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技術開発戦略の立案―シュンペーターの想像的破壊、イノベーションの事例など

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技術開発戦略の目的はイノベーションの促進。シュンペーターの想像的破壊、イノベーションの事例など技術開発戦略の立案をテーマに知識をまとめています。

目次

この記事の目次です。

1. 技術開発戦略の目的と考え方(シュンペーターの想像的破壊、イノベーションの事例)

2. 価値創出の三要素

3. 技術開発戦略の立案手順

4. 外部資源活用戦略

もっと知識を広げるための参考

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1. 技術開発戦略の目的と考え方(シュンペーターの想像的破壊、イノベーションの事例)

企業の持続的発展のためには、技術開発への投資とともにイノベーションを促進し、技術と市場ニーズとを結び付けて事業を成功へ導く技術開発戦略が重要です。 そして、経営戦略や事業戦略と技術開発戦略との連携も重要です。技術開発戦略の目的を達成する上でイノベーションが重要です。

MOT

MOTは、Management of Technologyの略で、技術経営と訳されます。 技術開発戦略の立案、技術開発計画の策定などを行うマネジメント分野のことをいいます。

技術と経営の両面に精通し、組織横断的な事業推進能力を兼ね備えた人材を 育成するプログラムが大学などの教育機関での開講のような教育プログラムの背景にある、 技術に立脚する事業を行う組織が、技術がもつ可能性を見極めてイノベーションを創出し、 経済的価値の最大化を目指す経営の考え方を表します。

MOTに関連したIPA情報処理試験の過去問

以下ではMOTに関連したIPA情報処理試験の過去問とそのの解説をまとめています。

イノベーション(シュンペーターのイノベーションと想像的破壊)

イノベーションは、画期的なビジネスモデルの創出や技術革新などの意味で用いられることがある用語です。

以下ではイノベーションとは何か、シュンペーターの想像的破壊の考え方、イノベーションの事例を見ていきます。

シュンペーターのイノベーションの定義

著名な経済学者シュンペーターのイノベーションの定義が有名です。シュンペーターは以下の5つのフェーズを包括してイノベーションとよびました。

  1. 新製品の算出
  2. 新生産手段の導入
  3. 新市場の開拓
  4. 原材料・半製品の新しい獲得源
  5. 新しい組織の達成

シュンペーターの想像的破壊

イノベーションに関わる用語として、創造的破壊という用語もシュンペーターによって提唱されました。

創造的破壊は、資本主義における経済発展そのものであり、これが起こる背景は基本的には外部環境の変化ではなく、企業内部のイノベーションであるとしました。 持続的な経済発展のためには絶えず新たなイノベーションで創造的破壊を行うことが重要であるとシュンペーターは説きました。

イノベーションの事例(イノベーションの本質とプロセスイノベーション)

イノベーションの事例として、楽天のアジャイルによる組織改革の事例(出所『アジャイル開発とスクラム』平鍋健児、野中郁次郎、翔泳社)について考えてみます。

楽天のアジャイルによる組織改革の事例

『アジャイル開発とスクラム』(平鍋健児、野中郁次郎、翔泳社)という書籍に楽天のアジャイルによる組織改革についてまとめられています。

事例をまとめますと、背景として、①インターネットサービスの開発の世界について触れ、アジャイル開発へ挑戦します。 まず、②継続的インテグレーションの導入により、スピードを支えた開発環境とテストを実現します。 そして、③アジャイル開発の展開とスクラムの導入、Infoseekニュースプロジェクトへの適用、開発からサービス企画へ、そして全社への浸透を目指していきます。

事例考察①:イノベーションを促すアントプレナー

シュンペーターによると革新を起こす行為をイノベーションとよび、革新をもたらす経営者をアントプレナーとよびました。 イノベーションを起こすには、事例のような挑戦を促すアントプレナーの存在が必要ということになります。

事例考察②:プロセスイノベーション

プロセスイノベーションとは、イノベーションのうち、生産技術面のイノベーションのことで、業務の過程・工程をこれまでの延長上にはない革新的、画期的な仕組みに改めることをいいます。 つまり、既存のものを新しい方法で生産することをいいます。

プロセスイノベーションの成果としては、製品の品質が向上が挙げられます。

たとえば、「製品の品質を向上する革新的な製造工程を開発する」がプロセスイノベーションの例となります。 事例では、継続的インテグレーションの導入というプロセスイノベーションが行われています。

