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トップ 各試験用の問題と解説 応用情報 平成28年秋の応用情報技術者 午前
平成28年秋の応用情報技術者 午前の過去問と解説を掲載しています。
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あるB木は、各節点に4個のキーを格納し、5本の枝を出す。 このB木の根(深さのレベル0)から深さのレベル2までの節点に格納できるキーの個数は、最大で幾つか。
【ア】24 【イ】31 【ウ】120 【エ】124
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問5
答え 【エ】
深さ2までの節点に格納されているキーの個数を求めます。
B木とは、木構造をもつデータ構造の1つで、多分木を基にしたバランス木です。 節を複数持つことができる木構造で、階層の深さが同じになるように、ノードの分割と併合を行います。
B木はバランス多分木ともいい、枝が複数ある木構造のうち、根からすべての葉の深さが同じで、枝が一方向に偏らないような 構造の木のことをいいます。
B木は、次のような制約を持ちます。
以下はB木のイメージです。 各節点に4個のキーを格納し、5本の枝を出し、根の深さがレベル2まであるB木になります。 このB木には、レベル0がキー4個、レベル1がキー20個、レベル2がキー100個、合計124個のキーが格納されています。
B木は、階層型データベースなどで利用されるデータ構造です。
バランス木、多分木など木に関する用語についての補足です。
バランス木とは、節の追加や削除が発生するごとに、木構造全体を再調整する機能を持つ木です。 特定の部分木だけが伸びることを防ぐために、バランス木の各部分木は左と右の深さの情報を持っています。
多分木とは、兄弟の数がn以上である順序木のことをいいます。
木とは、要素同士の階層関係を表現するための問題向きデータ構造です。
木に関する用語を見ていきます。
節にデータを格納するとき、一定の順序で格納してある木を順序木といいます。
木構造の種類についてまとめています。根、葉、枝などの用語のやさしい説明から、順序木、2分木、多分木、b木、b+木、バランス木などの考え方やイメージ、計算量、ヒープ、幅優先探索など、情報処理の過去問と合わせてまとめました。
基本情報など情報処理試験対策用の解説。このページではアルゴリズムとデータ構造について解説しています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
全ての命令が5ステージで完了するように設計された、パイプライン制御のコンピュータがある。 20命令を実行するには何サイクル必要となるか。 ここで、全ての命令は途中で停止することなく実行でき、パイプラインの各ステージは1サイクルで動作を完了するものとする。
【ア】20 【イ】21 【ウ】24 【エ】25
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問8
答え 【ウ】
パイプライン処理方式とは、命令の実行を「取出し」と「実行」など、命令の処理工程(ステージ)に分け、ある命令のステージと次の命令のステージを並列に行う処理方式です。 パイプライン処理方式は、複数の命令をオーバーラップさせて同時実行可能とすることから、命令パイプラインとも呼ばれます。
例えば、RISCマシンは、ステージ1(IF:命令フェッチ)、ステージ2(ID:命令デコード)、ステージ3(EX:実行)、ステージ4(MEM:メモリアクセス)、ステージ5(WB:レジスタ・ライトバック)の5段階にステージに分割されていて、 これをパイプライン処理にすると表のようなイメージで実行されます。
サイクル1 | サイクル2 | サイクル3 | サイクル4 | サイクル5 | サイクル6 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
命令1 | IF | ID | EX | MEM | WB | ||
命令2 | IF | ID | EX | MEM | WB | ||
命令3 | IF | ID | EX | MEM |
全ての命令が5ステージで完了するように設計された、パイプライン制御のコンピュータで20命令を実行するには何サイクル必要となるかという計算問題を解いていきます。
命令やサイクル、ステージの各パラメータの意味を理解し、帰納法的に見ていって、サイクル数を計算すると問題が解きやすいです。
問題文ではパイプライン制御で20命令を実行するとき何サイクル必要かという問いになっていますが、 まずは問題文の説明の命令やステージ、サイクルの各パラメータの意味を整理します。
パイプライン制御での実行対象になります。5個のステージで構成されます。
命令の構成要素になります。5個のステージで命令が構成されます。
1サイクルで命令のステージを1つ進めます。パイプライン制御では並列的に複数の命令のステージが進められます。
命令の1個の時は何サイクル必要かどうか、命令が2個の時は何サイクル必要かどうかと徐々に増やして、命令がn個の時には何サイクル必要かどうか見積れるようにして、 パイプライン制御で20命令を実行するとき何サイクル必要か求めていきます。
命令が1個のときは1個の命令ステージ分のサイクルが必要なので5サイクルとなります。
パイプライン制御では段階的に並列処理を行っていきますので、1つ目の命令のステージが1つ終わったら、1つ目の命令の2つ目のステージと合わせて、2つ目の1つ目のステージを同時に実行していきます。 命令が2個のときは1サイクル目:1個の命令1ステージ、2サイクル目:1個の命令2ステージと2個の命令1ステージ・・・、6サイクル目:2個目の命令5ステージというように処理します。 ですので命令が2個のときは5+1サイクルが必要なので6サイクルとなります。
命令が3個のときは3個目の命令の処理開始が、3サイクル目からなので、5+(3-1)サイクルが必要です。7サイクルとなります。
命令がn個のときはn個目の命令の処理開始が、nサイクル目からなので、5+(n-1)サイクルが必要です。n+4サイクルとなります。
上述より、n+4サイクルという関係式ができましたのでこれに当てはめて計算します。
命令が20個のときは関係式より、20+4サイクルが必要です。24サイクルとなります。
プロセッサの実行効率を上げるVLIWの説明はどれか。
【ア】依存関係がない複数の命令を、プログラム中での出現順序とは異なる順序で一つずつ実行する。
【イ】各命令のフェッチ、デコード、実行、演算結果の出力などの各段階を並列に処理する。
【ウ】同時に実行可能な複数の命令をまとめて一つの命令として、同時に実行する。
【エ】複数のパイプラインを用いて複数の命令を同時に実行させる。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問11
答え 【ウ】
VLIWとは、Very Long Instruction Wordの略で、 同時に実行可能な複数の命令をまとめて一つの命令として、同時に実行し、プロセッサの実行効率を上げる方式です。
CPUの命令セットの中で、 同時に実行しても互いに影響しない複数の命令を組み合わせ、 一つの長い命令語とすることで、 並列実行におけるパイプラインの効率化を図る手法で 命令語を長く取り、一つの命令で複数の機能ユニットを同時に制御することによって高速化を図ります。
仮想サーバの冗長化設計における可用性評価に関する記述のうち、クラスタソフトウェアを用いた評価として、適切なものはどれか。
【ア】OS、アプリケーション及びハードウェアの障害に対し、障害時に障害が発生していないサーバに自動的に処理を引き継ぐので、切り替え時間の短い安定した運用が求められる場合に有効である。
【イ】仮想サーバを停止させずに物理サーバ間で仮想サーバを移動することが可能となるので、メンテナンスなど業務移行の際も含めて業務の停止が全く許容できない場合に有効である。
