情報処理のWeb教科書―IPA情報処理試験対策のお供に!
HTMLは、主にWebページの作成に利用されるマークアップ言語です。ブラウザに表示するにはHTMLのコードが必要です。Webプログラミングを行う場合、HTMLの知識が必須となります。ここでは、HTMLコーディング入門をテーマに、HTML基本構文、記法の知識をまとめています。
このページの目次です。
1. HTMLとは
2. HTMLの役割
3. HTMLの基本構造
4. HTMLのタグ
5. CSS(スタイルシート)
6. HTMLのテクニック
HTMLは、主にWebページの作成に利用されるマークアップ言語です。開始タグと終了タグで囲んでレイアウトや文書構造の指示を記述し、DTDによってタグやタグの属性のルールが定義されます。
Webブラウザーは、HTML文書(コード)を読み込んでディスプレイ表示するソフトです。 例として、Chrome、Edge、Firefox、Safariなどがあります。
ブラウザーは、HTMLコードを表示しませんが、それらを使用してディスプレイ表示方法を決定します。
ブラウザーで表示しているページのHTMLコードが確認できます。 ブラウザにより表示方法は異なりますが、表示ページを右クリックして「ページのソースを表示」(Chrome、Firefox)を選択することで表示されます。
HTMLはWebページの「構造」を記述し、Webページ内のコンテンツそれぞれに役割を与えるための言語です。 見出し、パラグラフ、リスト、表、フォームといった役割の区別は、HTMLでマークアップします。
HTMLを適切に記述しない場合、検索エンジンのクローラやブラウザ、音声読み上げ装置など、 機械でWebページを処理する際に役割の認識が正しく行えないなど不都合が出てきますのでHTMLの役割を理解してマークアップしていく必要があります。
HTMLの基本的な構造について見ていきます。
HTML文書の基本的な構造はこのようになっています。HTMLタグが形成するかたまりを「要素」といい、HTML文書はタグの要素にタグを記述してタグの階層(ツリー構造)をつくって記述します。
<!DOCTYPE html> <html> <head> <title>ブラウザに表示されるページタイトル</title> </head> <body> <p style="color:red">HTMLにはタグとタグの属性、タグとタグの間の要素がある</p> </body> </html>
「<!DOCTYPE html>」の部分は文書タイプの宣言です。例では、HTML5の文書を定義しています。
「<html>」はHTML文書のルート要素です。
「<head>」はブラウザに表示するページタイトルなどのHTML文書のメタ情報を含める場合に使用する要素です。
「<title>」はHTML文書のタイトルを指定する要素です。
「<body>」はブラウザに表示される部分を記述する要素です。
「<p>」はパラグラフを記述する要素です。
HTMLのタグは、<タグ名>の記号で囲まれた半角の英数字のことをいい、HTMLの要素を記述するために使用されます。 タグを使用してHTMLの要素を記述することでWebページは作られています。 HTMLのタグの書き方の基礎知識をまとめています。
HTMLのタグとは、<タグ名>の記号で囲まれた半角の英数字のことをいい、HTMLの要素を記述するために使用されます。 タグを使用してHTMLの要素を記述することでWebページは作られています。
以下はHTMLのpタグの書き方の例になります。
<p style="color:red">HTMLにはタグとタグの属性、タグとタグの間の要素がある</p>
「<p ・・・>」の部分を(pタグの)「開始タグ」といいます。
「style="・・・"」の部分を(pタグのstyle)「属性」といいます。
「color:red」の部分を(pタグのstyle属性の)「属性値」といいます。なお、style属性は要素に設定するスタイル情報を記述します。
「HTMLにはタグとタグの属性、タグとタグの間の要素がある」の部分を(pタグの)「要素」といいます。
「</p>」の部分を(pタグの)「終了タグ」といいます。
HTMLの文書全体を表すタグは<html>です。
読み方は「エイチティーエムエル」タグです。
htmlタグの書き方は以下です。
lang属性は言語を指定する属性です。日本語は「ja」です。
<!DOCTYPE html> <html lang="ja"> : <body> : </body> </html>
HTML文書のメタ情報を含めるには<head>を使用します。
読み方は「ヘッド」タグです。
headタグはhtmlタグの中に定義し、bodyタグの上に記述します。
<!DOCTYPE html> <html lang="ja"> <head> <title>ページタイトル</title> <meta charset="UTF-8"> </head> <body> :
HTMLの見出しは、<h1>~<h6>タグで定義されます。
読み方は「エイチ○○」タグです。○○は「イチ」「ニ」「サン」・・・です。
