 3 |
4 | 0100 | 4 |
5 | 0101 | 5 |
6 | 0110 | 6 |
7 | 0111 | 7 |
8 | 1000 | 8 |
9 | 1001 | 9 |
A | 1010 | 10 |
B | 1011 | 11 |
C | 1100 | 12 |
D | 1101 | 13 |
E | 1110 | 14 |
F | 1111 | 15 |
次の計算は何進法で成立するか。
131-45=53
【ア】6 【イ】7 【ウ】8 【エ】9
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者 午前 問題 問2
答え 【イ】
基数とは、ちょうど桁上がりが起こる数で、10進数の場合は10となり、2進数の場合は2となります。
たとえば、 131-45=53 の計算が何進法で成立するかを調べる時、基数を知っていると便利です。 「(基数+引かれる方の最小の位の数)-引く方の同じ位の数=右辺の同じ位の数」 が成り立つからです。
上の例を計算してみると、
(基数 +1)-5=3 ⇒ 基数+1-5=3 ⇒ 基数-4=3 ⇒ 基数=7
したがって、7が基数となるので上の式では7進法で成立します。
負数を2の補数で表現する固定小数点表示法において、nビットで表現できる整数の範囲はどれか。 ここで、小数点の位置は最下位ビットの右とする。
【ア】ー2n~2n-1
【イ】ー2n-1ー1~2n-1
【ウ】ー2n-1~2n-1ー1
【エ】ー2n-1~2n-1
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者 午前 問題 問3
答え 【ウ】
コンピュータでは、負数を表現するときに補数を用いるのが一般的です。負の数の表現(補数表現)について見ていきます。
補数とは、与えられた数を決められた数から引くことによって得られる数のことをいいます。
n進数の場合、基数の補数であるnの補数と基数から1引いた補数であるn-1の補数があります。
負数を2の補数で表現する固定小数点表示法において、nビットで表現できる範囲は、
ー2n-1~2n-1ー1
となります。
数値を図に示す16ビットの浮動小数点形式で表すとき、10進数0.25を正規化した表現はどれか。 ここでの正規化は、仮数部の最上位けたが0にならないように指数部と仮数部を調節する操作とする。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者 午前 問題 問4
答え 【ウ】
小数の表現について見ていきます。
浮動小数点数は、非常に大きな数や非常に小さな数を扱う場合に使用します。 浮動小数点数の構成は次のようになっています。
図 浮動小数点数の構成
たとえば0.000000000000000101×23という数値では、仮数部のけたが不足して表現できなくなってしまいます。
そこで、指数部を調整することで仮数部の左側の0をシフトして消していきます。 このように仮数部を調整することで仮数部の左側の0を消して、より大きな数値やより小さな数値を表現できるようにする作業を正規化といいます。
ここでは10進数0.25を正規化した表現を考えます。
まず10進数0.25を2進数に基数変換します。
(0.25)10 = (0.01)2
次に2進数0.01を正規化します。
(0.01)2 = (0.1)2×2-1
よって仮数部は、(10000000000)2
指数部は2を基数とし、負数は2の補数で表現します。
また、-1を2の補数で表現します。
(1111)2 = (-1)10
したがって、
S:仮数部の符号は正なので、0となります。
e:指数部は(1111)2です。
f:仮数部は(10000000000)2です。
浮動小数点表示の仮数部が23ビットであるコンピュータで計算した場合、情報落ちが発生する計算式はどれか。 ここで、()2は2進法で表示されている。
【ア】(10.101)2×2-16-(1.001)2×2-15
【イ】(10.101)2×216-(1.001)2×216
【ウ】(1.01)2×218+(1.001)2×2-5
【エ】(1.001)2×220-(1.1111)2×221
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者 午前 問題 問5
答え 【ウ】
情報落ち誤差とは、値の差が大きい2値の加減算で、小さい値が無視される誤差のことです。
たとえば、浮動小数点表示の仮数部が23ビットであるコンピュータで計算した場合、次の計算式は情報落ちします。
(1.01)2×218+(1.001)2×2-5
このようなことより、浮動小数点表現を使った足し算や引き算を行う場合、指数をそろえる必要があります。 絶対値が非常に大きい数と絶対値が非常に小さい数を使って足し算や引き算を行うと、どちらかの指数にあわせるため仮数部のけたが入りきれなくなり、小さい数が計算に反映されないことがあります。
この問題の場合、【ウ】の指数部の差が一番大きいので、この選択肢が答えとなります。
最上位をパリティビットとする8ビット符号において、パリティビット以外の下位7ビットを得るためのビット演算はどれか。
【ア】 16進数0FとのANDをとる。
【イ】 16進数0FとのORをとる。
【ウ】 16進数7FとのANDをとる。
【エ】 16進数FFとのXOR(排他的論理和)をとる。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問6
答え 【ウ】
パリティビットとは、英語でparity bitといい、パリティチェック方式で伝送データの1文字ごとに付加される1ビットを意味します。 冗長ビットともいい、水平方向または垂直方向の1の数の合計が偶数かまたは奇数かを表すビットになります。
パリティビットを使用したパリティチェック方式は、列または行の1の合計が偶数か奇数かしか分からないため、誤りの訂正は行えません。
パリティビットが1ビットの場合は、その値は0か1の2通りでしかなく、誤りがあるかどうかしか検出することが出来ません。
また、パリティビットを使用したパリティチェック方式は、水平方向と垂直方向のパリティビットを使用することでどこに誤りの値があるか分かるようになります。 ただし、誤りが2ビット以上になると矛盾が出てきてしまい、位置の特定ができなくなります。 水平方向と垂直方向のパリティビットを使用することで誤りの検出と1ビットの誤りまでの訂正が行えるということになります。
ここでは8ビット符号において、パリティビット以外の下位7ビットを得るためのビット演算の例を見ていきます。
最上位をパリティビットとする8ビット符号において、パリティビット以外の下位7ビットを得るとします。 仮にデータを10101010としたとき、16進数7FとのANDをとると次のように下位7ビットを取り出せます。
次のベン図の網掛け部分の集合を表す式はどれか。
ここで、X∪YはXとYの和集合、X∩YはXとYの積集合、
【ア】
【イ】(A∪B)∩
【ウ】(
【エ】
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問7
答え 【ウ】
集合とは、関心を払っているものの集まりで、次の2つの性質を持っているものです。
集合表記の意味、X∪YはXとYの和集合つまり「または」、X∩YはXとYの積集合つまり「かつ」、 XはXの補集合つまり「でない」の意味です。
集合の間の演算は図のようなベン図を用いて表現するとわかりやすいことがあります。
X∪YはXとYの和集合、X∩YはXとYの積集合、XはXの補集合を表すとき、 次のベン図の網掛け部分の集合を表す式は(A∩B∩C)∪(A∩B∩C)になります。
次の表はJISコード表の一部である。二つの文字“A”と“2”をこの順にJISコードで表したものはどれか。
【ア】00010100 00100011
【イ】00110010 01000001
【ウ】01000001 00110010
【エ】01000010 00110010
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問8
答え 【ウ】
JISコードとは、Japan industrial standardsの略で、ISOコードに片かなを考慮して日本で制定したコードです。 1バイト系(JIS X 0201)は7ビットの7単位コードと片かなも組み込んだ8ビットの8単位コードがあります。
二つの文字“A”と“2”をこの順にJISコードで表すと次のようになります。
2つの文字“A”と“2”をこの順にJISコードで表したものは、「01000001 00110010」になります。
次の表は、文字列を検査するための状態遷移表である。 検査では、初期状態aとし、文字列の検査中に状態がeになれば不合格とする。 解答群で示される文字列のうち、不合格となるものはどれか。 ここで、文字列は左端から検査し、解答群中の△は空白をあらわす。
文字列 | ||||||
空白 | 数字 | 符号 | 小数点 | その他 | ||
現 在 の 状 態 |
a b c d |
a a e a |
b b b e |
c e e e |
d d d e |
e e e e |
【ア】+0010 【イ】-1 【ウ】12.2 【エ】9.△
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問9
答え 【ウ】
状態遷移図とは、状態の移り変わりを図で表したものです。 時間の経過や事象の発生に基づいて記述していきます。 なお、以下のように表形式で表す場合もあります。
文字列 | ||||||
空白 | 数字 | 符号 | 小数点 | その他 | ||
現 在 の 状 態 |
a b c d |
a a e a |
b b b e |
c e e e |
d d d e |
e e e e |
選択肢それぞれについて見ていきます。
【ア】は、次の①~⑦となるのでeにはなりません。
|
||||||
空白 | 数字 | 符号 | 小数点 | その他 | ||
現 在 の 状 態 |
a① b⑤⑦ c③ d |
a a e a |
b b⑥ b④ e |
c② e e e |
d d d e |
e e e e |
【イ】は、次の①~④となるのでeにはなりません。
|
||||||
空白 | 数字 | 符号 | 小数点 | その他 | ||
現 在 の 状 態 |
a① b c③ d |
a a e a |
b b b④ e |
c② e e e |
d d d e |
e e e e |
【ウ】は、次の①~⑧となるので検査中に状態がeになります。
|
||||||
空白 | 数字 | 符号 | 小数点 | その他 | ||
現 在 の 状 態 |
a① b③⑤ c d⑦ |
a a e a |
b② b④ b e⑧ |
c e e e |
d d d⑥ e |
e e e e |
よって、答えは【ウ】になります。
後置表記法(逆ポーランド表記法)では、たとえば、式Y=(A-B)×CをYAB-CX=と表記する。 次の式を後置表記法で表現したものはどれか。
Y=(A+B)×(C-(D÷E))
【ア】YAB+CDE÷-×=
【イ】YAB+C-DE÷×=
【ウ】YAB+EDC÷-×=
【エ】YBA+CD-E÷×=
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問10
答え 【ア】
ポーランド記法とは、演算子をそのオペランドの前(または後)に置く表記法をいいます。 演算子を後におく記法を逆ポーランド記法ともいいますが、単にポーランド記法ということも多いようです。 たとえば、「a+b」は「ab+」となります。
ポーランド記法は、評価の容易さと括弧などの区切りを用いずに式を一意的に表記できることなどから、言語プロセッサで利用されています。
逆ポーランド表記法とは、ポーランド記法の後置表記法のことをいいます。
逆ポーランド記法は、演算子を演算対象の後ろに記述する記法です。 たとえば、「A+B*C」という式の場合「ABC*+」というように、あるいは式Y=(A-B)×CをYAB-CX=と表記します。
ここでは、Y=(A+B)×(C-(D÷E))をポーランド記法で表してみる場合を考えます。 この場合、以下のように木で表現し、節から上に出るときにそこの記号を書いていくと便利です。
最後に「Y=」の部分を加えると、
YAB+CDE÷-×=
正三角形の内部の点から、各辺に下ろした垂線の長さの和は一定である(図1参照)。 三角グラフは、この性質を利用して、三つの辺に対応させた要素の割合を各辺への垂線の長さとして表したグラフである。 図2の三角グラフは、3種類のソフトについて、A~Dの4人の使用率を図示したものである。 正しい解釈はどれか。
【ア】 Aさんは、ワープロソフトだけを使用している。
【イ】 Bさんは、ほかのソフトに比べて表計算ソフトの使用率が高い。
【ウ】 Cさんは、データベースソフト、表計算ソフト、ワープロソフトの順に使用率が高い。
【エ】 Dさんは、表計算ソフトを使用していない。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問11
答え 【イ】
三角グラフとは、3つの辺に対応させた要素を項目として、それらの項目の比率を正三角形内部の点から各辺への垂線の長さで表したグラフです。
正三角形の性質ですが、正三角形内部のある点から各辺への垂直に降りる線の和が一定の値になりますね。 三角グラフは、この3つの項目の比率の和が100%になることを利用して表現しています。
図1は、正三角形の内部の点から、各辺に下ろした垂線の長さの和は一定です。
三角グラフは、この性質を利用して、三つの辺に対応させた要素の割合を各辺への垂線の長さとして表したグラフです。
図2の三角グラフは、3種類のソフトについて、A~Cの3人の使用率を図示した例です。
上の例を使用して、読み方を解説します。
図3は、点Aはワープロソフトのあたりの上にあるので、ワープロソフトの辺に対応して垂線を下ろせません。 これより、Aさんはデータベースと表計算ソフトを同程度に使用していることが分かります。
今度は図4、Bさんは表計算ソフトの使用率が他のソフトの使用率に比べて高いことが分かります。
ではCさんはどうなるかですが、Cさんはワープロソフトの使用率が高いことがわかります。
業務分析や業務計画に欠かせない図表、グラフによるデータ可視化をテーマに、各種グラフについてまとめています。
抜取検査のOC曲線、浮動棒グラフや積上げ棒グラフなどのグラフの使い方、などOR・IEの知識をまとめています。
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空の状態のキューとスタックの二つのデータ構造がある。 次の手続きを順に実行した場合、変数xに代入されるデータはどれか。
ここで、
データyをスタックに挿入することをpush(y),
スタックからデータを取り出すことをpop(),
データyをキューに挿入することをenq(y),
キューからデータを取り出すことをdeq()
とそれぞれ表す。
push(a)
push(b)
enq(pop())
enq(c)
push(d)
push(deq())
x←pop()
【ア】a 【イ】b 【ウ】c 【エ】d
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問12
答え 【イ】
スタックとキューの考え方,その操作を理解します。
スタックとは、1次元配列に格納された後から入れたデータを先に取り出すデータ構造のことをいいます。 このようなデータの出し入れをLIFO(Last-In First-Out:後入れ先出し)と呼びます。
キューとは、英語でqueueといい、1次元配列に格納されたデータの一方からデータを格納し、他方の端からデータを取り出すデータ構造のことです。 先に入力したデータが先に出力される(先入れ先だし:First In First Out)という特徴をもつデータ構造です。
問題の解法は以下のとおりです。
よって、答えは【イ】になります。
スタックはLIFO(Last-In First-Out:後入れ先出し)、キューはFIFO(先入れ先だし:First In First Out)のデータ構造です。スタックとキューの考え方、その操作について解説していきます。
アルゴリズムとデータ構造について、基本情報や応用情報など情報処理試験対策用の解説をまとめています。