【ウ】物理サーバに備わっている機能を利用するので、ハードウェアの障害にだけ対応し、障害時に業務停止が許容される場合に有効である。
【エ】物理サーバのリソース(CPU、メモリなど)をブロック単位に物理的に分割し、あるブロックの障害が他のブロックに影響しないようにするので、障害時に業務の停止が許容できない場合に有効である。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問13
答え 【ア】
問題では、仮想サーバ、冗長化、可用性、クラスタというキーワードが登場しますので、これらのキーワードを押さえていれば、回答は【ア】と判断できると思います。
サーバ仮想化(server virtualization)は、1台のマシン上で複数の仮想的なマシンを動作させる技術です。 それぞれの仮想的なマシンには別々のOSやアプリケーションソフトを動作させることができます。
サーバ仮想化を行うと、1台のマシンで複数のサーバが管理できるようになり、物理的資源の管理にかかる手間が省けます。 また、資源配分を需要に応じて柔軟に配分することができるので、資源の利用率を高くすることができます。
しかし、仮想サーバを動かすためにタスク切替のオーバーヘッドが発生するなど、直接実行するよりも性能が下がります。
仮想サーバとは、仮想化ソフトウェアによって実現された仮想マシンのことをいいます。
冗長化とは、システムの一部に何らかの障害が発生した場合に備えて、障害発生後でもシステム全体の機能を維持し続けられるように、予備装置を平常時からバックアップとして配置し運用しておくことをいいます。
可用性とは、アベイラビリティともいい、コンピュータシステムを必要に応じていつでも使用できる状態に維持することをいいます。
クラスタとは、コンピュータ・クラスタを省略して呼ぶ呼び方で、複数のコンピュータを結合し、ブドウの房(クラスタ)のようにひとまとまりとしたシステムのことをいいます。
複数台のコンピュータを連携して信頼性を高める構成をHAクラスタ構成といいます。 HAはHigh Availabilityの略で高い可用性という意味です。
クラスタソフトウェアとは、システムの信頼性および稼働率の向上を目的とした、サーバプログラムを含めたシステムの切り替えを実現するプログラムのことをいいます。 一般的に自動的に待機系に処理を引き継ぐ機能(フェールオーバ)が実装されています。
各選択肢の記述を見て最も適切そうなものを選ぶと【ア】が適切とわかります。
【ア】の記述には「自動的に処理を引き継ぐ」、「切り替え」などクラスタソフトウェアの機能にかかわる用語が登場しますので【ア】が正しそうです。
【イ】は、仮想サーバソフトウェアに実装されているライブマイグレーションの説明となっているので【イ】は正しくないことがわかります。
【ウ】は、障害時に業務停止が許容される場合という記述があり、冗長化や可用性に反する記述となっているので【ウ】は正しくないことがわかります。
【エ】は、仮想サーバの技術(パーティショニング方式)の物理パーティショニングの説明となっているので【エ】は正しくないことがわかります。
五つのタスクを単独で実行した場合のCPUと入出力装置(I/O)の動作順序と処理時間は、表のとおりである。 優先度“高”のタスクと、優先度“低”のタスクのうち一つだけを同時に実行する。 実行を開始してから、両方のタスクの実行が完了するまでの間のCPUの遊休時間が最も短いのは、どの優先度“低”のタスクとの組み合わせか。 ここで、I/Oは競合せず、OSのオーバヘッドは考慮しないものとする。 また、表の()内の数字は処理時間を示すものとする。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問17
答え 【ウ】
CPUのアイドル時間(遊休時間)は、アイドルタイムともいい、CPUが使われていない時間になります。
問題文の意味をちゃんと解釈できれば正解が導ける問題になっています。
問題文の意味が解釈できたら、あとは以下のようなタスクの実行イメージが描けます。
CPUの遊休時間が一番短いのは【ウ】であることがわかります。
オペレーティングシステムとは、OSのことですが、種類と特徴、機能、タスク管理などOSとはどのようなものかついてまとめています。
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プログラムで使用可能な実メモリ枠が3ページである仮想記憶システムにおいて、大きさ6ページのプログラムが実行されたとき、ページフォールトは何回発生するか。 ここで、プログラム実行時のページ読み込み順序は、0、1、2、3、4、0、2、4、3、1、4、5とする。 ページング方式は、LRU(Least Recently Used)とし、初期状態では、実メモリにはいずれのページも読み込まれていないものとする。
【ア】9 【イ】10 【ウ】11 【エ】12
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問18
答え 【イ】
仮想記憶は、主記憶の不足を補う記憶装置です。 仮想記憶方式では、プログラムの実行中、主記憶領域に存在しないページが参照されると、ページフォルトという入出力を伴うプログラムの割り込みをきっかけに、必要なページを主記憶領域にロードするページインが行われます。
実行中のプログラム全体は仮想記憶に格納されていて、実行に必要な部分のみが主記憶に格納されます。 必要なページが主記憶上にないとページフォールトという割込みが発生し、必要なページと不要なページとの入れ替えが発生します。
仮想記憶から主記憶にページを読み込むことをページイン、主記憶から仮想記憶にページを書き出すことをページアウトといいます。 このページインとページアウトをまとめてページングといいます。
ページングは、主記憶とプログラムを固定長の単位に分割し、効率よく管理します。 これによって、少ない主記憶で大きなプログラムの実行を可能にします。
ページ置換アルゴリズムは、ページアウトの対象となるページを選択するアルゴリズムです。 アルゴリズムにはLRUアルゴリズムやFIFOアルゴリズムがあります。
LRUアルゴリズムは、使用後の経過時間が最長のページを置換対象とするページ置換アルゴリズムです。
実メモリ枠が3ページ大きさ6ページのプログラムがページ読み込み順序は、0、1、2、3、4、0、2、4、3、1、4、5で実行されたときのLRUアルゴリズムによるページングの動作例を見ていきます。
0を読み込みます。実メモリに0がないので1回目のページフォルトより、0をページインします。
1を読み込みます。実メモリに1がないので2回目のページフォルトより、1をページインします。
2を読み込みます。実メモリに2がないので3回目のページフォルトより、2をページインします。
3を読み込みます。実メモリに3がないので4回目のページフォルトより、3をページイン、実メモリに空きがないので最近もっとも使われていない0をページアウトします。
4を読み込みます。実メモリに4がないので5回目のページフォルトより、4をページイン、実メモリに空きがないので最近もっとも使われていない1をページアウトします。
0を読み込みます。実メモリに0がないので6回目のページフォルトより、0をページイン、実メモリに空きがないので最近もっとも使われていない2をページアウトします。
2を読み込みます。実メモリに2がないので7回目のページフォルトより、2をページイン、実メモリに空きがないので最近もっとも使われていない3をページアウトします。
4を読み込みます。実メモリに4があるのでそのままです。
3を読み込みます。実メモリに3がないので8回目のページフォルトより、3をページイン、実メモリに空きがないので最近もっとも使われていない0をページアウトします。
1を読み込みます。実メモリに1がないので9回目のページフォルトより、1をページイン、実メモリに空きがないので最近もっとも使われていない2をページアウトします。