h1~h6タグの書き方は以下です。
<h1>見出し1</h1> <h2>見出し2</h2> <h3>見出し3</h3> <h4>見出し3</h4> <h5>見出し3</h5> <h6>見出し3</h6>
HTMLの段落を定義するタグは<p>です。
<p>段落です。</p> <p>別の段落です。</p>
読み方は「ピー」タグです。
pタグの書き方は以下です。
pタグのtitle属性を指定すると段落の上にマウスを置くとツールチップとして表示されるようになります。
<p title="ツールチップ">段落です。</p>
改行を行うには<br />タグを使用しますが、通常HTML内では、改行やスペースは無視されます。 preタグで書式設定済みテキストが表示できます。
<pre>要素内のテキストは固定幅フォント(通常はCourier)で表示され、スペースと改行の両方が保持されます。
<pre> そのまま テキストが 表示されます。 </pre>
HTMLのハイパーリンクを定義するタグは<a>です。
読み方は「エー」タグです。
aタグの書き方は以下です。
aタグはhref属性でリンクアドレスが指定できます。
<a href="https://www.zeakseeds.com">リンク</a>
aタグはtarget属性でリンクページの表示の仕方を指定できます。
<a href="https://www.zeakseeds.com" target="_blank">リンク</a>
リンクされたドキュメントを新しいウィンドウまたはタブで開きます。
リンクされたドキュメントを、クリックしたときと同じウィンドウまたはタブで開きます(これはデフォルトです)。
リンクされたドキュメントを親フレームで開きます。
リンクされたドキュメントをウィンドウの本文全体で開きます。
リンクされたドキュメントを名前付きフレームで開きます。
aタグのtitle属性を指定すると段落の上にマウスを置くとツールチップとして表示されるようになります。
<a href="https://www.zeakseeds.com" title="ツールチップ">リンク</a>
イメージを使用すると、Webページのデザインと外観を向上させることができます。 HTMLの画像表示を定義するタグは<img>です。
読み方は「イメージ」タグです。
imgタグの書き方は以下です。
imgタグは開始タグだけで、終了タグはありません。
imgタグはsrc属性でイメージソースのURLを指定します。
<img src="image.jpg">
画像が表示されるページURLの下層にフォルダを作成して画像を配置している場合以下のように指定します。
<img src="images/image.jpg">
画像が表示されるページURLとは別のドメイン/サーバで画像を配置している場合以下のように指定します。
<img src="https://www.zealseeds.com/img/zealseedsdog.jpg">
imgタグはalt属性で代替テキストが指定できます。 もしブラウザが画像を表示できないときにalt属性のテキストが表示されます。
<img src="image.jpg" alt="イメージ名">
イメージマップはクリックエリアを設定できる機能です。
以下はイメージマップの例です。四角形の領域をクリックすると「四角形の領域クリック」のアラートを表示し、円形の領域をクリックすると「円形の領域クリック」のアラートを表示するようになっています。
サンプルコードは以下です。
<img src="//learning.zealseeds.com/img/contents/text/programming/html/tag/map/image.png" alt="mapタグイメージ" usemap="#image"> <map name="image"> <area shape="rect" coords="0,0,300,300" alt="四角形の領域" href="javascript:alert('四角形の領域クリック')"> <area shape="circle" coords="430,130,130" alt="円形の領域" href="javascript:alert('円形の領域クリック')"> </map>
どのようにして記述するか説明していきます。
まず、imgタグに「#image」のように「#」をつけた識別名をusemap属性を指定します。
<img src="//learning.zealseeds.com/img/contents/text/programming/html/tag/map/image.png" alt="mapタグイメージ" usemap="#image">
そして、mapタグのname属性に「#」なしの識別名を指定します。
<map name="image">
画像の左上を0,0の座標として、areaタグにクリックエリアを指定します。 エリアは、rect(四角形)、circle(円形)、poly(多角形)などが指定できます。