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6個の数値180、315、282、410、645、525を並べる。 手順1~4は途中までの手順を示したものである。 手順4まで終わったときの結果はどれか。
手順1 | 並びの左から順に、数値の1の位の値によって0~9のグループに分ける。 |
手順2 | 次に0のグループの数値を左側から順に取り出して並べ、その右側に1のグループ、以下順に2~9のグループの数値を並べていく。 |
手順3 | 手順2で得られた数値の並びの左側から順に、数値の10の位によって0~9のグループに分ける。 |
手順4 | 手順2と同様に、0のグループの数値から順に並べる。 |
ここで、グループ内では、処理がおこなわれた数値を左から順に並べるものとする。
【ア】 180、282、315、410、525、645 【イ】 315、410、525、180、282、645
【ウ】 410、315、525、180、645、282 【エ】 645、525、410、315、282、180
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問13
答え 【ウ】
配列とは、内部構造を持つデータ構造で、同じ型の要素の並びで添字式を持つデータ構造のことをいいます。
以下ではグループ内では、処理がおこなわれた数値を左から順に並べるものとして、手順に従って6個の数値の配列「180、315、282、410、645、525」を並べ替えます。
手順1 | 並びの左から順に、数値の1の位の値によって0~9のグループに分ける。 |
手順2 | 次に0のグループの数値を左側から順に取り出して並べ、その右側に1のグループ、以下順に2~9のグループの数値を並べていく。 |
手順3 | 手順2で得られた数値の並びの左側から順に、数値の10の位によって0~9のグループに分ける。 |
手順4 | 手順2と同様に、0のグループの数値から順に並べる。 |
並べの左側から順に、数値の1の位の値によって0~9のグループに分けます。
1の位が0のグループ | 180、410 |
1の位が1のグループ | |
1の位が2のグループ | 282 |
1の位が3のグループ | |
1の位が4のグループ | |
1の位が5のグループ | 315、645、525 |
0のグループの数値を左側から順に取り出して並べ、その右側に1のグループ以下順に2~9のグループの数値を並べて行きます。
180、410、282、315、645、525
となります。
10の位が0のグループ | |
10の位が1のグループ | 410、315 |
10の位が2のグループ | 525 |
10の位が3のグループ | |
10の位が4のグループ | |
10の位が5のグループ | |
10の位が6のグループ | 645 |
10の位が7のグループ | |
10の位が8のグループ | 180、282 |
10の位が9のグループ |
手順2と同様に、0のグループの数値から順に並べます。
410、315、525、645、180、282
アルゴリズムとデータ構造について、基本情報や応用情報など情報処理試験対策用の解説をまとめています。
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昇順に整列済の配列要素A(1)、A(2)、…A(n)から、A(m)=kとなる配列要素A(m)の添字mを2分探索法によって見つける処理を図に示す。 終了時点でm=0の場合、A(m)=kとなる要素は存在しない。 図中のaに入る式はどれか。 ここで、/は、小数点以下を切り捨てる除算を表す。
【ア】(x+y)→m
【イ】(x+y)/2→m
【ウ】(x-y)/2→m
【エ】(y-x)/2→m
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問14
答え 【イ】
2分探索とは、探索データの中央の値と目的のデータを比較し、一致しなければ、中央の値の上下どちらにあるかを判断し、探索データを半分に絞り込み、比較を続けていく方法です。 探索されるデータが昇順、または降順に整列している場合に使用できます。
流れ図では、データ列の最小値1、最大値nの中央値を求める計算が空欄a以外にありません。 解答群からも、2で割って中央値を求めることだろうと想像がつきます。 よって、答えは【イ】になります。
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次の流れ図は、シフト演算と加算の繰り返しによって2進数の乗算を行う手順を表したものである。 この流れ図中のa、bの処理の組み合わせとして、正しいものはどれか。 ここで、乗算と被乗算は符号なしの16ビットで表される。 X、Y、Zは32ビットのレジスタであり、けた送りには論理シフトを用いる。
a | b | |
---|---|---|
【ア】 | Yの最下位ビット | Xを1ビット左シフト Yを1ビット右シフト |
【イ】 | Yの最下位ビット | Xを1ビット右シフト Yを1ビット左シフト |
【ウ】 | Yの最上位ビット | Xを1ビット左シフト Yを1ビット右シフト |
【エ】 | Yの最上位ビット | Xを1ビット右シフト Yを1ビット左シフト |
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問15
答え 【ア】
コンピュータは、シフト演算という方法で掛け算を行います。 シフト演算は、データのビットの並びを左右に何ケタかずらす演算です。
論理シフト演算とは、データを数値として扱うのではなく、単にビットの並びとして扱うときに使われます。
図は、8ビットのデータを左に2ビット論理シフトする例です。 左に2ビット論理シフトした結果、あふれた2ビットはそのまま捨てられます。 また、空いた左側の2ビットは0で埋められます。
正の数値を扱うだけであれば、論理シフトで掛け算と割り算が行えます。 2倍、4倍、8倍、…や2分の1、4分の1、8分の1、…を行う2進数の乗算や除算は、論理シフトで実現できます。 ただし、論理シフトでは負の数値を扱うことは出来ません。
Xは被乗数、Yは乗数、Zは乗算結果であることに注意して流れ図を見ます。
乗算Yの最下位ビットが1であれば、加算「Z+Y→Z」が必要です。したがって、空欄aには、Yの最下位ビットが入ります。
乗数Yの1つ上位のけたの乗算を行うために、被乗数Xを1ビット左シフト、乗数Yを1ビット右シフトします。 したがって、空欄bには、Yを1ビット左シフト、Yを1ビット右シフトが入ります。
よって、答えは【ア】になります。
NAND回路による次の組合せ回路の出力を表す式はどれか。
ここで、は
NAND回路、・は論理積、+は論理和、
【ア】X・Y
【イ】X+Y
【ウ】
【エ】
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問16
答え 【イ】
NAND回路とは、NOT ANDの略で、読み方はナンド、論理積の否定を行う回路になります。 AND回路の出力を反転した出力がされる回路になります。
NAND回路は、ド・モルガンの法則を使うと次のような出力を表す式になります。
なお、ド・モルガンの法則は、次のとおりです。
プロセッサにおけるパイプライン処理方式を説明したものはどれか。
【ア】単一の命令を基に、複数のデータに対して複数のプロセッサが同期を取りながら並列的にそれぞれのデータを処理する方式
【イ】一つのプロセッサにおいて、単一の命令に対する実行時間を出来るだけ短くする方式
【ウ】一つのプロセッサにおいて、複数の命令を少しずつ段階をずらしながら同時実行する方式
【エ】複数のプロセッサが、それぞれ独自の命令を基に複数のデータを処理する方式
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問17
答え 【ウ】
パイプライン処理方式とは、命令の実行を「取出し」と「実行」に分け、ある命令の「実行」と次の命令の「取出し」を並列に行うことで処理を高速化します。
パイプライン処理方式は、複数の命令をオーバーラップさせて同時実行可能とすることから、命令パイプラインとも呼ばれます。
コンピュータの命令実行順序として、適切なものはどれか。
【ア】オペランド続出し→命令の解読→命令フェッチ→命令の実行
【イ】オペランド読出し→命令フェッチ→命令の読解→命令の実行
【ウ】命令の読解→命令フェッチ→オペランド読出し→命令の実行
【エ】命令フェッチ→命令の解読→オペランド読出し→命令の実行
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問18
答え 【エ】
コンピュータの処理装置が一つの命令を取り出し実行する流れをマシンサイクルと呼びます。
マシンサイクルは命令取出し段階と命令実行段階に大別され、命令フェッチ→命令の解読→オペランド読出し→命令の実行の順で実行されます。
命令取出し段階は、次に実行する命令を主記憶装置から取り出す段階です。
プログラムカウンタの指すアドレスをもとに、主記憶装置に記憶された命令を1語、命令レジスタに取り出します。
命令を1語取り出すたびに、プログラムカウンタの値を1増加させます。 プルグラムカウンタは常に次に取り出す命令のアドレスを指します。
命令実行段階は、命令レジスタに取り出した命令を実行する段階です。
取り出した命令の命令部は命令解読器(デコーダ)に送られ解読されます。 解読の結果は制御信号に変換され、演算装置などに送られます。
アドレス部は、必要に応じてアドレス変換し、主記憶装置の指定アドレスからデータを取り出します。 データは汎用レジスタなどに記憶されます。
命令を実行します。 演算結果ならば、演算装置によって演算が実行され、その結果で、いくつかのレジスタの内容が更新されます。 また、読み書きの命令の場合、主記憶装置の指定アドレスとデータの転送が行われます。
あるベンチマークプログラムの命令ごとの頻出度と、これを実行するプロセッサの実行クロック数を表に表す。 このベンチマークテストプログラムにおけるCPI(Clocks Per Instruction)は幾らか。
命令 | 出現頻度(%) | 実行クロック数 |
転送 | 50 | 1 |
演算 | 30 | 2 |
分岐 | 20 | 5 |
【ア】0.48 【イ】0.69 【ウ】2.10 【エ】2.67
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問19
答え 【ウ】
プロセッサの性能は、内部時計の速さや、単位時間に実行できる命令数などで表されます。
CPIとは、Clocks Per Instruction または Clocks cycles Per Instructionの略で、CPUが処理する命令の1命令あたりの実行クロック数、別の言い方をすると1命令あたりの平均クロック数を表す指標(統計情報)です。
この問題の場合、ベンチマークテストのプログラムのCPIを求めますので、 ベンチマークテストプログラム全体でみた1命令あたりの実行クロック数を求めます。
ベンチマークテストプログラムが(100%)とすると転送(50%)、演算(30%)、分岐(20%)という出現率の構成になります。 したがって、次のように各構成の和(各ステップのCPIの和)を求めることで答えが導けます。
転送(0.5×1)+演算(0.3×2)+分岐(0.2×5)=2.10
プロセッサの性能は、内部時計の速さや、単位時間に実行できる命令数などで表されます。 プロセッサの性能に関連するクロック周波数、MIPS(Million Instruction Per Second)、CPI(Cycles Per Instruction)などの意味、関係式をまとめています。
プロセッサとは、CPUとの違いはMPUなども含む装置の総称です。CPU、MPU(マイクロプロセッサ)など処理装置の総称のことをいいます。プロセッサについての技術知識をまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
50MIPSのプロセッサの平均命令実行時間は幾らか。
【ア】20ナノ秒 【イ】50ナノ秒 【ウ】2マイクロ秒 【エ】5マイクロ秒
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問20
答え 【ア】
プロセッサの性能は、内部時計の速さや、単位時間に実行できる命令数などで表されます。
MIPSとは、Million Instruction Per Secondの略で、1秒間に実行できる命令数を100万命令単位で表したものです。 1MIPSは1秒間に100万命令実行する性能があるということになります。
50MIPSの処理装置は、50MIPSのプロセッサの平均命令実行時間1秒間に50,000,000命令を実行することが出来ます。 時間の単位が次のとおりですから、
1秒 | = | 1,000ミリ秒 |
= | 1,000,000マイクロ秒 | |
= | 1,000,000,000ナノ秒 | |
= | 1,000,000,000,000ピコ秒 |
1,000,000,000ナノ秒÷50×1,000,000命令=1,000÷50=20ナノ秒となります。
プロセッサの性能は、内部時計の速さや、単位時間に実行できる命令数などで表されます。 プロセッサの性能に関連するクロック周波数、MIPS(Million Instruction Per Second)、CPI(Cycles Per Instruction)などの意味、関係式をまとめています。
プロセッサとは、CPUとの違いはMPUなども含む装置の総称です。CPU、MPU(マイクロプロセッサ)など処理装置の総称のことをいいます。プロセッサについての技術知識をまとめています。
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外部割込みの原因となるものはどれか。
【ア】ゼロによる除算命令の実行
【イ】存在しない命令コードの実行
【ウ】タイマによる時間経過の通知
【エ】ページフォールとの発生
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問21
答え 【ウ】
割込みの仕組み、内部割込み、外部割込みに分類される割込みの種類、多重割込み時の処理についてまとめています。
マルチタスクを実現するためには、ある一定の時間間隔ごと、または入出力要求を出したタイミングなどでタスクを切り替えます。 この切り替える制御を割込みといいます。
割込みとは、プログラムの実行中に、何らかの条件によってプログラムの命令実行を強制的に中断し、他のプログラムに制御を移すことです。
割り込みが発生すると、コンピュータの各命令の実行ごとに、コンピュータの実行と非同期の事象が発生したかどうかを調べ、実行中のプログラムより優先順位の高い事象が生じていれば、特定番地の命令に制御を移します。
この場合、現在処理しているプログラムを一時待避させ、割り込んで入ってきたプログラムを実行します。 割り込みの処理が終了すると、待避させたプログラムを回復させ、中断したところから実行を再開します。
なお、ハード・ディスクやLANボードなど、 ハードウェアからの依頼により発生するものを外部割込み(ハードウェア割込み)といい、 ソフトウェアからの依頼により発生するものを内部割込み(ソフトウェア割込み)といいます。
内部割込みは、実行中のプログラムによって行われる割込みです。
内部割込みの種類は大きくわけて2タイプです。
プログラム実行中のエラーにより発生。桁あふれ、存在しない命令コードの実行、ゼロによる除算命令の実行、モード違反、アドレス指定エラー、記憶保護例外、ページ不在、セグメント不在など。
スーパーバイザコール、ページフォールトなど。
外部割込みは、入出力動作完了、タイマ通知、電源異常、各種センサ割込など、 プログラム(CPU)内部以外が原因で発生する割込みのことをいいます。
【ア】ゼロによる除算命令の実行は、エラー割込みの原因となるものの記述です。
【イ】存在しない命令コードの実行は、エラー割込みの原因となるものの記述です。
【ウ】タイマによる時間経過の通知は、タイマ割込みの原因となるものの記述です。
【エ】ページフォールトの発生は、内部割込みの原因となるものの記述です。
答えは【ウ】になります。
キャッシュメモリに関する記述のうち、適切なものはどれか。