4を読み込みます。実メモリに4があるのでそのままです。
5を読み込みます。実メモリに5がないので10回目のページフォルトより、5をページイン、実メモリに空きがないので最近もっとも使われていない3をページアウトします。
スワッピングに使用されるページングファイルについて触れながら、実記憶と仮想記憶の関係や仮想記憶方式の種類と特徴、動的アドレス変換の仕組みを説明していきます。 ページングファイルの作成、設定例、ページング方式のLRUやFIFOの代表的なページ置換えアルゴリズムについてページ置換え手順の例など、具体的な内容もまとめています。
オペレーティングシステムとは、OSのことですが、種類と特徴、機能、タスク管理などOSとはどのようなものかついてまとめています。
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タイムクォンタムが2秒のラウンドロビン方式で処理されるタイムシェアリングシステムにおいて、プロセス1~3が逐次生成されるとき、プロセス2が終了するのはプロセス2の生成時刻から何秒後か。 ここで、各プロセスはCPU処理だけで構成され、OSのオーバヘッドは考慮しないものとする。 また、新しいプロセスの生成と中断されたプロセスの再開が同時に生じた場合は、新しく生成されたプロセスを優先するものとする。
プロセス | 生成時間 | 単独で処理された場合の時間 |
---|---|---|
1 | 0秒後 | 5秒 |
2 | 3秒後 | 7秒 |
3 | 6秒後 | 5秒 |
【ア】12 【イ】14 【ウ】16 【エ】17
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問19
答え 【イ】
待ち行列状態にあるタスクをどのような順位で処理するかを決める方法の1つにラウンドロビン方式があります。 ラウンドロビン方式とは、すべてのタスクに対等の優先度をあたえ、一定時間経過後に終了しないタスクは待ち行列の最後尾に置き、待ち行列の先頭のタスクにCPU使用権をあたえる方式です。
OSのタスク管理に用いられているラウンドロビン方式は、待ち行列にあるプロセスを一定時間実行したら、次のプロセスを実行するように、時間で区切って順番に実行します。 これは別の言い方でタイムスライス方式といいます。 時間内に終わらない場合は、待ち行列の最後に、再度並びます。
複数の利用者が1台のコンピュータを対話型で利用するシステムのことをタイムシェアリングシステムといいます。 タイムシェアリングシステムは、英語でTime Sharing System、TSSと省略する、時分割システムです。
TSSでは、時間を区切って各タスクに順番にCPUを割り当てながら処理していくので、割り当ての終わったタスクは待ち行列の最後に回されます。 円のように待ち行列ができるため、ラウンドロビンと呼ばれます。 実際には、静的優先度方式とタイムスライス方式を組み合わせて、タイムクウォンタム内に実行完了とならなかったタスクを同一優先順位の最後に回します。
ラウンドロビン方式によるスケジュール管理では、タイムクウォンタムという各プロセスに一定のCPU実行時間を割り当てて順番にプロセスを実行します。 プロセスが終了しないうちにタイムクウォンタムを使い切った場合には、そのプロセスを中断して順番の最後で待機します。
タイムクォンタムが2秒のラウンドロビン方式で処理されるタイムシェアリングシステムにおいて、プロセス1~3が逐次生成されるときの各プロセスの生成時刻から何秒後になるか見ていきます。 各プロセスはCPU処理だけで構成され、OSのオーバヘッドは考慮せず、新しいプロセスの生成と中断されたプロセスの再開が同時に生じた場合は、新しく生成されたプロセスを優先します。
プロセス | 生成時間 | 単独で処理された場合の時間 |
---|---|---|
1 | 0秒後 | 5秒 |
2 | 3秒後 | 7秒 |
3 | 6秒後 | 5秒 |
□:未実行、◆:実行、◇:待ち、とすると以下のように実行されます。
プロセス1:◆◆◆◆◇◇◇◇◆□□□□□□□□ プロセス2:□□□◇◆◆◇◇◇◆◆◇◇◆◆◇◆ プロセス3:□□□□□□◆◆◇◇◇◆◆◇◇◆□
プロセス1は、◆◆◆◆◇◇◇◇◆で9秒後、プロセス2は◇◆◆◇◇◇◆◆◇◇◆◆◇◆で14秒後、プロセス3は、◆◆◇◇◇◆◆◇◇◆で10秒後に終了します。
ラウンドロビンとは何か、テニスやボーリングなどで使われる意味から、やさしくOSのタスクスケジューリング方式について解説していきます。
マルチタスク、プリエンティブの意味、OSのタスク管理の機能に関連した多重(マルチ)プログラミング(マルチタスク)とスケジューリングに関連したタスクを切り替える方式やスケジューリング方式についてまとめています。
オペレーティングシステムとは、OSのことですが、種類と特徴、機能、タスク管理などOSとはどのようなものかついてまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
RFIDのパッシブ方式RFタグの説明として、適切なものはどれか。
【ア】アンテナから電力が供給される。
【イ】可視光でデータ通信する。
【ウ】静電容量の変化を捉えて位置を検出する。
【エ】赤外線でデータ通信する。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問20
答え 【ア】
電子決済システムに応用されているRFIDについてみていきます。
RFIDの読み方は「アールエフアイディー」です。
FRIDのタグとは、送受信回路、制御回路、メモリなどをシングルチップ化した半導体とアンテナで構成されるバッテリレス通信機器です。 RFタグは、アンテナから電力が供給されるようになっていて、電波を受信したときこれを電気エネルギーとして使用します。
例えば、アパレル衣料品店の店舗において商品の万引き防止などセキュリティに使われるほか、Suicaなどの電子マネーに使用されています。
フラッシュメモリに関する記述として、適切なものはどれか。
【ア】高速に書換えができ、CPUのキャッシュメモリに用いられる。
【イ】紫外線で全内容の消去ができる。
【ウ】周期的にデータの再書き込みが必要である。
【エ】ブロック単位で電気的に内容の消去ができる。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問21
答え 【エ】
フラッシュメモリはブロック単位で電気的に内容の消去が行えるメモリです。 USBメモリやSDカードなどの記録媒体に使用されています。
フラッシュメモリは、NAND型フラッシュメモリとNOR型フラッシュメモリの2種が主要な種別です。
NAND型フラッシュメモリは、ブロック単位のシーケンシャルアクセスでしか読み出しができない、NOR型に比べて書き込みは高速、NOR型に比べて高集積化に有利、という特徴のフラッシュメモリです。
NOR型フラッシュメモリは、バイト単位のランダムアクセスによる読み出しが可能、NAND型に比べて書き込みは低速、NAND型に比べて高集積化に不利、という特徴のフラッシュメモリです。
音声を標本化周波数10kHz、量子化ビット数16ビットで4秒間サンプリングして音声データを取得した。 この音声データを、圧縮率1/4のADPCMを用いて圧縮した場合のデータ量は何kバイトか。 ここで、1kバイトは1000バイトとする。
【ア】10 【イ】20 【ウ】80 【エ】160
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問22
答え 【イ】
標本化周波数や量子化ビット、サンプリング、ADPCMなどの言葉の意味、バイトなどの単位の理解がネックになると思いますので、 それらを補足しながら解説していきます。
PCMとは、Pulse Code Modulationの略で、パルス符号変調のことで、アナログ音声信号をディジタル化する技術です。 適切な間隔でサンプリングし、その結果を量子化します。
