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PERT図からのクリティカルパスの求め方などプロジェクトタイムマネジメントについてまとめています。
PERT図およびクリティカルパスの説明、クリティカルパスの求め方など、代表的なスケジュールの種類やスケジュールの作成手法、スケジュール管理手法についてまとめています。
このページの目次です。
2. スケジュールの作成手法(PERT図とクリティカルパス)
スケジュールの種類には、例えば、大日程計画表(マスタスケジュール)、中日程計画表(工程別作業計画)、小日程計画表(週間作業計画)などがあります。
スケジュールは、作業ごとに、資源がいつどれだけ必要となるか、作業量はどのくらいか、どのくらいの期間が必要かを見積もり、スケジュールを作成します。 スケジュール作成の代表的な手法の特徴と活用法をまとめています。
PERT図(アローダイアグラム)は、作業の関連をネットワークで表した図です。 工程管理の手法の1つで使われる作業と作業のつながりと所要時間を表す図で、PERT図を用いて日程計画を立案します。
図はPERT図の例です。PERT図の読み方、書き方を見ていきます。
PERT図は作業開始の○と作業終了の○を矢印でつないで書きます。
作業名はA~Hのように矢印の上に書きます。
所要日数は矢印の下に書きます。
ダミー作業は所要日数は0で作業の順序だけを表すものです。点線矢印で表します。
クリティカルパスとは、作業開始点と終了点間で、作業日程に余裕がない経路のことです。 すなわち、その経路の作業が完了しないとすべての開発作業が完了しないという経路です。
PERT図で表した場合は、最早結合点時刻と最遅結合点時刻の差が0のとき、その結合点では全く余裕がないことを意味します。
PERT図を用いてプロジェクト全体の所要日数を短縮できる作業の見つけるのは、すべての経路(パス)を書き出して、一番期間が最長の経路(パス)の作業を抽出することで見つけられます。
最長の経路が終わらないとプロジェクトは終わらず、最長の経路がプロジェクト全体の期間になります。このように最長の経路はプロジェクトにとってクリティカルなパスとなります。 PART図を用いた工程管理の手法ではこのクリティカルパスが一番の管理ポイントとなります。
クリティカルパスの日数=すべての開発が完了する日数となる経路、言い換えると一番時間のかかる経路ということになります。
PART図(アローダイアグラム)とクリティカルパスの問題の例を見ていきます。
経路を洗出し、所要日数を計算すると以下になります。
Aの経路が最も日数の要する経路でクリティカルパスになります。
今度は図のプロジェクトの日程計画において、プロジェクトの所要日数は何日か求める問題を見ていきます。
図の日程計画では、次の3つの経路があります。
これらの経路の中で、最も所要日数がかかるもの(クリティカルパス)がプロジェクトの所要日数になります。
①と③は途中でダミー作業の完了を待つのを考慮に入れて、それぞれの所要日数を計算すると以下になります。
①の55日が最も所要日数がかかり、プロジェクトの所要日数となります。
工程管理図表に関する記述のうち、ガントチャートの特徴は 作業開始と作業終了の予定と実績や、仕掛かり中の作業などが把握できることです。
トレンドチャートは、作業の進捗状況と予算の消費状況を関連付けて折れ線で示したものです。
クラッシングは、プロジェクトの外部から要員を調達し、クリティカルパス上の作業に投入することをいいます。
ファストトラッキングとは、プロジェクトのスケジュールを短縮させる方法の一つで、先行タスクが終わる前に後続タスクを開始して進捗を進める方法です。
要件定義から導入までを行うシステム開発プロジェクトにおける、 マスタスケジュールは、プロジェクト全体の主要な成果物や作業を集約したスケジュールです。
PERT図、クリティカルパスに関連した問題(IPA情報処理試験の過去問)をまとめています。 実際にPERT図からクリティカルパスを求める内容の解説を行っています。
代表的なスケジュールの管理手法としては、進捗報告や差異分析、EVM(Earned Value Management)などがあげられます。
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