【ア】書き込み命令が実行されたときに、キャッシュメモリと主記憶の両方を書き換える方式と、 キャッシュメモリだけを書き換えておき、主記憶の書き換えはキャッシュから該当データが追い出されたときに行う方式とがある。
【イ】キャッシュメモリは、実記憶と仮想記憶のメモリ容量の差を埋めるために採用される。
【ウ】主記憶へのアクセスでキャッシュメモリにヒットしないと割り込みが生じ、 プログラムによって主記憶からキャッシュメモリにヒットしないと割り込みが生じ、 プログラムによって主記憶からキャッシュメモリにデータが転送される。
【エ】半導体メモリのアクセス速度の向上が著しいので、キャッシュメモリの必要性は減っている。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問22
答え 【ア】
キャッシュメモリとは、中央処理装置と主記憶装置の間に置かれ、速度差を補うために利用されるメモリのことをいいます。
キャッシュメモリの方式には、ライトスルー方式とライトバック方式、セットアソシアティブ方式などがあります。
ライトスルー方式とは、書き込み命令が実行されたときに、キャッシュメモリと主記憶の両方を書き換える方式です。
ライトバック方式とは、CPUが記憶装置にデータを書き込む前にキャッシュメモリ(CPUと記憶装置の間で記録を一時的に保管するメモリ)にいったんデータを書き込み、 処理の空き時間ができてからキャッシュメモリから主記憶に書き込む方式です。
ライトバック方式では、同一番地に繰り返して書き込む場合、キャッシュあふれが発生せず、キャッシュメモリにのみアクセスを行うため、主記憶へのアクセス回数は少なくなります。 このため、同一番地に繰り返して書き込む場合は、主記憶へのアクセス回数が少なくて済みます。
セットアソシアティブ方式( set associative; セット連想方式)は、主記憶のあるブロックを、キャッシュメモリの複数の特定ブロックに対応付ける方式です。
セットアソシアティブ方式では、キャッシュメモリを複数のブロックに分割することで、下位アドレスが同じ複数のメモリ領域に対してキャッシュがヒットするようにします。
物理アドレスに対応するキャッシュメモリ上の位置がセット数ぶんだけ存在するため、そのうちのどこに格納されているかを高速に検索するのに連想メモリを使用します。
ECCメモリで、2ビットの誤りを検出し、1ビットの誤りを訂正するために用いるものはどれか。
【ア】 偶数パリティ
【イ】 垂直パリティ
【ウ】 チェックサム
【エ】 ハミング符号
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問23
答え 【エ】
ECCメモリとは、Error Check and Correct memoryの略で、メモリに誤った値が記録されていることを検出し、正しい値に訂正することが出来るメモリです。 高い信頼性を必要とするサーバーなどに多く採用されています。
メモリの誤り制御方式には、ハミング符号などがあります。
ハミング符号とは、英語でHamming codeといい、情報に冗長ビットを付加する誤り検出訂正方式の1つです。 2ビットの誤りを検出し、1ビットの誤りを訂正することが出来ます。
500バイトのセクタ8個を1ブロックとして、ブロック単位でファイルの領域を割り当てて管理しているシステムがある。 2000バイトおよび9000バイトのファイルを保存するとき、これら二つのファイルに割り当てられるセクタ数の合計は幾らか。 ここで、ディレクトリなどの管理情報が占めるセクタは考慮しないものとする。
【ア】 22 【イ】 26 【ウ】 28 【エ】 32
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問24
答え 【エ】
ハードディスクは、磁気ディスクの一種ですが、このハードディスクの読書きを行う装置がHDDです。 特徴として、磁性体を塗布した円盤を高速回転し、磁気ヘッドを移動することで、情報を記録し読み出す記憶装置です。
ハードディスクの記憶容量は、単位あたりの容量や枚数をかけることによって求めることが出来ます。
500バイトのセクタ8個を1ブロックとして、ブロック単位でファイルの領域を割り当てて管理しているシステムで 2000バイトおよび9000バイトのファイルを保存するとき、ディレクトリなどの管理情報が占めるセクタは考慮しないものとして、これら二つのファイルに割り当てられるセクタ数の合計を求めてみます。
この場合、1ブロックは、500×8=4000バイトである点に注意します。
1ブロックはセクタ8個ですから、4×8=32セクタとなります。
USBの特徴に関する記述として、適切なものはどれか。
【ア】PCなどの小型コンピュータと、磁気ディスク、レーザープリンタなどの周辺機器を4接続するパラレルインターフェースである。
【イ】音声や映像など、リアルタイム性の必要なデータ転送に適した高速な転送方式を採用しており、FireWireとも呼ばれている。
【ウ】シリアルインターフェースであり、元来はモデムを接続する規格であったが、PCと周辺機器を接続するものにも使われる。
【エ】三つのデータ転送モードがあり、外付け磁気ディスクはハイスピードモード、プリンタやスキャナはフルスピードモード、キーボードやマウスはロースピードモードで使用される。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問25
答え 【エ】
USBとは、パソコン用のシリアルインターフェースの規格です。
USBは、ハブを介してパソコンなどに最大127台の機器をツリー上に接続でき、機器の接続を自動的に認識する機能(プラグ・アンド・プレイ機能)や、パソコンや機器の電源を入れたままでコネクタの抜き差しが出来る機能(ホット・プラグ機能)を持ちます。 また、機器への電源供給も可能です。
接続する周辺装置はすべて同じコネクタとケーブルで統一しています。 転送速度は、USB1.1が12Mbps、USB2.0が480Mbpsとなっています。 USBには3つのデータ転送モードがあります。
コンピュータは、入力、記憶、演算、制御及び出力の五つの機能を実現する各装置から構成される。 命令はどの装置から取り出され、どの装置で解釈されるか。
取出し | 解釈 | |
【ア】 | 演算 | 制御 |
【イ】 | 記憶 | 制御 |
【ウ】 | 制御 | 演算 |
【エ】 | 入力 | 演算 |
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問26
答え 【イ】
コンピュータは、入力、記憶、演算、制御、出力の五つの機能・装置に分類されます。これら、コンピューターの五大機能(五大装置)について説明していきます。
コンピュータを構成するハードウェアの機能は、入力機能、記憶機能、演算機能、制御機能、出力機能の五つに大別されます。 また、これらの機能を実現するための装置として、入力装置、記憶装置、演算装置、制御装置、出力装置があります。 コンピュータの5大装置とは、これらの5つの装置のことをいいます。
なお、記憶装置はその働きによって、主記憶装置と補助記憶装置に分けられます。
5大装置を個別に見ていくと次のようになります。
コンピュータにデータやプログラムなどを読み込むための装置です。 入力装置には、キーボードやマウス、文字読取装置、マーク読取装置などがあります。
コンピュータの記憶装置などに記憶されているデータを外部に送り出す装置です。 プリンタや表示装置(ディスプレイ装置)などがあります。
制御装置からの指示や命令に従って、データやプログラムを記憶する装置です。
主記憶装置にある命令を取り出して解読し、処理に必要な指示や命令を他の装置に与え制御を行う装置です。
四則演算などの算術演算や比較演算、論理積や論理和などの論理演算等を行う装置です。
仮想記憶におけるページ置き換えアルゴリズムとしてFIFO方式を採用する。 主記憶のページ枠が3で、プログラムが参照するページ番号の順序が、4→3→2→1→3→5→2のとき、ページインは何回行われるか。 ここで、初期状態では、主記憶には何も読み込まれていないものとする。
【ア】 2 【イ】 3 【ウ】 5 【エ】 6
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問27
答え 【ウ】
仮想記憶は、主記憶の不足を補う記憶装置です。 仮想記憶方式では、プログラムの実行中、主記憶領域に存在しないページが参照されると、ページフォルトという入出力を伴うプログラムの割り込みをきっかけに、必要なページを主記憶領域にロードするページインが行われます。
実行中のプログラム全体は仮想記憶に格納されていて、実行に必要な部分のみが主記憶に格納されます。 必要なページが主記憶上にないとページフォールトという割込みが発生し、必要なページと不要なページとの入れ替えが発生します。
仮想記憶から主記憶にページを読み込むことをページイン、主記憶から仮想記憶にページを書き出すことをページアウトといいます。 このページインとページアウトをまとめてページングといいます。
ページングは、主記憶とプログラムを固定長の単位に分割し、効率よく管理します。 これによって、少ない主記憶で大きなプログラムの実行を可能にします。
ページ置換アルゴリズムは、ページアウトの対象となるページを選択するアルゴリズムです。アルゴリズムにはLRUアルゴリズムとFIFOアルゴリズムがあります。
LRUアルゴリズムは、使用後の経過時間が最長のページを置換対象とするページ置換アルゴリズムです。
FIFOアルゴリズムは、先入れ先出し方式です。先にページインしたページから先に追い出します。
FIFO方式は、FIFOアルゴリズムを採用した方式です。 先にページインしたページから先に追い出します。 ページインとは、磁気ディスクから主記憶装置にページをロードすることです。
仮想記憶におけるページ置き換えアルゴリズムとしてFIFO方式を採用し、 主記憶のページ枠が3で、プログラムが参照するページ番号の順序が、4→3→2→1→3→5→2のとき、ページインは何回行われるか見ていきます。
参照 | 枠内 | イン回数 | 説明 |
---|---|---|---|
4 | [4][][] | 1 | 4を読み込みます。 |
3 | [4][3][] | 2 | 3を読み込みます。 |
2 | [4][3][2] | 3 | 2を読み込みます。 |
1 | [3][2][1] | 4 | 一番古い4を消し、1を読み込みます。 |
3 | [3][2][1] | 4 | 3は読み込まれているのでページインは不要です。 |
5 | [2][1][5] | 5 | 一番古い3を消し、5を読み込みます。 |
2 | [2][1][5] | 5 | 2は読み込まれているのでページインは不要です。 |
上記のように見ていくとページインは5回であることがわかります。
スワッピングに使用されるページングファイルについて触れながら、実記憶と仮想記憶の関係や仮想記憶方式の種類と特徴、動的アドレス変換の仕組みを説明していきます。 ページングファイルの作成、設定例、ページング方式のLRUやFIFOの代表的なページ置換えアルゴリズムについてページ置換え手順の例など、具体的な内容もまとめています。
オペレーティングシステムとは、OSのことですが、種類と特徴、機能、タスク管理などOSとはどのようなものかついてまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
特定のタスクがCPU資源の割り当てを待ち続ける可能性が高いタスクスケジューリング方式はどれか。
【ア】 各タスクの優先度を決めて、優先度が高い順に実行するが、CPU割り当てまでの待ち時間の長さに応じて優先度を徐々に上げていく。
【イ】 各タスクをCPU待ち行列に置かれた順に実行し、一定時間が経過したら実行を中断してCPU待ち行列の最後尾に加える。
【ウ】 処理予定時間が最も短いタスクから処理を実行する。 現在実行中の処理が完結するか、または何らかの要因によって中断されたとき、次のタスクを開始する。
【エ】 タスクがシステムに到着した順に実行可能待ち行列の最後尾に加え、常に実行可能待ち行列の先頭のタスクにCPUを割り当てる。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問28
答え 【ウ】
待ち行列状態にあるタスクをどのような順位で処理するかについて、その方法を大別すると、優先度方式とラウンドロビン方式の2つに分けられます。
各タスクに優先度をあたえ、優先度の高いタスクからCPU使用権をあたえる方式です。
ラウンドロビン方式とは、すべてのタスクに対等の優先度をあたえ、一定時間経過後に終了しないタスクは待ち行列の最後尾に置き、待ち行列の先頭のタスクにCPU使用権をあたえる方式です。
OSのタスク管理に用いられているラウンドロビン方式は、待ち行列にあるプロセスを一定時間実行したら、次のプロセスを実行するように、時間で区切って順番に実行します。 これは別の言い方でタイムスライス方式といいます。 時間内に終わらない場合は、待ち行列の最後に、再度並びます。
【ウ】の場合、「処理時間が長いタスク」が「処理時間が短いタスク」が入るたびに後回しにされる仕組みなので、CPU資源の割り当てを待ち続ける可能性があります。
ラウンドロビンとは何か、テニスやボーリングなどで使われる意味から、やさしくOSのタスクスケジューリング方式について解説していきます。
マルチタスク、プリエンティブの意味、OSのタスク管理の機能に関連した多重(マルチ)プログラミング(マルチタスク)とスケジューリングに関連したタスクを切り替える方式やスケジューリング方式についてまとめています。
オペレーティングシステムとは、OSのことですが、種類と特徴、機能、タスク管理などOSとはどのようなものかついてまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
次の条件で印刷処理を行う場合に、スプールファイルの全容量は最低何Mバイト必要か。
[条件]
(1)同一のジョブを4回連続して、多重度1で実行する。
(2)ジョブの単独での実行時間は20分である。
(3)単独でのジョブは、実行時に400Mバイトの印刷用スプールファイルを確保し、そこに印刷用データを出力する。
(4)ジョブ実行後、スプールファイルの内容がOSの印刷機能によって処理される。
(5)印刷が完了すると、OSはスプールファイルを削除する。ここで、削除時間は考慮しないものとする。
(6)プリンタは1台であり、印刷速度は100Mバイトあたり10分である。
(7)ジョブの実行と印刷処理は平行動作可能で、互いに影響を及ぼさないものとする。
【ア】400 【イ】800 【ウ】1,200 【エ】1,600
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問29
答え 【ウ】
スプーリングとは、入出力装置の動作を、処理装置(CPU)とは独立に並行して動作させる仕組みのことをいいます。
ジョブの処理結果を印字速度の遅いプリンタに直接出力しないで、高速の磁気ディスクなどの補助記憶に出力しておいて、 後で出力専用のサービスプログラムを使って出力するような仕組みがスプーリングです。
設問の[条件]を理解することで解くことが出来ます。
(1)より、プリンタ1台に同じジョブが4回連続して押し出されるといったイメージができます。
(2)より、20分ごとにジョブが実行されていくことがイメージできます。
(3)より、各ジョブは一旦400Mバイトの印刷用スプールファイルを確保して、そこに印刷用データを出力することがわかります。
(4)より、ジョブによって出力されたスプールファイル内の処理をOSの印刷機能によって処理されること、また一つ目のジョブの実行完了後にデータの処理が開始されることが分かります。
(5)より、印刷が完了すると、OSはスプールファイル(400Mバイト)を削除(瞬時に)することが分かります。
(6)より、OSの印刷機能にる処理は400Mバイトに40分かかること、つまり一つ20分のジョブにつき40分かかることが分かります。
(7)より、ジョブの処理とOSの印刷機能による処理は別の”マシン”によって処理されているようなイメージができます。
以上を単純にすると、
マシン↓分→ | 0- | 20- | 40- | 60- | 80- | 100- | 120- | 以降省略 |
ジョブ処理 | ①(400M) | ②(400M) | ③(400M) | ④(400M) | なし | なし | なし | |
スプールされた ファイル容量 (未処理データ) |