<area shape="rect" coords="0,0,300,300" alt="四角形の領域" href="javascript:alert('四角形の領域クリック')"> <area shape="circle" coords="430,130,130" alt="円形の領域" href="javascript:alert('円形の領域クリック')">
HTML5では、画像リソースを指定する際の柔軟性を高めるためにpictureタグが導入されました。 pictureタグを使用すると、デバイスや画面サイズごとに異なる画像を表示できます。
<picture> <source media="(min-width: 650px)" srcset="large.jpg"> <source media="(min-width: 465px)" srcset="small.jpg"> <img src="default.jpg"> </picture>
外側はpictureタグで囲みます。
sourceタグで画面サイズに応じた画像を指定します。
もしブラウザがこの機能に対応していない場合にimgタグの画像が表示されるようにします。
HTMLの表は、以下のタグを使用して表示します。
タグ | 説明 |
---|---|
<table> | 表を定義 |
<th> | 表の見出しを定義 |
<tr> | 表の行を定義 |
<td> | 表のセルを定義 |
<caption> | キャプションを定義 |
<colgroup> | 書式設定する表内の列のグループを指定 |
<col> | 列グループの列のプロパティを指定 |
<thead> | 表のヘッダーコンテンツのグループ |
<tbody> | 表のボディーコンテンツのグループ |
<tfoot> | 表のフッターコンテンツのグループ |
HTMLリストは、<ul>(順序なし/箇条書きリスト)または<ol>(順序付き/番号付きリスト)タグで定義され、その後に<li>タグ(リストアイテム)が続きます。
ul読み方は「ユーエル」タグ、olは「オーエル」、liは「エルアイ」です。
ul、ol、liタグの書き方は以下です。
<ul> <li>コーヒー</li> <li>紅茶</li> <li>ミルク</li> </ul> <ol> <li>コーヒー</li> <li>紅茶</li> <li>ミルク</li> </ol>
HTMLはテキストに特別な意味を定義する特殊なタグがあります。 例えば、重要度などを強調する意味で使用するタグがあります。
<b>
- 太字<strong>
- 重要なテキスト<i>
- 斜体<em>
- テキストの強調<mark>
- マークテキスト<small>
- 小さい文字<del>
- 削除されたテキスト<ins>
- 挿入されたテキスト<sub>
- 下付きテキスト<sup>
- 上付き文字HTMLの<abbr>タグは、略語または頭字語を定義します。
<p><abbr title="HyperText Markup Language">HTML</abbr>のabbrタグは、略語または頭字語を定義します。</p>
HTMLのボタン表示を定義するタグは<button>です。
読み方は「ボタン」タグです。
buttonタグの書き方は以下です。
<button>クリック</button>
CSS(スタイルシート)は、HTMLやXMLなどマークアップ言語の構造と表示形式を分離するための仕様です。 Webプログラミングを行う場合、HTMLと合わせてCSSの知識が必須となります。 ここでは、CSS入門をテーマに、CSS書き方についての知識をまとめています。
簡単なHTMLのテクニックについてまとめていきます。
HTMLブックマークは、Webページが非常に長い場合に便利です。 HTMLブックマークは、閲覧者がWebページの特定の部分にジャンプできるようにするために使用されます。
HTMLブックマークを作成するには、まずHTMLブックマークを作成し、次にそのHTMLブックマークへのリンクを追加する必要があります。 リンクをクリックすると、HTMLブックマークのある場所までページがスクロールされます。
まずはじめに、id属性を設定したHTMLブックマークを作成します。
<h2 id="jump6">6. HTMLのテクニック</h2>
そして、HTMLブックマークへのリンクを同じページ内に設置します。
<a href="#jump6">6. HTMLのテクニック</a>
もしくは別のWebページからの場合はURL形式にすれば別のページからも飛ぶことができます。
<a href="https://learning.zealseeds.com/contents/text/programming/html/index.html#jump6">6. HTMLのテクニック</a>
プログラミング作法などプログラミングについてまとめています。Python、C言語、流れ図などプログラミングのオリジナル入門テキスト問形でまとめています。
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