事例考察③:イノベーションの本質

『経営学への招待』(坂下昭宣、白桃書房)という書籍の「第5章 企業や組織文化」のところで「意味の共有」についてまとめられています。 組織や集団を管理する入門知識として、「意味の共有化」を理解しておく必要があります。

「意味の共有化」は「見える化」に近い考え方ですが、例えば、百聞は一見にしかずということばがありますが、デバック&テストやプロトタイプ開発など、成果物を見たり、見せた方が情報量が多くうまく行くことが多いです。 ウォータフォールモデルのV字開発が破綻していると言われるのもこの辺りにあると言われています。

『イノベーションの本質』(野中郁次郎、勝見明、日経BP)という本では、「イノベーションの本質」を人と組織の観点からとらえています。 「意味の共有化」をナレッジマネージメントとして「暗黙知→形式知→暗黙知→・・・」とぐるぐるまわるSEKIモデルとして体系化されています。 このモデルの応用として、スクラムという手法が構築されています。

継続インテグレーションだけでは、プロセスイノベーションは実現せず、スクラムという人や組織管理する考え方や手法があって、アジャイル開発というイノベーションを実現していく事例と考えます。 継続的にしかも全社への展開というところから、まさに想像的破壊の事例ではないかと思います。 イノベーションの本質として、継続的という考えと、人や組織のマネージメントが必要ということではないかと思います。

イノベーションに関連したIPA情報処理試験の過去問

以下ではイノベーションに関連したIPA情報処理試験の過去問とそのの解説をまとめています。

2. 価値創出の三要素

技術開発を経済的価値へ結びつけるには、技術・製品価値創造(Value Creation)、価値実現(Value Delivery)、価値利益化(Value Capture)が重要です。

技術のSカーブ

技術は、理想とする技術を目指す過程において、導入期、成長期、成熟期、衰退期、 そして次の技術フェーズに移行するという進化の過程をたどる。 この技術進化過程を技術のSカーブといいます。

技術経営における課題

研究開発の成果から産業化に至るまでに、技術経営の分野では「死の谷」「魔の川」「ダーウィンの海」という難関があります。

研究開発
↓ 魔の川
開発
↓ 死の谷
事業化
↓ ダーウィンの海
産業化

魔の川

魔の川は、コモディティ化が進んでいる分野で製品を開発しても、他社との差別化ができず、価値利益化ができない状況のことを言います。

死の谷

死の谷、先進的な製品開発に成功しても、事業化するためには更なる困難が立ちはだかっている状況のことを言います。

ダーウィンの海

ダーウィンの海、製品が市場に浸透していく過程において、実用性を重んじる顧客が受け入れず、より大きな市場を形成できない状況のことを言います。

価値創出の三要素に関連したIPA情報処理試験の過去問

以下では価値創出の三要素に関連したIPA情報処理試験の過去問とそのの解説をまとめています。

3. 技術開発戦略の立案手順

技術開発戦略の立案に先立って必要な分析の内容、核となる技術を見極め、柔軟に外部資源を活用します。

4. 外部資源活用戦略

外部資源を戦略的に活用する手法には、M&A(Mergers and Acquisitions:合併と買収)、産学官連携,TLO(Technology Licensing Organization:技術移転機関)、 標準化戦略、知的財産権、早期審査制度、パテントプール、防衛特許などがあります。

TLO

TLOは、Technology Licensing Organizationを省略した呼び方をいいます。技術移転機関と訳されます。

TLOとは、大学や国の試験研究機関等における技術に関する研究成果の効率的な技術移転を促進することにより、 新たな事業分野の開拓、産業技術の向上、大学等の研究活動の活性化を図り、我が国の産業構造の転換の円滑化、国民経済の健全な発展、学術の進展に寄与することを目的としている法律です。

LTOにおける承認又は認定された事業者の役割

TLO法に基づき、承認又は認定された事業者の役割は、大学の研究成果を特許化し、又は企業への技術移転を支援し、産学の仲介役を果たすことです。

パテントプール

パテントプールは、複数の企業が自社の特許権をもち寄り、特許権を一括して管理する仕組みです。 MPEG4などに存在します。

外部資源活用戦略に関連したIPA情報処理試験の過去問

以下ではTLOに関連したIPA情報処理試験の過去問とそのの解説をまとめています。

もっと知識を広げるための参考

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