①(400M) | ①(400M) ②(400M) |
①(400M) ②(400M) ③(400M) |
②(400M) ③(400M) ④(400M) |
②(400M) ③(400M) ④(400M) |
③(400M) ④(400M) |
④(400M) ④(400M) |
|
データ処理 | なし | ※①開始 | ※①終了 | ※②開始 | ※②終了 | ※③開始 | ※③終了 |
以上より、答えは【ウ】になります。
オペレーティングシステムとは、OSのことですが、種類と特徴、機能、タスク管理などOSとはどのようなものかついてまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
OSにおけるAPI(Application Programming Interface)の説明として、適切なものはどれか。
【ア】アプリケーションがハードウェアを直接操作して、各種機能を実現するための仕組みである。
【イ】アプリケーションから、OSが用意する各種機能を利用するための仕組みである。
【ウ】複数のアプリケーション間でネットワークを介して通信する仕組みである。
【エ】利用者の利便性を図るために、各アプリケーションのメニュー項目を統一する仕組みである。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問30
答え 【イ】
APIとは、Application Program Interfaceの略でソフトウェアからOSの機能を利用するための仕様、またはインタフェースのことをいいます。 アプリケーションから、OSが用意する各種機能を利用するための仕組みになります。
汎用性のあるAPIが定められていれば、周辺機器との連携やインターフェース、ドライバの作成が容易に行えるといった互換性の高いプログラミングを行うことが出来るため、アプリケーション開発が容易になります。
なお、一般的には、APIはOSの機能を利用するための関数を指します。 OSの機能を利用するためのプログラムをその都度開発する必要がなく、APIの関数を呼び出すだけでOSの機能が利用でき、これにより開発工程を短縮することができます。
オペレーティングシステムとは、OSのことですが、種類と特徴、機能、タスク管理などOSとはどのようなものかついてまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
スループットに関する記述のうち、適切なものはどれか。
【ア】ジョブとジョブの実行の間にオペレータが介入することによってシステムに遊休時間が生じても、スループトには影響を及ぼさない。
【イ】スループットはCPU性能の指標であり、入出力の速度、オーバーヘッド時間などによって影響を受けない。
【ウ】多重プログラミングはターンアラウンドタイムの短縮に貢献するが、スループットの向上にはあまり役立たない。
【エ】プリンタへの出力を一時的に磁気ディスク装置へ保存するスプーリングは、スループットの向上に役立つ。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問31
答え 【エ】
スループットとは、コンピュータ・システムが一定時間内に処理する仕事量を指します。
単位時間当たりの仕事量のことで、ユーザー側から見た、コンピュータ・システムの処理能力を測定する評価指標の一つです。
多重プログラミングやなどによってスループットを向上することが出来ます。
スプーリングとは、入出力装置の動作を、処理装置(CPU)とは独立に並行して動作させる仕組みのことをいいます。
ジョブの処理結果を印字速度の遅いプリンタに直接出力しないで、高速の磁気ディスクなどの補助記憶に出力しておいて、 後で出力専用のサービスプログラムを使って出力するような仕組みがスプーリングです。
プリンタへの出力を一時的に磁気ディスク装置へ保存するスプーリングは、スループットの向上に役立ちます。
オペレーティングシステムとは、OSのことですが、種類と特徴、機能、タスク管理などOSとはどのようなものかついてまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
稼働率が最も高いシステム構成はどれか。 ここで、並列に接続したシステムは、少なくともそのうちのどれか一つが稼動していれば良いものとする。
【ア】 稼働率70%の同一システムを四つ並列に接続
【イ】 稼働率80%の同一システムを三つ並列に接続
【ウ】 稼働率90%の同一システムを二つ並列に接続
【エ】 稼働率99%の単一システム
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問32
答え 【イ】
稼働率とは、ある期間中にシステムが稼働している率を意味する用語です。
稼働率の計算は次のように行います。
【ア】稼働率70%の同一システムを四つ並列に接続のとき
1-(0.7)(0.7)(0.7)(0.7)=0.9919
【イ】稼働率80%の同一システムを三つ並列に接続
1-(0.8)(0.8)(0.8)=0.992
【ウ】稼働率90%の同一システムを二つ並列に接続
1-(0.9)(0.9)=0.99
【エ】稼働率99%の単一システム
0.99=0.99
以上より、答えは【イ】になります。
工作機械をマイクロコンピュータで制御するときの処置のうち、フェールセーフを考慮したものはどれか。
【ア】異常動作の信号を検知したときは、自動的に停止するようにした。
【イ】機能ごとの部品を交換しやすくして、修復時間を極力短くした。
【ウ】部品の一部が故障しても、出来るだけ停止しないで処理を続けるようにした。
【エ】万一に備えて、メーカの保守担当部門とホットラインを設けた。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問33
答え 【ア】
フェールセーフとは、英語でfail safeといい、故障が発生したときにあらかじめ決められた安定状態に機能を固定し、故障の影響範囲を限定するという考え方です。
機械やシステムが壊れたり、故障したりしても機械やシステムの振る舞いが人間に害を及ぼさないように(設計・作成)するという考え方です。 たとえば、コンピュータシステムに障害が発生したとき、被害を最小限に食い止めて安全を保つ機能で、あらかじめ設定した、より安全な状態の方へシステムをダウンさせる対策をとることです。
設問を見ると【ア】、【エ】で迷いますが、 フェール・セーフの「どんなことがあっても人間に危害を加えないようにする」という概念には 「人間にお馬鹿なまねをさせないようにする」というイントネーションも含まれているため、 【エ】はフェール・セーフではありません。
以上より、答えは【ア】になります。
RASISに関する記述のうち、可用性(アベイラビリティ)を説明したものはどれか。
【ア】機能単位の寿命の範囲内で、一定期間における修理保守に要する平均時間を測定する。
【イ】コンピュータシステムにおける問題の判別、診断、修理などを効果的に行う。
【ウ】コンピュータシステムを必要に応じていつでも使用できる状態に維持する。
【エ】不正なアクセスによって、コンピュータシステムが破壊されたり、データを盗まれたりしないように、防止策を考える。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問34
答え 【ウ】
RASISとは、次の5項目の頭文字を並べた用語です。
可用性とは、アベイラビリティともいい、コンピュータシステムを必要に応じていつでも使用できる状態に維持することです。 このために、システムに並列システムを設けるなどの冗長化を行います。
ADSLの特徴として、適切なものはどれか。
【ア】アナログ電話とデータ通信とで使用する周波数帯域を分けることのよって、両者の同時利用を可能にしている。
【イ】スプリッタを用いてアナログ電話とPCを同時利用する場合には、PCだけの単独利用に比べ、通信速度が低下する。
【ウ】上り(利用者から電話局への方向)と下りの通信速度が異なり、上りのデータ量が多い通信アプリケーションに適している。
【エ】複数の64Kビット/秒のチャンネルを束ねて伝送に用いることによって、高速通信を実現している。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問35
答え 【ア】
ADSLとは、既存の電話加入線を使って高速データ伝送を実現する技術のことをいいます。 アナログ電話とデータ通信とで、使用する周波数帯域を分けることによって、両者の同時使用を可能にしています。
上りが0.5M~10Mビット/秒、下りが1.5M~50Mビット/秒程度と、上りと下りの伝送速度が異なる非対称型ディジタル加入者線になります。 ビデオオンデマンドや動画を含むホームページのように、大量のデータをダウンロードするときにより効果的に活用できる通信技術です。
コンピュータをADSLに接続するには、ADSLモデムという信号変換装置が必要になります。 また、ADSLでは音声信号とデータ信号が混在するため、これらの信号を分離するために、スプリッタという装置も必要になります。
プログラムの制御構造のうち、while型の繰り返し構造はどれか。
【ア】 | 【イ】 | 【ウ】 | 【エ】 |
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問36
答え 【エ】
選択肢は、プログラム言語の基本的な制御構造の1つ、選択または繰返しに当たるものです。
プログラム言語の基本的な制御構造の1つ、選択について見ていきます。
if文は条件に応じて処理を行うか行わないかを制御する制御構造です。 【ウ】がこれに当たります。
if-else文は条件に応じてある処理を行うか、そうではないときに別のある処理を行うかを制御する制御構造です。 【ア】がこれに当たります。
プログラム言語の基本的な制御構造の1つ、繰返しについて見ていきます。
while文、for文は条件に合う場合繰返し処理を行う制御構造です。 【エ】がこれに当たります。
do-while文は初めに処理を行いその処理を条件に合う場合繰返し処理を行う制御構造です。 【イ】がこれに当たります。
コンパイラで構文解析した結果の表現方法の一つに4つ組み形式がある。
(演算子,被演算子1,被演算子2,結果)
この形式は、被演算子1と被演算子2に演算子を作用させたものが結果であることを表す。 次の一連の4つ組は、どの式を構文解析した結果か。 ここで、T1、T2、T3、T4は一時変数を表す。
(*,B,C,T1) (/,T1,D,T2) (+,A,T2,T3)
【ア】A+B*C/D 【イ】A+B*C/T2 【ウ】B*C+A/D 【エ】B*C+T1/D
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問37
答え 【ア】
コンパイラの役割は、高水準言語で記述された原始プログラムを機械語などに変換するプログラムのことをいいます。 この処理過程のことをコンパイルといいます。
コンパイラは以下のような手順で処理します。
コンパイラの構文解析処理は、切り出された字句の構成を検証する処理です。 文法に従っているかどうかを検査します。
コンパイラで構文解析した結果の表現方法の一つに4つ組み形式があります。
(演算子,被演算子1,被演算子2,結果)
この形式は、被演算子1と被演算子2に演算子を作用させたものが結果であることを表わします。
次の一連の4つ組は、どの式を構文解析した結果をもとめてみます。 T1、T2、T3、T4は一時変数を表わします。
(*,B,C,T1) (/,T1,D,T2) (+,A,T2,T3)
与えられた形式に関する記述を理解し、式をたどってみます。
①(*,B,C,T1) ⇒ T1=B*C
②(/,T1,D,T2) ⇒ T2=T1/D
③(+,A,T2,T3) ⇒ T3=A+T2
①、②より
T2=B*C/D …④
④、③より
T3=A+B*C/D
以上より、答えはA+B*C/Dになります。
E-R図が示すものはどれか。
【ア】エンティティとの関連
【イ】エンティティのタイプとインターフェースの関連
【ウ】データとプロセスの関連
【エ】プロセス間の関連
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問38
答え 【ア】
E-R図とは、業務上の管理対象、たとえば、顧客、商品、部品、サービス、人などを実体(Entity)として、モデル化するために用いられる図です。 E-Rは、Entity-Relationshipの略になります。
E-R図を用いると、蓄積される情報の関連性が視覚的に示され、最適な情報の蓄積構造を検討することが出来ます。 またE-R図は、個々のDBMS(データベース管理システム)などの物理的な特性を離れて、本来のデータ間の関連を簡潔な図表で示せることから、データベース設計の基礎になります。
このように、E-R図は、エンティティ(実体)、リレーションシップ(関係)という2つの概念を用いてデータをモデル化する図です。 データベース設計を行うときなどに広く用いられています。
UMLのクラス図において、集約の関係にあるクラスはどれか。
【ア】クラスAとクラスB
【イ】クラスAとクラスC
【ウ】クラスBとクラスD
【エ】クラスCとクラスD
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問39
答え 【イ】
UMLとは、オブジェクト指向によるシステム開発で利用され、システムの設計結果を可視化し、文書化するために用いられる言語です。 分析から設計、実装、テストまでをカバーする統一した記述法です。
UMLには、クラス図、パッケージ図、アクティビティ図、ユースケース図、ステートマシン図、シーケンス図、コミュニケーション図、配置図、コンポーネント図などの図の種類があります。
クラス図とは、構造図に含まれるクラスとクラスの関係を示す図です。
集約(共有集約)は、コンポジション(合成集約)のようなオブジェクトのライフサイクルの一致は意味しておらず、一般的な関連とほぼ同じ意味合いを持ちます。 集約は、図のクラスAとクラスCのように白抜きのひし形を実線で記述します。
UMLは、システムの設計結果を可視化し、文書化するために用いられる言語です。クラス図の集約の矢印など、図の種類、意味、書き方など、UMLとはどのようなものかまとめています。
ヒヤリングやユースケース、モックアップ及びプロトタイプ、DFDによる業務分析の手順など、 業務分析や要件定義に用いられる手法をまとめています。
システムとソフトウェア要件定義のあらましについてまとめています。
システム開発技術をテーマに要件定義、方式設計、詳細設計、構築、テスト、導入、受入れ、保守など、システムやソフトウェア開発の考え方、手順、手法、留意事項をまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
オブジェクト指向における、開かれた(ホワイトボックス型)再利用とは、基底クラスに対して、サブクラスを作ることによって、基底クラスのデータや機能を再利用することである。 この方式のオブジェクト指向の再利用技術に関する記述のうち、適切なものはどれか。
【ア】基底クラスで定義したデータが保護されるので、安全性の高いプログラムが開発できる。
【イ】基底クラスで定義したデータや機能に対する差異をサブクラスに記述すればよく、開発効率が良い。
【ウ】基底クラスの変更は、サブクラスに影響しない。
【エ】基底クラスを複数のアプリケーション開発に利用することは出来るが、そのサブクラスを再利用することは出来ない。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問40
答え 【イ】
オブジェクト指向設計の考え方、手順、手法について見ていきます。
クラスとは、オブジェクトの属性や振る舞いの共通性に着目して、抽象化したものです。 通常、属性や振る舞いは、直接外部からアクセスできないようにカプセル化されます。
クラスをテンプレートとして、オブジェクトを生成します。 なお、このオブジェクトを生成することをインスタンス化といいます。
抽象化とは、オブジェクト指向プログラミング言語の世界では、virtualやabstractといったキーワードを使って、キーワードを付けたメソッドを実装しなければならない制約をサブクラスに与えて、サブクラスをまとめるクラスを作ることをいいます。