PCMの改良版に、ADPCMがあります。 ADPCMは、adaptive differential pulse code modulationの略で、過去に復号された信号標本と現在の信号標本との差分信号を符号化する差分パルス符号変調(DPCM、差分PCM)を改良し、量子化幅を適応的に変化させます。 PCMと同様に実時間で圧縮記録、展開が行え、かつ整数演算のみで高性能な制御回路も必要としない為、様々な音声装置に採用されている方式です。
標本化周波数(サンプリング周波数)とは、1秒間にサンプリングする回数で単位はHzで表します。 Hzの単位は1000回で1kHzとなります。たとえば、1秒間に10,000回サンプリングする場合は10kHzと表します。 音声をサンプリングするときの周波数は標本化定理に従います。
標本化定理とは、最大周波数の2倍でサンプリングすれば、原音を復元できるという定理です。
量子化とは、1つのサンプリング時の音圧をビット表現にすることです。 8ビットでビット表現にする場合、1サンプリングの値は256段階で表現できます。 なお、ビットは8ビットで1バイトになります。
サンプリングとは、アナログ信号の値を特定の時間間隔で取り出すことです。
音声を標本化周波数10kHz、量子化ビット数16ビットで4秒間サンプリングして音声データを取得し、 音声データを、圧縮率1/4のADPCMを用いて圧縮した場合のデータ量は何kバイトかデータ量を計算していきます。 簡単にするため、1kバイトは1000バイトとして計算していきます。
量子化ビット数16ビットで標本化周波数10kHzですので、データ化した場合1秒当たりのデータ量は「16ビット×10kHz=160kHz」になります。
kHzは、1秒間に1000回サンプリングする意味ですから、1秒間に「160×1000=160,000ビット」のデータ量となります。
この単位を8ビットで1バイトのバイトに単位を変換すると「160,000/8=20,000バイト」となります。 これは1kバイト1000バイトとすると「20,000/1,000=20kバイト」です。
これを4秒間記録して、圧縮率1/4のADPCMを利用して圧縮した場合は「20kバイト×4秒×1/4=20kバイト」となります。 よってデータ量は20kバイトとなります。
Webページの設計の例のうち、アクセシビリティを高める観点から最も適切なものはどれか。
【ア】音声を利用者に確実に聞かせるために、Webページの表示時に自動的に再生する。
【イ】体裁の良いレイアウトにするために、表組を用いる。
【ウ】入力が必須な項目は、色で強調するだけでなく、項目名の隣に“(必須)”などと明記する。
【エ】ハイパリンク先の内容が推測できるように、ハイパリンク画像のalt属性にリンク先のURLを付記する。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問24
答え 【ウ】
アクセシビリティとは、近づきやすさ、接近容易性という意味の言葉です。 情報やサービス、ソフトウェアなどが、どの程度、広範囲に利用可能であるかを表します。 高齢者や障碍者などハンデを持つ人にとって、どの程度利用できるかという意味で使われることもあります。
Webアクセシビリティとは、アクセシビリティのうち、特にWebページについての利用のしやすさのことをいいます。 Webコンテンツを利用するすべての人、特に高齢者や障碍者が、知覚、理解、操作することに対する配慮のことをいいます。
たとえば、「入力が必須な項目は、色で強調するだけでなく、項目名の隣に“(必須)”などと明記する。」といった配慮がWebアクセシビリティの例となります。
各選択肢について見ていきます。
ヒューマンインターフェースとはなにかをテーマにヒューマンインターフェースの意味やWebのパンくずの例などインタフェース設計についてまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
“サッカーチーム”表と“審判”表から、条件を満たす対戦を導出するSQL文のaに入れる字句はどれか。
[条件]
[SQL文]
SELECT A.チーム名 AS 出場チーム 1, B.チーム名 AS 出場チーム 2,
C.氏名 AS 審判氏名
FROM サッカーチーム AS A, サッカーチーム AS B, 審判 AS C
WHERE A.チーム名 < B.チーム名 AND 社員番号
【ア】(A.チーム名 <> C.所属チーム名 OR B.チーム名 <> C.所属チーム名)
【イ】C.所属チーム名 NOT IN (A.チーム名, B.チーム名)
【ウ】EXISTS
(SELECT * FROM 審判 AS D WHERE A.チーム名 <> D.所属チーム名
AND B.チーム名 <> D.所属チーム名)
【エ】NOT EXISTS
(SELECT * FROM 審判 AS D WHERE A.チーム名 = D.所属チーム名
OR B.チーム名 = D.所属チーム名)
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問29
答え 【イ】
SQL文の「WHERE A.チーム名 < B.チーム名」より、条件の「出場チーム1のチーム名は出場チーム2のチーム名よりもアルファベット順で先にくる。」が指定されていますので、 残りの条件の「審判は、所属チームの対戦を担当することはできない。」を満たす選択肢を選びます。
各選択肢について見ていきます。
【ア】(A.チーム名 <> C.所属チーム名 OR B.チーム名 <> C.所属チーム名)
この条件を翻訳すると「AまたはBのチーム名と審判表の所属チーム名が異なる」となります。 AとBのいずれかが対戦を担当する審判でなければ大丈夫という条件になってしまいますのでNGですね。
【イ】C.所属チーム名 NOT IN (A.チーム名, B.チーム名)
この条件を翻訳すると「AとBのチーム名と審判表の所属チーム名にない」となります。 条件の「審判は、所属チームの対戦を担当することはできない。」と同じですのでこれが正解となります。
【ウ】EXISTS (SELECT * FROM 審判 AS D WHERE A.チーム名 <> D.所属チーム名 AND B.チーム名 <> D.所属チーム名)
この条件を翻訳すると「AとBのチーム名と審判表の所属チーム名にない条件で審判表からデータが抽出できるかどうか?」となります。 必ずOKになる条件ですね。これだとSQL文の条件としては使えませんね。
【エ】NOT EXISTS (SELECT * FROM 審判 AS D WHERE A.チーム名 = D.所属チーム名 OR B.チーム名 = D.所属チーム名)
この条件を翻訳すると「AまたはBのチーム名と審判表の所属チーム名が同じ条件で審判表からデータが抽出できないかどうか?」となります。 必ずNGになる条件ですね。これだとSQL文の条件としては使えませんね。
SQLとは、「Structured Query Language」の略で「構造化問合せ言語」というデータベースを操作するための言語の1つです。
SQLが対象とするデータベースはリレーショナルデータベースです。 リレーショナルデータベースは、略してRDB(アールデービー)といいます。
リレーショナルデータベースは、表形式にまとめたデータをキーのデータなどで関連を持たせてデータを管理するデータベースです。
SQL文は、データ定義言語(DDL)、データ操作言語(DML)、その他の操作言語(DCL)に分類されます。
SELECT文は、SQLのデータ操作言語(DML)に分類される文でリレーショナルデータベースからデータの抽出を行います。
SELECTの直後に抽出する表の項目名を記述し、そのあとにFROMで対象テーブルを指定します。
たとえば「サッカーチーム表からチーム名の項目を抽出する」という文は以下になります。
例)SELECT チーム名 FROM サッカーチーム;