カプセル化とは、独立性を高めるにデータとメソッドを一体化することで、外部に対しては使用する上で必要な情報だけ与える方法のことをいいます。
継承とは、インヘリタンスともいい、オブジェクト指向の概念で、上位のクラスのデータやメソッドを下位のクラスで利用できる性質のことをいいます。
スーパークラスとは、継承関係のあるクラスの上位のクラスのことをいいます。 スーパクラスは基底クラスとも言いいます。
サブクラスとは、継承関係のあるクラスの下位のクラスのことをいいます。 新たに定義されたクラスのことをいいます。
オブジェクト指向における、開かれた(ホワイトボックス型)再利用とは、基底クラスに対して、サブクラスを作ることによって、基底クラスのデータや機能を再利用することです。 サブクラスがスパークラスの持つ動作や属性を引き継ぐぎ、基底クラスで定義したデータや機能に対する差異をサブクラスに記述すればよく、開発効率が良くなります。
オブジェクト指向(オブジェクト指向プログラミング)とは、オブジェクトという概念に注目し、これをモジュール化に役立てる手法です。 オブジェクト指向とはなど基本概念、オブジェクト指向設計の入門知識を解説しています。
システム開発技術をテーマに要件定義、方式設計、詳細設計、構築、テスト、導入、受入れ、保守など、システムやソフトウェア開発の考え方、手順、手法、留意事項をまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
モジュールの変更による影響を少なくするためには、モジュール間の関連性を出来るだけ少なくし独立性を高くすることが重要である。 モジュールの独立性が最も高いものはどれか。
【ア】関係するモジュールが共有域に定義したデータを参照する。
【イ】制御要素を引数として渡し、そのモジュールの実行を制御する。
【ウ】必要なデータだけを外部宣言して共有する。
【エ】モジュール間の引数として単一のデータ項目を渡す。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問41
答え 【エ】
モジュール結合度とは、複数のモジュール間の関連性の強さを表す尺度のことをいいます。
モジュールは、1つの機能だけを持たせることによってモジュールの強度が強くなります。 複数の機能を持たせると、それぞれの機能に関連性が出てきて、モジュールの強度が弱くなってしまいます。
一方、モジュール間のインタフェースを単純にすることで、モジュールの結合度を弱くすることが出来ます。 モジュール間のインターフェースが単純でないと、他のモジュールを意識する必要がでてきます。
モジュール結合度は、結合度が強い順に「内容結合>共通結合>外部結合>制御結合>スタンプ結合>データ結合」となります。
内容結合とは、あるモジュールがCALL命令を使用せずにJUMP命令でほかのモジュールを呼び出すときのモジュール間の関係をいいます。 あるモジュールが他のモジュールの内容を直接参照している状態をいいます。
共通結合とは、大域的なデータを参照するモジュール間の関係のことをいいます。 いくつかのモジュールが共通領域を参照している状態をいいます。
外部結合とは、大域的な単一のデータ項目を参照するモジュール間の関係のことをいいます。 いくつかのモジュールが共通データを参照している状態をいいます。
制御結合とは、実行する機能や論理を決定するために引数を受け渡すときのモジュール間の関係をいいます。 パラメータを渡してモジュールを実行している状態をいいます。
スタンプ結合とは、データの構造体を引数として受け渡し、呼ばれたモジュールでは、構造体の一部を使用するモジュール間の関係をいいます。 データ構造を変数化して受け渡す状態をいいます。
データ結合とは、処理に必要なデータだけを受け渡し、呼び出し側も呼ばれる側も機能的な関係はないモジュール間の関係をいいます。 データのみを引数として受け渡す状態をいいます。
次の流れ図において、
①→②→③→⑤→②→③→④→②→⑥
の順に実行させるために、①においてmとnに与えるべき初期値aとbの関係はどれか。 ここで、a、bはともに正の整数とする。
【ア】a=2b 【イ】2a=b 【ウ】2a=3b 【エ】3a=2b
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問42
答え 【エ】
次のように、順番どおり実行させてみれば正解が導かれます。
順番 | 設問 | 選択肢 |
---|---|---|
① | m(a),n(b) | 【ア】a=2b(○) 【イ】2a=b(○) 【ウ】2a=3b(○) 【エ】3a=2b(○) |
② | m(a)≠n(b) | 【ア】a=2b(○) 【イ】2a=b(○) 【ウ】2a=3b(○) 【エ】3a=2b(○) |
③ | m(a)<n(b) | 【イ】2a=b(○) 【エ】3a=2b(○) |
⑤ | n(b)-m(a)→n(b-a) | 【イ】2a=b(○) 【エ】3a=2b(○) |
② | m(a)≠n(b-a) | 【エ】3a=2b(○) |
③ | m(a)>n(b-a) | 【エ】3a=2b(○) |
④ | m(a)-n(b-a)→m(2a-b) | 【エ】3a=2b(○) |
⑥ | mの値を印字 | 【エ】3a=2b(○) |
以上より、答えは【エ】になります。
設計上の誤りを早期に発見することを目的として、各設計の終了時点で作成者と複数の関係者が設計書をレビューする方法はどれか。
【ア】ウォークスルー
【イ】机上デバッグ
【ウ】トップダウンテスト
【エ】並行シミュレーション
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問42
答え 【ア】
レビューについて見ていきます。
レビューには、プログラム設計レビュー、コードレビュー、テスト仕様レビュー、利用者マニュ アルレビュー、デザインレビューなどがあります。
デザインレビューとは、英語でDesign Review、省略してDRといい、開発における成果物を、複数の人にチェックしてもらう機会のことです。 設計工程において、設計内容を文書化して他の人にチェックしてもらうということを体系化したものです。
デザインレビューの目的は、成果物に入り込んだ欠陥の早期発見と除去です。
ウォークスルーとは、設計上の誤りを早期に発見することを目的として、開発担当者同士で実施するレビューのことをいい、 作成された仕様書などを開発担当者を含む複数の関係者で検討し、エラーを発見します。
あるシステムをサブシステムa、bに分けて開発している。 現在はそれぞれのサブシステムのテストが終了した段階である。 現在までのテストに関するデータは表のとおりである。 ここで、このシステムの基準テスト項目は、10項目/kステップである。
サブシステム名 | 開発規模 | テスト項目数 | 未解決バグ数 |
a | 30kステップ | 300 | 0 |
b | 20kステップ | 200 | 0 |
また、現在までのバグ検出状況は次のグラフで示される。
サブシステムa、bの難易度を同等とすると、現状を適切に評価している記述はどれか。
【ア】サブシステムaの方が、サブシステムbよりもバグの検出数が収束しており、品質は高いと判断できる。
【イ】二つのサブシステムとも、品質安定状況になく、追加テストが必要であると判断できる。
【ウ】二つのサブシステムとも、ほぼ同数のバグ検出されており、品質は同程度と判断できる。
【エ】二つのサブシステムとも、未解決バグ数は0件であり、十分にテストされていると判断できる。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問44
答え 【ア】
バグ曲線とは、縦軸にバグの検出数の累積、横軸に時間で表したグラフのことをいいます。
テストで検出されるバグの数を時間を追って記録していくと、S字型の曲線になるというものです。 バグ曲線はもっと一般的な言葉で言うと信頼度成長曲線(ゴンぺルツ曲線)といいます。
テスト開始段階ではバグが多数発見されます。 バグが修正されないと確認ができないところもあり、テスト回数の経過とともに検出数が増えます。 しかし、さらにテスト回数の経過に従って、発見されるバグの数は減って行きます。 最終的にはバグの数が収束に近づきます。 このような仮説よりバグ曲線はS字型の曲線に従っていると考え、現状の状況と比較して分析します。
具体的なバグ曲線の分析例になります。
あるシステムをサブシステムa、bに分けて開発していて、ともにテストが終了した段階のデータが以下の表です。
サブシステム名 | 開発規模 | テスト項目数 | 未解決バグ数 |
a | 30kステップ | 300 | 0 |
b | 20kステップ | 200 | 0 |
現在までのバグ検出状況が以下のようなグラフで示されています。
2つのサブシステムとも、表より未解決バグ数は0件となっております。 しかし、グラフを見るとサブシステムaの方はバグ検出数が減少しており、サブシステムbの方はバグ検出数が減少していません。 サブシステムbのバグの検出数は、今後も同じ数出てくるのではないかと予想されます。
したがって、十分にテストされているとはいえませんが、サブシステムaの方が、サブシステムbよりもバグの検出数が収束しており、品質は高いと判断できます。
動的デバックツールの一つであるトレーサの説明として、適切なものはどれか。
【ア】プログラム中に埋め込んだデバッグ用のコードを実行するたびに、メモリやレジスタの内容を書き出す。
【イ】プログラムの異常終了時に、メモリやレジスタの内容を書き出す。
【ウ】プログラムの実行過程を時系列的にモニタリングするために、メモリやレジスタの内容を書き出す。
【エ】プログラムの動作に必要となる環境を模擬的に作り出す。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問45
答え 【ウ】
トレーサとは、英語でtracerといい、デバッグツールの一つです。
トレーサは、プログラムの命令の順序、実行結果などの履歴情報を出力するツールです。 プログラムの実行過程を時系列的にモニタリングするために、メモリやレジスタの内容を書き出します。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
図に示すアローダイアグラムは、あるシステムの開発作業を表したものである。 クリティカルパスはどれか。ここで、矢印に示す数字は各作業の所要日数を表す。
【ア】A→B→G→L→N
【イ】A→B→H→K→N
【ウ】A→C→E→G→L→N
【エ】A→C→I→N
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問46
答え 【ウ】
PERT図とは、工程管理の手法の1つで使われる作業と作業のつながりと所要時間を表す図のことです。 PERT図を用いて日程計画を立案します。なお、PERT図はアローダイアグラムともいわれます。
クリティカルパスとは、作業開始点と終了点間で、作業日程に余裕がない経路のことです。 すなわち、その経路の作業が完了しないとすべての開発作業が完了しないという経路です。
PERT図で表した場合は、最早結合点時刻と最遅結合点時刻の差が0のとき、その結合点では全く余裕がないことを意味します。
PERT図を用いてプロジェクト全体の所要日数を短縮できる作業の見つけるのは、すべての経路(パス)を書き出して、一番期間が最長の経路(パス)の作業を抽出することで見つけられます。
最長の経路が終わらないとプロジェクトは終わらず、最長の経路がプロジェクト全体の期間になります。このように最長の経路はプロジェクトにとってクリティカルなパスとなります。 PART図を用いた工程管理の手法ではこのクリティカルパスが一番の管理ポイントとなります。
クリティカルパスの日数=すべての開発が完了する日数となる経路、言い換えると一番時間のかかる経路ということになります。
選択肢の経路の日数のうち一番所要日数が多いものを選びます。
PERT図からのクリティカルパスの求め方などプロジェクトタイムマネジメントについてまとめています。
マネジメント系の分野のサイトオリジナル教科書です。マネジメント系の各分野の解説と情報処理の過去問をマッピングしています。
データベースのバックアップ処理には、フルバックアップ方式と差分バックアップ方式がある。 差分バックアップ方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
【ア】障害からの回復時に差分だけ処理すればよいので、フルバックアップ方式に比べて復旧時間が短い。
【イ】フルバックアップのデータで修復した後に、差分を加えて復旧する。
【ウ】フルバックアップ方式と交互に運用することは出来ない。
【エ】フルバックアップ方式に比べ、バックアップに要する時間が長い。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問47
答え 【イ】
データベースのバックアップ処理には、フルバックアップ方式と差分バックアップ方式があります。
フルバックアップ方式とは、データベースのすべてをバックアップする方式です。
差分バックアップ方式とは、前回のバックアップ処理からの変更された点だけをバックアップするものです。 フルバックアップのデータで修復した後に、差分を加えて復旧します。
トランザクションとは、利用者から見たデータベースに対する処理の単位です。 利用者からみた場合は1つのデータベース更新処理ですが、データベースから見れば複数の利用者からの処理依頼があり、 データベースの更新を矛盾なく行う必要があります。 データベースにおけるトランザクションの意味、ACID特性などの解説をまとめています。
データベースの方式、設計、データ操作、トランザクション処理、応用など。データベース関連のオリジナルテキストと情報処理試験の過去問もまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
バーコードには、検査数字(チェックディジット)を付加するのが一般的である。 JANコード(標準タイプ、13けた)では、12けたの数の検査数字を次の方式で算出している。 この方式で算出した図のバーコード(123456789012)の検査数字として適切な値はどれか。
(1) | 検査数字を付加する前の右端の数字の位置を奇数けたとし、左に向かって交互に奇数けたと偶数けたとする。 |
(2) | 偶数けたの数字の合計を求める。 |
(3) | 奇数けたの数字の合計を求め、その値を3倍する。 |
(4) | (2)と(3)の合計を求める。 |
(5) | (4)の値の1の位の数字を10から引く。ただし、1の位が0のときは0とする。たとえば、(4)の値が123のときは10-3=7、120のときは0とする。 |
(6) | (5)で求めた数字を検査数字とし、右端けたの右に付加する。 |
【ア】0 【イ】3 【ウ】5 【エ】8
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問48
答え 【エ】
チェックディジットとは、あらかじめ決まった計算ルールで計算された数字を付加し、バーコードを入力した側での誤入力などの人為的な誤りをチェックするための検査ビットです。 JANコード(標準タイプ、13けた)では、12けたの数の検査数字を次の方式で算出しています。
設問の(1)~(6)の計算手順に従って解きます。
(1) | 検査数字を付加する前の右端の数字の位置を奇数けたとし、左に向かって交互に奇数けたと偶数けたとする。 |
⇒ | 1:偶、2:奇、3:偶、4:奇、5:偶、6:奇、7:偶、8:奇、9:偶、0:奇、1:偶、2:奇 |
(2) | 偶数けたの数字の合計を求める。 |
⇒ | 1+3+5+7+9+1=26 |
(3) | 奇数けたの数字の合計を求め、その値を3倍する。 |
⇒ | (2+4+6+8+0+2)×3=66 |
(4) | (2)と(3)の合計を求める。 |
⇒ | 26+66=92 |
(5) | (4)の値の1の位の数字を10から引く。ただし、1の位が0のときは0とする。たとえば、(4)の値が123のときは10-3=7、120のときは0とする。 |
⇒ | 10-2=8 |
(6) | (5)で求めた数字を検査数字とし、右端けたの右に付加する。 |
⇒ | チェックディジットは、8 |
以上より、答えは【エ】になります。
コンピュータシステムの利用料金を逓減課金方式にしたときのグラフはどれか。 ここで、横軸を使用量、縦軸を利用料金とする。
【ア】 | 【イ】 | 【ウ】 | 【エ】 |
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問49
答え 【ウ】
逓減課金方式とは、読み方は「ていげんかきんほうしき」で、課金方式の1つです。 逓減の意味は「数量がしだいにへることやしだいにへらすこと」で、使用料金がある一定以上になると利用金額を決める単価が安くなる課金方式のことをいいます。
横軸を使用量、縦軸を利用料金としたとき、逓減課金方式のグラフは以下のようになります。
SLM、SLA、SLOの違いやサービスマネジメントの各プロセスについてまとめていきます。
サービスマネジメントをテーマに、入門知識をまとめています。 サービスマネジメントの目的と考え方、サービスマネジメントシステムの確立及び改善、ITIL、代表的なSLA項目やサービスカタログなどITサービスマネジメントについてまとめています。 サービスマネジメント関連の参考書積、情報処理試験の過去問もまとめています。
マネジメント系の分野のサイトオリジナル教科書です。マネジメント系の各分野の解説と情報処理の過去問をマッピングしています。
システム運用管理における管理情報の取り扱いに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
【ア】管理は少人数の管理者グループで行う。 管理用アカウントは、グループ専用のものを共用する。 管理情報は、一般ユーザに公開し、ユーザ自身がチェックできるようにする。
【イ】管理は少人数の管理者グループで行う。 管理用アカウントは、グループ専用のものを共用する。 管理情報は、セキュリティレベルなどを考慮した上で一般ユーザへの公開を行う。
【ウ】管理は少人数の管理者グループで行う。 管理用アカウントは、個々の管理者専用のものを使用する。 セキュリティレベルなどを考慮した上で一般ユーザへの公開を行う。
【エ】管理は一人の管理者で行う。 管理情報は、セキュリティレベルなどを考慮した上で一般ユーザへの公開を行う。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問50
答え 【ウ】
システム運用管理における管理情報の取り扱いは、以下を考慮して行います。
サービスの運用をテーマに、運用計画や資源管理といったシステム運用管理、システムの操作やスケジューリングといった運用オペレーション、サービスデスク、の役割や機能についてまとめていきます。
サービスマネジメントをテーマに、入門知識をまとめています。サービスマネジメントの目的と考え方、サービスマネジメントシステムの確立及び改善、ITIL、代表的なSLA項目やサービスカタログなどITサービスマネジメントについてまとめています。 サービスマネジメント関連の参考書積、情報処理試験の過去問もまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにマネジメント系の知識をまとめています。
IPv4(Internet Protocol version 4)にはなく、IPv6(Internet Protocol version 6)で追加・変更された仕様はどれか。
【ア】アドレス空間として128ビットを割り当てた。
【イ】サブネットマスクの導入によって、アドレス空間の有効利用を図った。
【ウ】ネットワークアドレスとサブネットマスクの対によってIPアドレスを表現し、クラス概念をなくした。
【エ】プライベートアドレスの導入によって、IPアドレスの有効利用を図った。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問51
答え 【ア】
IPアドレスとは、ネットワークを効率的に管理するため、ネットワークに接続されるすべてのノードに人為的に付番するアドレスです。 現在は、主にIPv4が使用されております。
IPアドレスの仕様にはIPv4とIPv6があります。
IPv4とは、Internet Protocol version 4の略でのIPアドレスは32ビットで構成されます。
IPv6とは、Internet Protocol version 6の略でIPv4では、IPアドレスが足りなくなってしまうため、アドレス空間として128ビットを割り当てらるようにした仕様です。
符号化速度が64kビット/秒の音声データ1.2Mバイトを、通信速度が48kビット/秒のネットワークを用いてダウンロードしながら途切れることなく再生するためには、再生開始前に最低何秒分のデータのバッファリングが必要か。
【ア】50
【イ】150
【ウ】200
【エ】350
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問52
答え 【ア】
主に音声や動画などのマルチメディアファイルを転送・再生するダウンロード方式のことをストリーミングといいます。
データのバッファリングは、データを途切れることなく再生するために、 接続を開始した時点ではすぐに再生せず、しばらく一定量のデータをメモリ上のバッファに蓄えてから再生を開始することです。
以下では、符号化速度が64kビット/秒の音声データ1.2Mバイトを、通信速度が48kビット/秒のネットワークを用いてダウンロードしながら途切れることなく再生するためには、再生開始前に最低何秒分のデータのバッファリングが必要か計算します。
1.2Mバイト÷64kビット | = | (1.2M×8ビット)÷64k |
= | (1.2×1000k×8ビット)÷64k | |
= | 150秒 |
48kビット×150秒 | = | (48kバイト÷8ビット)×150秒 |
= | 6kバイト×150秒 | |
= | 900kバイト |
(1.2×1000k)-900k | = | 1,200k-900k |
= | 300k |
300kバイト÷48kビット | = | (300kビット×8ビット)÷48kビット |
= | 2400kビット÷48kビット | |
= | 50秒 |
以上より、50秒になります。
TCP/IPネットワークでホスト名をIPアドレスに変換する機能を提供するものはどれか。
【ア】ARP
【イ】DHCP
【ウ】DNS
【エ】SNMP
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問53
答え 【ウ】
ARPとは、Address Resolution Protocolの略で、IPアドレスからMACアドレスを得るプロトコルです。
ARPは、IPアドレスがわかっている相手の物理アドレスであるMACアドレスを知るために使われます。 相手のIPアドレスを指定したARPリクエストをネットワーク上の全システムに送ります(ブロードキャストといいます)。 指定されたIPアドレスに対応するシステムは、その物理アドレスとIPアドレスを組みにしたARPリプライを問い合わせシステムに送り返します。
DHCPとは、Dynamic Host Configuration Protocolの略で、コンピュータがネットワーク接続する際に必要な情報を自動的に割り当てるプロトコルです。 IPアドレスの設定を自動化したり、配布するIPアドレスの一括管理を行ったりするためのプロトコルです。
DHCPにはDHCPクライアントとその要求を処理するDHCPサーバがあります。 IPv4ネットワークでDHCPによってIPアドレスが割り当てられるまでにやり取りされる際に、DHCPクライアントとDHCPサーバ間でやり取りされるメッセージの順序は次のようになります。
DNSとは、Domain Name Systemの略でドメイン名とIPアドレスの関係を管理し、両者を相互に対応付けるシステムです。 TCP/IPネットワークでホスト名をIPアドレスに変換する機能を提供します。 この対応付けを行うのはDNSサーバです。
SNMPとは、Simple Network Management Protocolの略で、TCP/IPの環境で使用されるプロトコルのうち、構成機器や障害時の情報収集を行うために使用されるネットワークプロトコルです。 ネットワークを構成する機器を集中管理するためのプロトコルです。
HTTP、SMTP、POP、FTP、DNS などの役割、機能、IMAPとPOPの違いなどアプリケーション層のプロトコルについてまとめています。
通信プロトコル、osi基本参照モデル7階層の覚え方などネットワーク関連の知識をまとめています。
テクノロジ系の分野のサイトオリジナル教科書です。テクノロジ系の各分野の解説と情報処理の過去問をマッピングしています。
インターネットで使われるプロトコルであるTCP及びIPと、OSI基本参照モデルの7階層との関係を適切に表しているものはどれか。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問54
答え 【ウ】
インターネットで使われているプロトコルであるTCPおよびIPとOSI基本参照モデルの7階層との関係は次のようになります。
OSI基本参照モデルとは、ISOが推進するOSIによって作成されたネットワークの基本的なモデルです。 複数メーカーのネットワーク機器同士が問題なく接続できるためにしたがうべき国際標準として、重要な役割を果たしているネットワークの基本的なモデルです。
OSI基本参照モデルは、次の表のように7階層にモデル化しているのが特徴です。
階層 | 内容 |
---|---|
第7層アプリケーション層 | ファイル転送(FTP)やメッセージ通信(電子メール)など、ユーザが実行する多くのサービス間プロトコルを制御する。 |
第6層プレゼンテーション層 | 文字コードや画像データの表現形式を制御し、効率的なデータ伝送に適した形式に変換する。 |
第5層セッション層 | アプリケーションプロセス間の情報の流れなど、通信モードの管理や通信方式、同期方法などを規定する。 |
第4層トランスポート層 | エンドツーエンド(コンピュータ間)で必要とされる透過的なデータ伝送を提供する。 データに抜けがあると、相手に通知するエラー制御などを行う。 |
第3層ネットワーク層 | 複数のネットワークにまたがったコンピュータ間のデータ伝送や、データの経路選択をする中継機能など。 |
第2層データリンク層 | ノード間で信頼性の高いデータ伝送を保障する。中継局間のデータ伝送を確実に行う。 |
第1層物理層 | データを電気信号や光信号に変換し、実際の伝送を行う。 |
OSI基本参照モデルの7階層の覚え方のは、「あ、ぷ、せ、と、ね、で、ぶ」です。覚え方のコツは、各層の頭文字をとって、「あ、ぷ、せ、と、ね、で、ぶ」と繰り返し唱えることです。
設置場所の異なるクライアントとサーバ間で、次の条件で通信を行う場合の応答時間は何秒か。 ここで、距離による遅延は考慮しないものとする。
クライアントとサーバ間の回線速度 | 8Mビット/秒 |
伝送効率 | 60% |
電文長 | 上り1Mバイト、下り2Mバイト |
クライアントの処理時間 | 送信、受信を合わせて0.4秒 |
サーバの処理時間 | 送信、受信を合わせて0.4秒 |
【ア】1.4 【イ】3.8 【ウ】5.0 【エ】5.8
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問55
答え 【エ】
クライアントとサーバ間の応答速度の計算は、以下の式より求めます。
応答時間=クライアント処理時間+サーバ処理時間+送受信時間
送受信時間は以下の式より求めます。
送受信時間=電文長/(回線速度×伝送効率)
設置場所の異なるクライアントとサーバ間で、距離による遅延は考慮しないものとし、次の条件で通信を行う場合の応答時間は何秒か計算してみます。
クライアントとサーバ間の回線速度 | 8Mビット/秒 |
伝送効率 | 60% |
電文長 | 上り1Mバイト、下り2Mバイト |
クライアントの処理時間 | 送信、受信を合わせて0.4秒 |
サーバの処理時間 | 送信、受信を合わせて0.4秒 |
よって、クライアントとサーバ間の応答時間は5.8秒となります。
CATV回線を用いたデータ伝送(インターネット接続サービスなど)の特徴に関する記述のうち、適切なものはどれか。
【ア】回線によって各端末がセンタとスター型に接続されているので、端末同士の接続サービスが容易に実現できる。
【イ】ケーブルモデムを利用することによって、下り方向については数Mビット/秒を超える高速伝送が可能である。
【ウ】データ伝送を行うためには、回線に光ファイバーケーブルを使用しなければならない。
上り方向・下り方向とも回線速度が同じであり、双方向通信に最適である。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問56
答え 【イ】
CATVとは、ケーブルテレビのことで、英語でCable televisionといいます。 有線ラジオ放送以外のケーブルを用いて行う有線放送のことをいいます。 このCATVの回線を用いて、インターネット接続や電話(固定電話)などのサービスも提供されています。
CATV回線を用いたデータ伝送の特徴には以下のようなものがあります。
二つのLANセグメントを接続する装置Aの機能をOSI基本参照モデルで表すと図のようになる。 この装置Aとして、適切なものはどれか。
【ア】ゲートウェイ 【イ】ブリッジ 【ウ】リピータハブ 【エ】ルータ
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問57
答え 【エ】
LAN間接続装置とOSI基本参照モデルとの対応は以下のようになります。
ゲートウェイは、全層での異なるLAN同士を接続する装置で、メーカ固有のプロトコルからOSIのプロトコルに変換します。 ゲートウェイは、以下のOSI基本参照モデルのすべての層と対応します。
ルータは、ネットワーク層で接続し、最適な通信経路の選択、IPアドレスのフィルタリング機能を持つ装置です。 ルータは、以下のOSI基本参照モデルの層と対応します。
ブリッジは、データリンク層で接続し、MACアドレスのフィルタリング機能を持つ装置です。 ブリッジは、以下のOSI基本参照モデルの層と対応します。
なお、CSMA/CD方式のLANで使用されるスイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)は、フレームの蓄積機能、速度変換機能や交換機能を持っていて、ブリッジと同じプロトコル階層で動作します。
リピータはLANの伝送距離を延長する装置、ハブはスター型LANの中心に位置する中継装置で、LAN間をOSI基本参照モデルの物理層で相互に接続します。 リピータ、ハブは、以下のOSI基本参照モデルの層と対応します。
項目a~f空なるレコードがある。 このレコードの主キーは、項目aとbを組み合わせたものである。 また、項目fは項目bによって特定できる。 このレコードを第3正規形にしたものはどれか。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問58
答え 【イ】
関数従属や候補キーなどデータの正規化についてまとめていきます。
データの正規化とは、データの冗長性を排除して、データの一貫性と整合性をはかったデータモデルをつくることをいいます。
第1、第2、第3正規形とそれらの特徴は以下になります。
第1正規形は、「繰返し属性が存在しない」という特徴があります。
第2正規形は、「どの非キー属性も、主キーの真部分集合に対して関数従属しない」という特徴があります。
第3正規形は、主キーとなる項目以外の値によって、他の項目の内容が決定されないようにレコードを分離したものです。 「どの非キー属性も、主キーに推移的に関数従属しない」という特徴があります。
関数従属とは、関係データベースにおいて、ある属性(列)の値が決まれば、別の属性の値が決まる関係のことをいいます。
「ある属性⇒別のある属性」という関係です。「ある属性、またある属性⇒別のある属性」というように複数の属性がキーになる場合もあります。
候補キーは、データベースのテーブルにおいてある行を一意に識別するための属性のことをいいます。
候補キーは、関数従属の「ある属性⇒別のある属性」の⇒の右側にあるものはキ―になりません。
主キーのaとbを分離して、上述の第3正規形になりそうなものを選ぶと【イ】になります。
データベースの排他制御であるロックに関する説明として、適切なものはどれか。
【ア】デッドロックが発生した場合には、両方のトランザクションをロールバックする。