SELECTで条件指定する場合はWHERE句をFROMの後に指定します。
たとえば「○○の条件でサッカーチーム表からチーム名の項目を抽出する」という文は以下になります。
例)SELECT チーム名 FROM サッカーチーム WHERE ○○;
SELECT文で複数のテーブルを結合してデータを抽出する場合はFROM句の後にカンマ区切りで複数のテーブルを指定します。 この指定はINNER JOINという内部結合になります。 複数の表を結合した場合、表名.項目名という形式で項目名を指定します。
たとえば「サッカーチーム表と審判表を結合して、○○の条件でチーム名と氏名を抽出する」という文は以下になります。
例)SELECT サッカーチーム.チーム名, 審判.氏名 FROM サッカーチーム, 審判 WHERE ○○;
SELECT文で別名を利用する場合はASを使用します。
たとえば「サッカーチーム表(A)と審判表(B)を結合して、○○の条件でチーム名と氏名を抽出する」という文は以下になります。
例)SELECT A.チーム名, C.氏名 FROM サッカーチーム AS A, 審判 AS C WHERE ○○;
SELECT文の中でSELECT文が利用できます。これを副問い合わせといいます。
たとえば「<SELECT文>のテータがある場合はサッカーチーム表からチーム名の項目を抽出する」という文は以下になります。
例)SELECT チーム名 FROM サッカーチーム WHERE EXISTS (<SELECT文>);
SELECT文で副問い合わせの結果がある場合、ない場合に抽出を行うといった操作を行う場合はEXISTS、NOT EXISTSを使います。
EXISTSの例は上述の例になりますのでNOT EXISTSの例を見ていきます。 たとえば「<SELECT文>のテータがない場合はサッカーチーム表からチーム名の項目を抽出する」という文は以下になります。
例)SELECT チーム名 FROM サッカーチーム WHERE NOT EXISTS (<SELECT文>);
SELECT文の条件で値を指定する場合IN句が使用できます。
たとえ[条件]で取得するSQLは以下になります。
[条件]
例)SELECT A.チーム名 AS 出場チーム 1, B.チーム名 AS 出場チーム 2, C.氏名 AS 審判氏名 FROM サッカーチーム AS A, サッカーチーム AS B, 審判 AS C WHERE A.チーム名 < B.チーム名 AND C.所属チーム名 NOT IN (A.チーム名, B.チーム名);
SELECT文は、要求されるデータを選択するSQL文です。SQLのSELECT文による問合せの方法、SELECT文の書き方についてまとめています。
関係データベースのデータの操作を理解するにはデータベース言語(SQL)の知識が必要です。 データベース言語(SQL文)についての入門講座をコンセプトにオリジナルテキストと情報処理試験の過去問もまとめています。
データベースの方式、設計、データ操作、トランザクション処理、応用など。データベース関連のオリジナルテキストと情報処理試験の過去問もまとめています。
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ルータの機能に関する記述のうち、適切なものはどれか。
【ア】MACアドレステーブルの登録情報によって、データフレームをあるポートだけに中継するか、全てのポートに中継するかを判断する。
【イ】OSI基本参照モデルのデータリンク層において、ネットワーク同士を接続する。
【ウ】OSI基本参照モデルのトランスポート層からアプリケーション層までの階層でプロトコル変換を行う。
【エ】伝送媒体やアクセス制御方式が異なるネットワークの接続が可能であり、送信データのIPアドレスを識別し、データの転送経路を決定する。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問31
答え 【エ】
各選択肢について見ていきます。
通信プロトコルは、ISOが推進するOSIで設計の指針が定められます。 OSIでは、OSI基本参照モデルと呼ばれるネットワークの基本的なモデルを作成しています。
OSI基本参照モデルとは、ISOが推進するOSIによって作成されたネットワークの基本的なモデルです。 複数メーカーのネットワーク機器同士が問題なく接続できるためにしたがうべき国際標準として、重要な役割を果たしているネットワークの基本的なモデルです。
OSI基本参照モデルは、次の表のように7階層にモデル化しているのが特徴です。
階層 | 内容 |
---|---|
第7層アプリケーション層 | ファイル転送(FTP)やメッセージ通信(電子メール)など、ユーザが実行する多くのサービス間プロトコルを制御する。 |
第6層プレゼンテーション層 | 文字コードや画像データの表現形式を制御し、効率的なデータ伝送に適した形式に変換する。 |
第5層セッション層 | アプリケーションプロセス間の情報の流れなど、通信モードの管理や通信方式、同期方法などを規定する。 |
第4層トランスポート層 | エンドツーエンド(コンピュータ間)で必要とされる透過的なデータ伝送を提供する。 データに抜けがあると、相手に通知するエラー制御などを行う。 |
第3層ネットワーク層 | 複数のネットワークにまたがったコンピュータ間のデータ伝送や、データの経路選択をする中継機能など。 |
第2層データリンク層 | ノード間で信頼性の高いデータ伝送を保障する。中継局間のデータ伝送を確実に行う。 |
第1層物理層 | データを電気信号や光信号に変換し、実際の伝送を行う。 |
OSI基本参照モデルの7階層の覚え方のは、「あ、ぷ、せ、と、ね、で、ぶ」です。覚え方のコツは、各層の頭文字をとって、「あ、ぷ、せ、と、ね、で、ぶ」と繰り返し唱えることです。
ルータは、ネットワーク層で接続し、最適な通信経路の選択、IPアドレスのフィルタリング機能を持つ装置です。 伝送媒体やアクセス制御方式が異なるネットワークの接続が可能であり、送信データのIPアドレスを識別し、データの転送経路を決定します。
ルータは、以下のOSI基本参照モデルの層と対応します。
ISP“A”管理下のネットワークから別のISP“B”管理下の宛先にSMTPで電子メールを送信する。 電子メール送信者がSMTP-AUTHを利用していない場合、スパムメール対策OP25Bによって遮断される電子メールはどれか。
【ア】ISP“A”管理下の固定IPアドレスから送信しようとしたが、受信者の承諾を得ていない広告の電子メール
【イ】ISP“A”管理下の固定IPアドレスから送信しようとしたが、送信元IPアドレスがDNSで逆引きできなかった電子メール
【ウ】ISP“A”管理下の動的IPアドレスからISP“A”のメールサーバを経由して送信される電子メール
【エ】ISP“A”管理下の動的IPアドレスからISP“A”のメールサーバを経由せずに直接送信される電子メール
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問37
答え 【エ】
SMTPとは、Simple Mail Transfer Protocolの略で、電子メールを送信するためのアプリケーション層のプロトコルです。
SMTP-AUTHとは、SMTP Service Extension for Authenticationを省略した呼び方で、PCからメールサーバへの電子メール送信時に、ユーザアカウントとパスワードによる利用者認証を行う認証方法のことをいいます。
SMTPサーバは、クライアントがアクセスしてきた場合に利用者認証を行い、認証が成功したとき電子メールを受け付けます。
OP25Bとは、Outbound Port 25 Blockingの略で、ISPのメールサーバを経由せずにインターネット方向に出ていく25番ポートあてのパケットを遮断する方式です。
メール送信に用いるSMTPが利用するIPネットワークの25番ポートを経由した通信を、プロバイダの管理外にあるサーバに接続できないように遮断することでスパムメールの送信を防ぐ仕組みです。 多くのISPで採用されています。
たとえば、ISP“A”管理下のネットワークから別のISP“B”管理下の宛先にSMTPで電子メールを送信し、電子メール送信者がSMTP-AUTHを利用していない場合、 ISP“A”管理下の動的IPアドレスからISP“A”のメールサーバを経由せずに直接送信される電子メールはスパムメール対策OP25Bによって遮断されます。
各選択肢について見ていきます。
VLAN、OP25B、ダイナミックパケットフィルタリングなどネットワークに対する不正アクセス、不正利用、サービスの妨害行為などの脅威に対するネットワークセキュリティの実装技術についてまとめています。
情報セキュリティとは何か、情報セキュリティのテキストコンテンツをテーマに知識をまとめています。またIPAの情報処理試験の情報セキュリティ関連の問題も解説しています。
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データベースで管理されるデータの暗号化に用いることができ、かつ、暗号化と復号とで同じ鍵を使用する暗号化方式はどれか。
【ア】AES 【イ】PKI ウ】RSA 【エ】SHA-256
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問39
答え 【ア】
各選択肢について見ていきます。
以下で選択肢で登場するキーワードに関連する暗号化方式、ハッシュ関数、公開鍵基盤について補足していきます。
暗号化方式には、暗号化と復号で同じ鍵を使う共通鍵暗号方式と、異なる鍵を用いる公開鍵暗号方式があります。 SHA-256などのハッシュ関数は復号できないので暗号化方式としては分類されません。
共通鍵暗号方式とは、英語でCommon key cryptosystem。暗号化と復号に同じ鍵を用いる方法です。 暗号鍵と復号鍵をいずれも秘密にしておく必要があることから、秘密鍵暗号方式とも呼ばれます。 現在の共通鍵暗号方式はブロック暗号とストリーム暗号の2つがあります。
AESとは、Advanced Encryption Standardの略、共通鍵暗号方式の1つでブロック暗号方式です。 DESの後継となる米国政府の標準暗号方式です。ブロック長は128ビットで、使用する鍵の長さは128/192/256ビットの中から選択できます。
公開鍵暗号方式とは、英語でPublic Key Cryptography。 公開鍵と秘密鍵の対になる2つの鍵を使ってデータの暗号化/復号化を行う暗号方式です。 送信者はあらかじめ受信者が公開している公開鍵で暗号化してデータを送信し、受信者は自分の秘密鍵で復号化します。
RSAや楕円曲線暗号が公開鍵暗号方式の代表的な方式です。 公開鍵暗号方式の代表的な方式について見ていきます。
ハッシュ関数とは、データから一定長のメッセージダイジェストを生成する1方向関数のことをいいます。 暗号という名称を冠していませんが、暗号技術の一種として重要な役割を果たしています。
SHA-256とは、ハッシュ関数の一つで最大の計算量が2の256乗とハッシュ関数です。
公開鍵基盤とは、PKI(Publuic Key Infrastructure)ともいい、公開鍵暗号技術に基づき、ディジタル証明書やCAによって実現される相互認証の基盤です。
共通鍵暗号方式とは、英語でCommon key cryptosystem。暗号化と復号に同じ鍵を用いる方法です。 共通鍵暗号方式の特徴と、ブロック暗号のDES、AES、ストリーム暗号のKCipher-2などの代表的な暗号の例についてまとめています。
脅威を防止するために用いられる暗号技術の活用、暗号化の種類、代表的な暗号方式の仕組み、特徴など、暗号技術についてまとめています。
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PMBOKの統合変更管理プロセスにおいて、プロジェクトのプロダクト、サービス、所産、構成要素などに対する変更と実施状況を記録・報告したり、要求事項への適合性を検証する活動を支援したりする活動はどれか。
【ア】アーンド・バリュー・マネジメント
【イ】コンフィギュレーション・マネジメント
【ウ】コンフリクト・マネジメント
【エ】ポートフォリオマネジメント
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問51
答え 【イ】
プロジェクトマネジメントではプロジェクトをマネジメントします。 プロジェクトは、目的を達成するために実施する有期的な活動で、プロジェクトには開始日と終了日があります。 また、プロジェクトを円滑に推進して目的を達成するために、計画する(Plan)、計画に沿って作業を進める(Do)、計画と実績の差異を検証する(Check)、差異の原因へ対処する(Act)の PDCAマネジメントサイクルで管理します。
PMBOKとは、Project Management Body of Knowlodgeの略で、プロジェクトマネジメントの知識体系のことをいいます。 プロジェクトマネジメントに関するノウハウや手法を体系立ててまとめられています。
プロジェクト統合マネジメントは、プロジェクトマネジメント活動のプロセスグループを統合的に管理、調整することが目的のマネジメントです。
PMBOKの統合変更管理プロセスは、 「すべての変更要求をレビューし、変更を承認し、さらに要素成果物、組織のプロセス資産、プロジェクト文書、プロジェクトマネジメント計画書等への変更をマネジメントするプロセス」と定義されるプロセスになります。
コンフィギュレーション・マネジメントとは、 PMBOKの統合変更管理プロセスにおいて、プロジェクトのプロダクト、サービス、所産、構成要素などに対する変更と実施状況を記録・報告したり、要求事項への適合性を検証する活動を支援したりする活動です。 プロジェクトのすべての変更管理をレビュー時、変更管理を承認しマネジメントするプロセスになります。
プロジェクト統合マネジメントとは、プロジェクトマネジメント知識エリアの1つです。PMBOKにあるプロジェクト憲章とは何かなどプロジェクト統合マネジメントに必要な知識をまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにマネジメント系の知識をまとめています。
ITサービスマネジメントにおいて、災害による重大なサービス停止に関する事業影響度分析は、どのプロセスで実施するか。
【ア】インシデント及びサービス要求管理
【イ】サービス継続及び可用性管理
【ウ】サービスレベル管理
【エ】問題管理
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問56
答え 【イ】
ITサービスマネジメントとは、顧客に提供するITをサービスととらえる観点から、適切な品質のITサービスを提供するための手法です。 ITサービスマネジメントは、一般的なサービス業のサービスマネジメント手法をITサービスに拡張したもので、基本的な理念は共通です。
インシデント及びサービス要求管理は、顧客と合意したサービスを可能な限り迅速に回復するためにインシデントの対応を行います。 またはサービス要求の対応を行うためのプロセスです。
インシデントは、サービスに対する計画の中断、サービスの品質の低下、または顧客へのサービスにまだ影響していない事象などのことをいいます。 このインシデントの解決及び合意したサービス要求を実現するためにインシデント及びサービス要求を一貫して管理します。
平常な状況とサービス中断後の状況の両方の下で、顧客と合意したサービス継続性および可用性についての要求事項を確実に実施するための活動についてまとめています。
サービス継続及び可用性管理では、合意した目標の中で、サービス継続及び可用性の約束を果たしていきます。 この中には、たとえば災害による重大なサービス停止に関する事業影響度分析を実施するなど重要なサービスの停止の事業影響度分析を含みます。