【イ】ロックには、読み取り時に使用する共有ロックと、変更時に用いる占有ロックがある。
【ウ】ロックの粒度は大きいほど並列に実行されるトランザクションは多くなる。
【エ】ロックを用いると、デッドロックが発生することはない。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問59
答え 【イ】
排他制御とは、複数のプロセスからの同時アクセスにより競合が発生する場合に、あるプロセスに資源を独占的に利用させている間は、他のプロセスが利用できないようにする事で整合性を保つ処理のことをいいます。
データベースのトランザクション処理においてもデータの整合性を保つために、複数のトランザクションが同時にデータベースのデータを更新することが起こらないように排他制御を行います。
デッドロックとは、複数のタスクが共通の資源をロックして使用するとき、互いに資源が解放されるのを待って、処理が停止状態になることです。 デッドロックには、読み取り時に使用する共有ロックと、変更時に用いる占有ロックがあります。
以下に選択肢の判断のポイントを記述します。
排他制御とは、英語でexclusive controlといいます。デットロックなど、具体例を用いてデータベースの排他制御について解説しています。
トランザクションとは、利用者から見たデータベースに対する処理の単位です。 利用者からみた場合は1つのデータベース更新処理ですが、データベースから見れば複数の利用者からの処理依頼があり、 データベースの更新を矛盾なく行う必要があります。 データベースにおけるトランザクションの意味、ACID特性などの解説をまとめています。
データベースの方式、設計、データ操作、トランザクション処理、応用など。データベース関連のオリジナルテキストと情報処理試験の過去問もまとめています。
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トランザクションのACID特性に関する記述のうち、適切なものはどれか。
【ア】コミット後にシステム障害が発生した場合、その内容は変更前の状態に戻される。
【イ】トランザクションが同時に実行されても、互いに干渉しない。
【ウ】トランザクションの実行の結果、データベースの整合性が崩れることも許容する。
【エ】トランザクションの途中でシステム障害が発生しても、障害発生時までの変更内容は保存される。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問60
答え 【イ】
データベースは複数の利用者が同時にアクセスするので、トランザクション処理にはACID特性が求められます。 ACID特性の四つの特性の意味などトランザクション管理について見ていきます。
ACID特性とは、読み方は「アシッド」で、トランザクション処理に必要な4つの要素、Atomicity、Consistency、Isolation、Durabilityを頭字語で表した用語です。 データベースは複数の利用者が同時にアクセスするので、トランザクション処理にはACID特性が求められます。4つの特性の意味を見ていきます。
一連の処理(トランザクション)をすべて実行するか、1つも処理を実行しないかのどちらかになること
一連の処理(トランザクション)の開始から終了までデータの整合性が保たれ続けること
1つ1つのトランザクションが独立して実行され、他のトランザクションに影響を与えず、また影響を受けないこと
どんな障害が発生してもそのトランザクションの結果は永久に保障されること。
以下に選択肢の判断のポイントを記述します。
トランザクションとは、利用者から見たデータベースに対する処理の単位です。 利用者からみた場合は1つのデータベース更新処理ですが、データベースから見れば複数の利用者からの処理依頼があり、 データベースの更新を矛盾なく行う必要があります。 データベースにおけるトランザクションの意味、ACID特性などの解説をまとめています。
データベースの方式、設計、データ操作、トランザクション処理、応用など。データベース関連のオリジナルテキストと情報処理試験の過去問もまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
Webページへのアクセス件数を調べる目的でアクセスカウンタを作成した。 図に示すとおり、2人の閲覧者が同時にアクセスしたところ、サーバ内の処理は①~④の順序で実行された。 2人がアクセスする前のアクセスカウンタの値が100であったとすると、処理④が終了した時点のアクセスカウンタの値はいくらになるか。
【ア】100 【イ】101 【ウ】102 【エ】104
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問61
答え 【イ】
排他制御とは、複数のプロセスからの同時アクセスにより競合が発生する場合に、あるプロセスに資源を独占的に利用させている間は、他のプロセスが利用できないようにする事で整合性を保つ処理のことをいいます。
データベースのトランザクション処理においてもデータの整合性を保つために、複数のトランザクションが同時にデータベースのデータを更新することが起こらないように排他制御を行います。
排他制御が機能していない例について見ていきます。
Webページへのアクセス件数を調べる目的で作成したアクセスカウンタですが、このアクセスカウンタはデータの整合性が保たれない状態です。
図に示すとおり、2人の閲覧者が同時にアクセスがあったときに共有資源に対しての排他制御が行われないため、サーバ内の処理は①~④の順序で実行できてしまいます。
本来は、①の処理の時にロックをかけて、②の処理はそのロックが解けてから処理を行うべきですがそうなっておらず、 2人がアクセスする前のアクセスカウンタの値が100であったとすると、処理④が終了した時点のアクセスカウンタの値が101と2人分のカウントが行われません。
排他制御とは、英語でexclusive controlといいます。デットロックなど、具体例を用いてデータベースの排他制御について解説しています。
トランザクションとは、利用者から見たデータベースに対する処理の単位です。 利用者からみた場合は1つのデータベース更新処理ですが、データベースから見れば複数の利用者からの処理依頼があり、 データベースの更新を矛盾なく行う必要があります。 データベースにおけるトランザクションの意味、ACID特性などの解説をまとめています。
データベースの方式、設計、データ操作、トランザクション処理、応用など。データベース関連のオリジナルテキストと情報処理試験の過去問もまとめています。
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スレッド単位で処理可能なDBMSがある。 スレッドに関する記述として、適切なものはどれか。
【ア】シングルスレッドでは、並行処理を行うことはできない。
【イ】複数のクライアントからの要求を効率よく処理するために、マルチスレッドが利用される。
【ウ】マルチスレッドでは、プロセス間の同期の負担が大きく、並行処理には適さない。
【エ】マルチプロセッサ環境では、マルチスレッドよりもシングルスレッドの方が効率が良い。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問62
答え 【イ】
スレッドとは、プロセスをさらに細分化した並列処理単位のことをいいます。 スレッドの方式は、シングルスレッド、マルチスレッドに分類できます。
シングルスレッドとは、並列処理などを行わずにすべての処理を逐次に行う方式です。
マルチスレッドとは、スレッドを複数生成し、並行して複数の処理を行う方式です。 複数のクライアントからの要求を効率よく処理するために、マルチスレッドが利用されます。
マルチタスク、プリエンティブの意味、OSのタスク管理の機能に関連した多重(マルチ)プログラミング(マルチタスク)とスケジューリングに関連したタスクを切り替える方式やスケジューリング方式についてまとめています。
オペレーティングシステムとは、OSのことですが、種類と特徴、機能、タスク管理などOSとはどのようなものかついてまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
三つの表“商品”、“注文”、“顧客”に対するデータ操作の記述のうち、参照制約を受けることなく実行可能な操作はどれか。 ここで、下線の実線は主キーを、破線は外部キーを表す。
【ア】“顧客”表への新規レコード追加
【イ】“商品”表のレコード削除
【ウ】“商品”表のレコードの商品コードの変更
【エ】“注文”表への新規レコード追加
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問63
答え 【ア】
参照制約とは、データ更新時に関連する表間で不整合が起きないようにする制約です。
関係データベースでは、外部キーは別の表の主キーとの間で参照の整合性を保つ必要があり、ある表の列の値が別の表を参照するとき、参照される表にはその列の値が存在しなければならないという制約です。
ある商店が、顧客からネットワークを通じて注文(メッセージ)を受信するとき、公開鍵暗号方式を利用して、注文の内容が第三者に分からないようにしたい。 商店、顧客がそれぞれが利用する鍵の適切な組み合わせはどれか。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問64
答え 【ウ】
公開鍵暗号方式とは、英語でPublic Key Cryptography。 公開鍵と秘密鍵の対になる2つの鍵を使ってデータの暗号化/復号化を行う暗号方式です。 送信者はあらかじめ受信者が公開している公開鍵で暗号化してデータを送信し、受信者は自分の秘密鍵で復号化します。
暗号化用と復号用の2種類のかぎを利用して、一方を誰でも入手できるかぎにします。 受信者は、2種類のペアとなるかぎを作成して、一方を送信者のために公開し、他方を受信者が保有します。 送信者は、受信者から公開されたかぎ(公開かぎ)を利用して情報を暗号化して送信し、受信者は自分のもつかぎ(秘密かぎ)で復号します。
例えば、ある商店が、顧客からネットワークを通じて注文(メッセージ)を受信するとき、公開鍵暗号方式を利用して、注文の内容が第三者に分からないようにしたい場合、 公開かぎによる文書の暗号化は誰でもできますが、暗号文を解読できるかぎは秘密のため、秘密かぎを持つ商店のみ平文化が可能です。
公開鍵暗号方式とは、英語でPublic Key Cryptography。 公開鍵と秘密鍵の対になる2つの鍵を使ってデータの暗号化/復号化を行う暗号方式です。秘密鍵やRSAなどの代表的な暗号の例についてまとめています。
脅威を防止するために用いられる暗号技術の活用、暗号化の種類、代表的な暗号方式の仕組み、特徴など、暗号技術についてまとめています。
情報セキュリティとは何か、情報セキュリティのテキストコンテンツをテーマに知識をまとめています。またIPAの情報処理試験の情報セキュリティ関連の問題も解説しています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
インターネットで公開されているソフトウェアにディジタル署名を添付する目的はどれか。
【ア】ソフトウェアの作成者が保守責任者であることを告知する。
【イ】ソフトウェアの仕様車を特定の利用者に制限する。
【ウ】ソフトウェアの著作権者が署名者であることを明示する。
【エ】ソフトウェアの内容が改ざんされていないことを保証する。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問65
答え 【エ】
デジタル署名について見ていきます。
デジタル署名とは、ハッシュ関数と公開鍵基盤(PKI)の技術を組み合わせて作りだされた電子的な署名です。
デジタル署名フォーマットの標準となっているのは、CMSで、CMS以外のデジタル署名方式として普及しているのがXMLデジタル署名です。
なお、読み方は、デジタル署名、あるいはディジタル署名と読みます。 情報処理試験ではディジタル署名と記載されていますがが、ここではデジタル署名と記載しています。
デジタル署名の目的は、次の2つがあります。
PCのコンピュータウイルスに関する記述のうち、適切なものはどれか。
【ア】ウイルスの潜伏しているプログラムファイルがコンピュータ内に存在している場合であっても、コンピュータ利用者が意図的にファイルを起動しない限り他のシステムに感染しない。
【イ】ウイルスは、主記憶装置を物理的に破壊したり、コンピュータ利用者の意図しない動作を引き起こしたりする。
【ウ】ウイルスを検出・駆除するためのエンジンや定義ファイルなどが、最新のものに更新されているコンピュータは感染しない。
【エ】駆除作業では、ウイルスに感染していないOS起動ディスクを使用することによって、ブートセクタからの伝染を回避することができる。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問66
答え 【エ】
コンピュータウイルスとは、事故伝染機能、潜伏機能、発病機能のいずれか1つ以上をもち、意図的にデータの消去改ざんなどを行うように作られた悪質なプログラムのことをいいます。
コンピュータウイルスの駆除作業では、ウイルスに感染していないOS起動ディスクを使用することによって、ブートセクタからの伝染を回避することができます。
マルウェア・不正プログラムとはどのようなものかをテーマに、マルウェアの挙動やランサムウェア、ボット、mirai、pentyaなどの種類についてまとめています。
情報セキュリティを考えるうえで、まずは、どのような脅威があるか理解しておく必要があります。 脅威の種類、マルウェアとコンピュータウイルスの種類を見ていきます。 またPCやスマホの感染時の駆除方法も補足していきます。
情報セキュリティとは何か、情報セキュリティのテキストコンテンツをテーマに知識をまとめています。またIPAの情報処理試験の情報セキュリティ関連の問題も解説しています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
ファイアウォールのパケットフィルタリング機能を利用して実現できるものはどれか。
【ア】インターネットから受け取ったパケットに改ざんがある場合は修正し、改ざんが修正できない場合は、ログを取って内部ネットワークへの通過を阻止する。
【イ】インターネットから受け取ったパケットのヘッダ部分及びデータ部分に、改ざんがあるかどうかをチェックし、改ざんがあった場合にはそのパケットを除去する。
【ウ】動的に割り当てられたTCPポート番号をもったパケットを、受信側で固定値のTCPポート番号をもったパケットに変更して、内部ネットワークへの通過を許可する。
【エ】特定のTCPポート番号をもったパケットだけに、インターネットから内部ネットワークへの通過を許可する。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問67
答え 【エ】
ファイアウォールとは、インターネットからの攻撃や不正アクセスから組織内部のネットワークを保護するためのシステムのことをいいます。 あらかじめ設定されたルールに従い、パケットの中継可否を制御、結果をログに記録します。
ファイアウォールのパケットフィルタリング機能は、IPパケットの送信元/宛先アドレス、プロトコル、インターフェース、ポート番号を調べて、 事前にテーブルに登録してあるデータと一致する場合、そのパケットを中継したり遮断したりするものです。
ファイアウォールとは、インターネットからの攻撃や不正アクセスから組織内部のネットワークを保護するためのシステムのことをいいます。 あらかじめ設定されたルールに従い、パケットの中継可否を制御、結果をログに記録します。
情報セキュリティ対策(英語でInformation security measures)は、人的、技術的、物理的セキュリティの側面から対策が必要です。ビヘイビア検出ソフトも含め、各種セキュリティ対策の概要を把握する一覧としてまとめています。
情報セキュリティとは何か、情報セキュリティのテキストコンテンツをテーマに知識をまとめています。またIPAの情報処理試験の情報セキュリティ関連の問題も解説しています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
コンピュータ犯罪の手口の一つであるサラミ法はどれか。