サービスレベル管理とは、英語でService Level Management、略してSLMのことです。 顧客とサービス提供者の間でSLA を締結し、サービスレベルを定義、合意及び管理します。 また、PDCAマネジメントサイクルによってサービスの維持、向上を図る一連の活動でサービスレベルの監視結果に応じてSLAやプロセスを見直ていきます。
ITサービスマネジメントにおけるサービスレベル管理では、あらかじめ定めた間隔で、サービス目標に照らしてサービスの傾向及びパフォーマンスを監視していきます。 全てのサービスについて、具体的で、測定可能な目標を立て、顧客が容易に理解できるように文書化します。 具体的には、提供されるサービスの定義、合意、文書化、監視、報告・レビューを行います。 このようにサービスレベル管理では、合意したサービスを提供し、サービス目標を満たすことを確実にします。
問題管理は、問題の根本原因を突き止め、インシデントの再発防止のための解決策を提示する一連の活動です。 インシデントの根本原因を特定して排除し、変更管理プロセスを通じて恒久的な解決策を提案してインシデントの再発や未然防止をします。
SLM、SLA、SLOの違いやサービスマネジメントの各プロセスについてまとめていきます。
サービスマネジメントをテーマに、入門知識をまとめています。 サービスマネジメントの目的と考え方、サービスマネジメントシステムの確立及び改善、ITIL、代表的なSLA項目やサービスカタログなどITサービスマネジメントについてまとめています。 サービスマネジメント関連の参考書積、情報処理試験の過去問もまとめています。
マネジメント系の分野のサイトオリジナル教科書です。マネジメント系の各分野の解説と情報処理の過去問をマッピングしています。
SOAの説明はどれか。
【ア】会計、人事、製造、購買、在庫管理、販売などの企業の業務プロセスを一元管理することによって、業務の効率化や経営資源の全体最適を図る手法
【イ】企業の業務プロセス、システム化要求などのニーズと、ソフトウェアパッケージの機能性がどれだけ適合し、どれだけかい離しているかを分析する手法
【ウ】業務プロセスの問題点を洗い出して、目標設定、実行、チェック、修正行動のマネジメントサイクルを適用し、継続的な改善を図る手法
【エ】利用者の視点から各業務システムの機能をいくつかの独立した部品に分けることによって、業務プロセスとの対応付けや他のソフトウェアとの連携を容易にする手法
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問61
答え 【エ】
【ア】はERP、【イ】はフィット&ギャップ分析、【ウ】はPDCAサイクル、【エ】がSOAの説明になります。
ERPとは、Enterprise Resource Planningの略で、企業資源計画と訳される言葉です。 会計、人事、製造、購買、在庫管理、販売などの企業の業務プロセスを一元管理することによって、業務の効率化や経営資源の全体最適を図る手法です。
フィット&ギャップ分析とは、導入しようとするシステムと企業が求めている機能がどれだけマッチしているかを分析することをいいます。 企業の業務プロセス、システム化要求などのニーズと、ソフトウェアパッケージの機能性がどれだけ適合し、どれだけかい離しているかを分析する手法です。
PDCAとは、Plan Do Check Actionの略で、業務プロセスの問題点を洗い出して、目標設定、実行、チェック、修正行動のマネジメントサイクルを適用し、継続的な改善を図る手法です。
SOAとは、Service Oriented Architectureの略で、サービス指向アーキテクチャと訳される言葉です。 アプリケーションやその機能の一部を独立した部品にしたサービス同士を組み合わせてシステムを作成する方法で、 利用者の視点から各業務システムの機能をいくつかの独立した部品に分けることによって、業務プロセスとの対応付けや他のソフトウェアとの連携を容易にする手法です。
BI(Business Intelligence)の活用事例として、適切なものはどれか。
【ア】競合する他社が発行するマニュアルレポートなどの刊行物を入手し、経営戦略や財務状況を把握する。
【イ】業績の評価や経営戦略の策定を行うために、業務システムなどに蓄積された膨大なデータを分析する。
【ウ】電子化された学習教材を社員がネットワーク経由で利用することを可能にし、学習・成績管理を行う。
【エ】りん議や決裁など、日常の定型的業務を電子化することによって、手続きを確実に行い、処理を迅速化する。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問63
答え 【イ】
各選択肢についてコメントしていきます。
【ア】の「競合する他社が発行するマニュアルレポートなどの刊行物を入手し、経営戦略や財務状況を把握する。」は3C分析の活用例になります。 3C分析は、自社(Company)、顧客(Customer)、競合相手(Competitor)の3つの視点で分析を行う手法です。
【イ】の「業績の評価や経営戦略の策定を行うために、業務システムなどに蓄積された膨大なデータを分析する。」はBIの活用例になります。 BIについては後述いたします。
【ウ】の「電子化された学習教材を社員がネットワーク経由で利用することを可能にし、学習・成績管理を行う。」はeラーニングの活用例になります。
【エ】の「りん議や決裁など、日常の定型的業務を電子化することによって、手続きを確実に行い、処理を迅速化する。」はITを使ったワークフロー管理となります。
BIとは、Bussiness Intelligenceの略で、企業内に存在する膨大なデータや社外の有益なデータを蓄積・分類・検索・分析・加工して、 意思決定に役立つ戦略的な情報に変えるための手法やしくみのことをいいます。
BIによって専門家でない利用者でも容易に必要な情報や分析結果を利用することができるようになり、経営計画や企業戦略などで活用されています。
BIの活用事例は、たとえば、「業績の評価や経営戦略の策定を行うために、業務システムなどに蓄積された膨大なデータを分析する。」といった事例が挙げられます。
このようにBIを具体的いうと、DWH(データウェアハウス)、DSS(意思決定支援システム)、OLTP(オンライン分析処理)、クエリツール、レポーティングツール、データマイニングなどの 仕組みを実装して、データのクレンジング、高速検索、多次元解析などを行い、現場の業務や経営判断に役立つ知識や指標をタイムリーに活用していくアプローチとなります。
情報リテラシーの確立、データ活用、普及啓発など、情報システム活用促進、評価についてまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにストラテジ系の知識をまとめています。
リサイクル法に基づく規制に準拠した使用済PCの回収・再資源化に関する記述のうち、適切なものはどれか。
【ア】回収・再資源化の対象は、ディスプレイ以外のデスクトップPC、及びノートブックPC本体である。
【イ】家庭から廃棄される際に、PCリサイクルマーク付きのPCは、メーカや輸入販売業者の責任で回収・再資源化する。
【ウ】家庭から廃棄される自作PC又は倒産したメーカ若しくは輸入販売業者のPCは、回収・再資源化の対象外である。
【エ】企業から廃棄されるPCは、メーカによる回収・再資源化の対象外であり、企業によって産業廃棄物として処理される必要がある。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問64
答え 【イ】
リサイクル法は、資源、廃棄物などの分別回収・再資源化・再利用について定めた法律です。
家庭から廃棄される際に、PCリサイクルマーク付きのPCは、メーカや輸入販売業者の責任で回収・再資源化します。 回収・再資源化の対象は、デスクトップPC、ノートブックPC本体やディスプレイになります。 家庭から廃棄される自作PC又は倒産したメーカなどのPCは、PC3R推進協議会が有償で回収・再資源化します。 なお、企業から廃棄されるPCは、事業系PCリサイクルによりメーカによる回収・再資源化の対象になります。
各選択肢についてコメントしていきます。
【ア】の「回収・再資源化の対象は、ディスプレイ以外のデスクトップPC、及びノートブックPC本体である。」は正しくないです。 ディスプレイも回収・再資源化の対象になります。
【イ】の「家庭から廃棄される際に、PCリサイクルマーク付きのPCは、メーカや輸入販売業者の責任で回収・再資源化する。」は正しいです。
【ウ】の「家庭から廃棄される自作PC又は倒産したメーカ若しくは輸入販売業者のPCは、回収・再資源化の対象外である。」は正しくないです。 自作PCや倒産したメーカのPCは、PC3R推進協議会が有償で回収・再資源化します。
【エ】の「企業から廃棄されるPCは、メーカによる回収・再資源化の対象外であり、企業によって産業廃棄物として処理される必要がある。」は正しくないです。 企業から廃棄されるPCは、事業系PCリサイクルによりメーカによる回収・再資源化の対象になります。
非機能要件項目はどれか。
【ア】新しい業務の在り方や運用に関わる業務手順、入出力情報、組織、責任、権限、業務上の制約などの項目
【イ】新しい業務の遂行に必要なアプリケーションシステムに関わる利用者の作業、システム機能の実現範囲、機能間の情報の流れなどの項目
【ウ】経営戦略や情報戦略に関わる経営上のニーズ、システム化・システム改善を必要とする業務上の課題、求められる成果・目標などの項目
【エ】システム基盤に関わる可用性、性能、拡張性、運用性、保守性、移行性、セキュリティ、システム環境などの項目
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問65
答え 【エ】
要件定義では、機能要件や非機能要件などの内容を明確化します。
機能要件とは、システムやソフトウェアが実行すべき機能を記述したものです。 利用者の要求を満足するためにシステムやソフトウェアが実現しなければならない機能、業務機能です。
新しい業務の在り方や運用に関わる業務手順、入出力情報、組織、責任、権限、業務上の制約などの項目、 新しい業務の遂行に必要なアプリケーションシステムに関わる利用者の作業、システム機能の実現範囲、機能間の情報の流れなどの項目、 経営戦略や情報戦略に関わる経営上のニーズ、システム化・システム改善を必要とする業務上の課題、求められる成果・目標などの項目が機能要件の項目になります。
非機能要件とは、性能や連続稼働時間などの制約・品質に関する要求を指します。 機能要件以外の性能、容量、情報セキュリティ、拡張などすべての要件です。
システム基盤に関わる可用性、性能、拡張性、運用性、保守性、移行性、セキュリティ、システム環境などの項目が非機能要件の項目が非機能要件の項目になります。
各選択肢についてコメントしていきます。
【ア】の「新しい業務の在り方や運用に関わる業務手順、入出力情報、組織、責任、権限、業務上の制約などの項目」は非機能要件の項目ではありません。 新しい業務の在り方や運用に関わることなので、機能要件の項目になります。
【イ】の「新しい業務の遂行に必要なアプリケーションシステムに関わる利用者の作業、システム機能の実現範囲、機能間の情報の流れなどの項目」も非機能要件の項目ではありません。 新しい業務の遂行に必要なアプリケーションシステムに関わることなので機能要件の項目になります。
【ウ】の「経営戦略や情報戦略に関わる経営上のニーズ、システム化・システム改善を必要とする業務上の課題、求められる成果・目標などの項目」も非機能要件の項目ではありません。 経営戦略や情報戦略に関わることなので、機能要件の項目になります。
【エ】の「システム基盤に関わる可用性、性能、拡張性、運用性、保守性、移行性、セキュリティ、システム環境などの項目」が非機能要件の項目です。
技術経営における課題のうち、“死の谷”を説明したものはどれか。
【ア】コモディティ化が進んでいる分野で製品を開発しても、他社との差別化ができず、価値利益化ができない。
【イ】製品が市場に浸透していく過程において、実用性を重んじる顧客が受け入れず、より大きな市場を形成できない。
【ウ】先進的な製品開発に成功しても、事業化するためには更なる困難が立ちはだかっている。
【エ】プロジェクトのマネジメントが適切に行われていないために、研究開発の現場に過大な負担を強いて、プロジェクトのメンバが過酷な状態になり、失敗に向かってしまう。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問70
答え 【ウ】
研究開発の成果から産業化に至るまでに、技術経営の分野では「死の谷」「魔の川」「ダーウィンの海」という難関があります。
研究開発
↓ 魔の川
開発
↓ 死の谷
事業化
↓ ダーウィンの海
産業化
魔の川は、コモディティ化が進んでいる分野で製品を開発しても、他社との差別化ができず、価値利益化ができない状況のことをいいます。
死の谷、先進的な製品開発に成功しても、事業化するためには更なる困難が立ちはだかっている状況のことをいいます。
ダーウィンの海、製品が市場に浸透していく過程において、実用性を重んじる顧客が受け入れず、より大きな市場を形成できない状況のことをいいます。
各選択肢についてコメントしていきます。
【ア】の「コモディティ化が進んでいる分野で製品を開発しても、他社との差別化ができず、価値利益化ができない。」の説明は魔の川の説明になります。
【イ】の「製品が市場に浸透していく過程において、実用性を重んじる顧客が受け入れず、より大きな市場を形成できない。」の説明はダーウィンの海の説明になります。
【ウ】の「先進的な製品開発に成功しても、事業化するためには更なる困難が立ちはだかっている。」は死の谷の説明になります。
【エ】の「プロジェクトのマネジメントが適切に行われていないために、研究開発の現場に過大な負担を強いて、プロジェクトのメンバが過酷な状態になり、失敗に向かってしまう。」はデスマーチの説明になります。
ディジタルサイネージの説明として、適切なものはどれか。
【ア】情報技術を利用する機会又は能力によって、地域間又は個人間に生じる経済的又は社会的な格差
【イ】情報の正当性を保証するために使用される電子的な署名
【ウ】ディスプレイに映像、文字などの情報を表示する電子看板
【エ】不正利用を防止するためにデータに識別情報を埋め込む技術
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者 午前 問題 問73
答え 【ウ】
ディジタルサイネージとは、ディスプレイに映像、文字などの情報を表示する電子看板のことをいいます。
サイネージとは、英語のsignageのことで、看板や標識を意味する言葉です。
ディジタルサイネージは、電子POP、電子ポスター、電子看板システム、電子掲示板、電子広告板などたくさんの別の呼び方があります。
表示部分は、プラズマディスプレイ、LCD、LED、VFD、映像プロジェクタなどによって文字・動画・静止画を表示します。 その他、コントロール部、ストレージ部などによって構成されています。
ディジタルサイネージは、街頭、店頭、公共施設、駅、空港、病院などに設置されて、広告や案内表示などで活用されています。
各選択肢についてコメントしていきます。
【ア】の「情報技術を利用する機会又は能力によって、地域間又は個人間に生じる経済的又は社会的な格差」は情報格差の説明です。
【イ】の「情報の正当性を保証するために使用される電子的な署名」は電磁署名の説明です。
【ウ】の「ディスプレイに映像、文字などの情報を表示する電子看板」はディジタルサイネージの説明になります。
【エ】の「不正利用を防止するためにデータに識別情報を埋め込む技術」は電子透かしの説明です。
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