【ア】回線の一部に秘密にアクセスして他人のパスワードやIDを盗み出してデータを登用する方法である。
【イ】ネットワークを介して送受信されている音声やデータを不正に傍受する方法である。
【ウ】不正行為が表面化しない程度に、多数の資産から少しずつ搾取する方法である。
【エ】プログラム実行後のコンピュータ内部又はその周囲に残っている情報をひそかに探索して、必要情報を入手する方法である。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問68
答え 【ウ】
サラミ法とは、不正行為が表面化しない程度に多数の資産から少しずつ搾取する方法です。
たとえば、銀行システムで、多くの口座から1~2円程度を気づかれないように特定の口座に移すような方法です。
サラミ法は、不正行為が表面化しない程度に多数の資産から少しずつ搾取する方法です。 コンピュータ犯罪の古典的な手口になります。
情報システムへの外部からの不正な行為や手法など、サイバー攻撃の種類と対策知識をまとめています。 またサイバー攻撃の被害額、被害件数、被害事例をまとめた公共機関の資料のリンクもまとめています。
情報セキュリティとは何か、情報セキュリティのテキストコンテンツをテーマに知識をまとめています。またIPAの情報処理試験の情報セキュリティ関連の問題も解説しています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
コンピュータで使われている文字符号の説明のうち、適切なものはどれか。
【ア】ASCII符号はアルファベット、数字、特殊文字及び制御文字からなり、漢字に関する規定はない。
【イ】EUCは文字符号の世界標準を作成しようとして考案された16ビット以上の符号体系であり、漢字に関する規定はない。
【ウ】Unicodeは文字の1バイト目で漢字かどうかが分かるようにする目的で制定され、漢字とASCII符号を混在可能にした符号体系である。
【エ】シフトJIS符号はUNIXにおける多言語対応の一環として制定され、ISOとして標準化されている。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問69
答え 【ア】
文字符号化方式とは、読み方は「もじふごうかほうしき」。 英語で「character encoding scheme」、略して「CES」といいます。 文字とそれに割り振られた数値の対応をまとめたコード化体系のことです。 省略して符号化方式という場合もあります。
ASCIIコードとは、大文字小文字のアルファベット・数字・記号類・制御コードを7ビットで表現する文字コードです。
EUCとは、Extended UNIX Codeの略で、拡張UNIXコードといわれる文字コードです。 複数のバイト幅を用いて漢字のような膨大な数の文字でも扱うことができるようになっている文字コードです。
JISコードとは、文字の1バイト目を見るだけで漢字か半角英数字かわかる文字コードです。
Unicodeとは、すべての文字を16ビット(2バイト)で表現し、1つの文字コード体系で多国語処理を可能にしようとする文字コードです。
情報に関する理論として、形式言語と有限オートマトンの状態遷移図などの解説や演習問題をまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
標準化関連について、国際標準化機構のISO14001や文字コードANSIの読み方など簡単な所から解説をまとめています。
ITの法務をテーマにサイバーセキュリティ基本法などITの法律、ガイドライン、標準化一覧情報をまとめています。
ストラテジ系の分野のサイトオリジナル教科書です。ストラテジ系の各分野の解説と情報処理の過去問をマッピングしています。
QRコードの特徴はどれか。
【ア】3個の検出用シンボルで、回転角度と読み取り方向が認識できる。
【イ】最大で英数字なら128文字、漢字なら64文字を表すことができる。
【ウ】バイナリ形式を除いた文字をコード表現できる。
【エ】プログラム言語であり、携帯電話で実行できる。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問70
答え 【ア】
QRコードとは、バーコードの一種で、高速読み取りを重視したバーコードです。 2次元コードはマトリックス型2次元コードです。
QRコードは、3個の検出用シンボルで、回転角度と読み取り方向が認識できるという特徴があります。
データウェアハウスを稼働させたが、一向に利用されない。 ヒアリングの結果、利用者のスキルレベルが予想より低いという結論に達した。 利用促進のための改善策として、適切なものはどれか。
【ア】管理職を通じて利用を促進するように通知を出す。
【イ】データ抽出や分析パターンに応じたテンプレートを標準として用意する。
【ウ】データをよりリアルタイムに提供し、データの精度を向上させる。
【エ】利用者から要求されていると思われる情報を更に追加する。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問71
答え 【イ】
データウェアハウスの利用促進・評価の例を見ていきます。
データウェアハウスは時系列に整理された大量の統合業務データ、もしくはその管理システムのことです。 データウェアハウスを稼働させたが、一向に利用されないことからヒアリングを実施し、利用者のスキルレベルが予想より低いということがわかりました。
この場合行う利用促進のための改善策としては、利用者のスキルレベルが低いとあり、利用促進にはそのスキルを補う方策が求められます。 たとえば、データ抽出や分析パターンに応じたテンプレートを標準として用意するといった改善策が有効です。
情報リテラシーの確立、データ活用、普及啓発など、情報システム活用促進、評価についてまとめています。情報リテラシーとはやデジタルデバイドの意味も簡単に解説しています。
ストラテジ系の分野のサイトオリジナル教科書です。ストラテジ系の各分野の解説と情報処理の過去問をマッピングしています。
貸借対照表を説明したものはどれか。
【ア】一定期間における、現金・預金の収入・支出を示したもの
【イ】一定期間における、資金の調達と運用を示したもの
【ウ】会計期間に属するすべての収益と費用を記載し、算出した利益を示したもの
【エ】会計期間の期末日時点での財政状態を示したもの
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問72
答え 【エ】
会計関連の資料の説明が選択肢となっています。 【ア】は現金預金出納帳、【イ】は資金計画、【ウ】は損益計算書、【エ】が貸借対照表の説明になります。
現金出納帳とは、一定期間における、現金・預金の収入・支出を示したものです。
資金計画とは、一定期間における、資金の調達と運用を示したものです。
損益計算書とは、会計期間に属するすべての収益と費用を記載し、算出した利益を示したものです。
貸借対照表とは、会計期間の期末日時点での財政状態を示したものです。
当期の財務諸表分析の結果が表の値のとき、売上原価は何万円か。
【ア】1,400 【イ】1,600 【ウ】1,800 【エ】2,000
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問73
答え 【イ】
売上原価とは、売上に対してかかった直接的な費用のことをいいます。
表の情報より売上原価を求めます。
まずは、売上原価率、売上高営業利益率、営業利益の構成を式に表してみます。
①売上原価率=売上原価/売上高=0.8(80%)
②売上高営業利益率=営業利益/売上高=0.1(10%)
③営業利益=売上高-売上原価=200万円
①~③の情報を組み合わせて売上原価率を求めます。
②に③を当てはめると、「200万円/売上高=0.1(10%)」になります。
④売上高=200万円×10=2,000万円
①に④を当てはめると、「売上原価/2,000万円=0.8(80%)」になります。
売上原価=2,000万円×0.8=1,600万円
ABC分析を説明したものはどれか。
【ア】POSシステムで収集した販売情報から、顧客が買い物をした際の購入商品の組み合わせなどを分析する。
【イ】網の目状に一定の経線と緯線で区切った地域に対して、人口、購買力などさまざまなデータを収集し、より細かく地域の分析を行う。
【ウ】一定の目的で地域を三つに分割し、各地域にオピニオンリーダを選んで反復調査を行い、地域の傾向や実態を把握する。
【エ】商品ごとの販売金額又は粗利益額を高い順に並べ、その累計比率から商品を三つのランクに分けて商品分析を行い、売れ筋商品を把握する。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問74
答え 【エ】
ABC分析とは、重点的な商品管理をすべき品目を決定するための手法です。 ABC分析では、商品ごとの販売金額又は粗利益額を高い順に並べ、その累計比率から商品を三つのランクに分けて商品分析を行い、売れ筋商品を把握します。
APC分析は分析にパレート図というグラフを使用するため、パレート分析とも呼ばれます。
ABC分析のランク分けの基準は、分析対象の特性や管理目的によって変わります。 一般的には、売り上げ構成比の上位70~80%をAランク、80~90%をBランク、90~100%をCランクとします。
クラスタ分析の結果を表す図はどれか。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問75
答え 【ア】
クラスタ分析とは、集落分析ともいい、対象間の距離を定義して、距離の近さによって対象を分類する方法の総称をいいます。 クラスタ分析の結果は、デンドログラムと言われる樹形図で表されます。
クラスター分析は以下の流れで解析を行います。
個々の対象間の近さをはかるための距離、およびクラスターを併合する際の距離を決めます。
個々の対象間の距離をすべて計算し、距離が最小となる対象を統合して最初のクラスターとします。
新しく形成されたクラスターと対象間の距離をすべて計算し、対象間の距離を含めて最小のものを統合します。 これをすべてのクラスターが統合されるまで繰り返します。
クラスターの統合過程を示すデンドログラム(樹形図)を描き、適当な距離で切断することによりいくつかのグループに分けます。 各グループに含まれる対象を調べ、グループの特徴を把握します。
A社とB社がそれぞれ2種類の戦略を採る場合の利得が表のように予想されるとき、両社がそれぞれのマキシミン戦略を採った場合のA社の利得はどれか。 ここで、表の書く欄において、左側がA社の利得、右側の数値がB社の利得とする。
【ア】-15 【イ】0 【ウ】5 【エ】20
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問76
答え 【ウ】
マキシミン戦略とは、マクシミン戦略ともいい、ゲーム理論の用語です。 選択されるパターンのそれぞれの場合について、最悪を選択する戦略です。
例えば、A社とB社がそれぞれ2種類の戦略を採る場合の利得が表のように予想されるとき、両社ともマキシミン戦略を採った場合、 A社は、最悪でも0になるa2の戦略、一方、B社は最悪でも-5になるb1の戦略をとります。
昨年度の入社試験問題と今年度の入社試験問題を比較するために、多数の社員に両年度の問題を解答させた。 昨年度の問題の得点をx軸に、今年度の問題の得点をy軸にとって、相関係数と回帰直線を求めた。〔結果〕から分かることはどれか。
〔結果〕
相関係数は、0.8であった。
回帰直線の傾きは、1.1であった。
回帰直線のy切片の値は、10であった。
【ア】回帰直線のy切片の値から、今年度の問題の得点が0点の人でも、昨年度の問題では10点程度採れることが分かる。
【イ】回帰直線の傾きから、今年度の平均点は、昨年度の問題の平均点の1.1倍であることが分かる。
【ウ】回帰直線の傾きとy切片の値から、今年度の問題は昨年度の問題に比べて得点しやすい傾向にあることが分かる。
【エ】回帰直線の傾きと相関係数の値から、今年度の問題は質が高いことが分かる。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問77
答え 【ウ】
相関係数とは、以下のような散布図(比較する複数xとyの値をプロットした図)に現われる相関の程度(正or負、強or弱)を定量的に示す統計値です。
回帰直線とは、xの値からyの値を推測する際に使用する回帰式(モデル)によって引かれる線のことです。
相関係数が0.8(1に近い値)であることから、昨年度の問題の得点と今年度の問題の得点に正の相関があります。
回帰直線の傾きが1.1、y切片の値が10なので、昨年度の問題の得点が70点の場合、今年度の得点は、1.1×70+10=87点になると推測することができます。
上記より、選択肢を判断していくと以下のようになります。
“1次式で表現される制約条件の下にある資源を、どのように配分したら最大の効果が得られるか”という問題を解く手法はどれか。
【ア】因子分析法 【イ】回帰分析法 【ウ】実験計画法 【エ】線形計画法
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問78
答え 【エ】
因子分析法とは、多くの変数の相関関係を少数の潜在因子によって説明するための方法です。
回帰分析法とは、2組の観測値の系列の間に、どのような関係があるかを調べて、予測を行う手法です。
実験計画法とは、目標とする特性値に対して影響のありそうな因子をいくつか取り上げて、その主効果や交互作用効果を検定・推定するための統計的方法です。
線形計画法とは、“1次式で表現される制約条件の下にある資源を、どのように配分したら最大の効果が得られるか”という問題を解く手法です。
MRP(Materials Requirements Planning)システムを導入すると改善が期待できる場面はどれか。
【ア】図面情報が電子ファイルと紙媒体の両方で管理されていて、設計変更履歴が正しく把握できない。
【イ】製造に必要な資材及びその必要量に関する情報が複雑で、発注量の算出を誤りやすく、生産効率が上がらない。
【ウ】設計変更が多くて、生産効率が上がらない。
【エ】多品種少量生産を行っているので、生産設備の導入費用が増加している。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問79
答え 【イ】
MRPとは、Materials Requirements Planningの略で、資源管理所要量計画と訳される資材の所要量の計画あるいは計算する手法です。
MRPでは、部品構成表を用いて基準生産計画を行い、手持ち在庫量、製品仕掛数、発注残数、調達期間(リードタイム)などの情報をもとに、製造指示のための計画を作成します。
例えば、MRPを用いることにより「製造に必要な資材及びその必要量に関する情報が複雑で、発注量の算出を誤りやすく、生産効率が上がらない」といった場面で改善が期待できます。
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著作権法に関する記述のうち、適切なものはどれか。
【ア】M社の業務プログラムは、分析から製造までの一切をN社が請け負って開発した。 特段の契約条件がなければ、このプログラムの著作権者はM社である。
【イ】既存のプログラムのアイディアだけを利用して、同一目的のプログラムの全体を新たに作成した場合でも著作権の侵害になる。
【ウ】著作権及び著作者人格権は、他人に譲渡することができる。
【エ】日本国内においては、著作物に著作権表示が明記されていない場合でも、無断で複製して配布したときには著作権の侵害になる。
出典:平成18年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問題 問80
答え 【エ】
著作権とは創造性のある表現に対する権利で、文芸、学術、美術および音楽など著作物の複製や翻案などに排他的権利を認め、著作者の権利の保護を目的として、著作権法が制定されました。
著作権は、日本では無方式主義を採用しており、著作物を作成した時点で権利が発生しその後一定期間保護されます。 つまり日本国内においては、著作物に著作権表示が明記されていない場合でも、無断で複製して配布したときには著作権の侵害になります。
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