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平成29年秋の基本情報技術者 午前の過去問と解説を掲載しています。
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このページの目次です。
送信側では、ビット列をある生成多項式で割った余りをそのビット列に付加して送信し、 受信側では、受信したビット列が同じ生成多項式で割り切れるか否かで誤りの生成を判断する誤り検査方式はどれか。
【ア】CRC方式
【イ】垂直パリティチェック方式
【ウ】水平パリティチェック方式
【エ】ハミング符号方式
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問2
答え 【ア】
CRC方式は、送信側では、ビット列をある生成多項式で割った余りをそのビット列に付加して送信し、 受信側では、受信したビット列が同じ生成多項式で割り切れるか否かで誤りの生成を判断する誤り検査方式です。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにテクノロジ系の知識をまとめています。
フィードバック制御の説明として、適切なものはどれか。
【ア】あらかじめ定められた順序で制御を行う。
【イ】外乱の影響が出力に現れる前に制御を行う。
【ウ】出力結果と目標値とを比較して、一致するように制御を行う。
【エ】出力結果を使用せず制御を行う。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問3
答え 【ウ】
フィードバック制御は、出力結果と目標値とを比較して、一致するように制御を行います。
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A、B、C、Dの順に到着するデータに対して、一つのスタックだけを用いて出力可能なデータ列はどれか。
【ア】A、D、B、C
【イ】B、D、A、C
【ウ】C、B、D、A
【エ】D、C、A、B
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問5
答え 【ウ】
スタックとは、1次元配列に格納された後から入れたデータを先に取り出すデータ構造のことをいいます。 このようなデータの出し入れをLIFO(Last-In First-Out:後入れ先出し)と呼びます。
データ構造とは、コンピュータがデータ処理や計算を行う際に、あらかじめデータを扱いやすいように加工しておき、 計算速度が速くなるようにしたものです。
配列とは、内部構造を持つデータ構造で、同じ型の要素の並びで添字式を持つデータ構造のことをいいます。
どの選択肢が可能かシミュレートして行えるものを確認するとわかりやすいです。
選択肢【ア】のスタックと出力をシミュレートするとADまでは作れますが、そのあとのBが作れないことがわかります。
選択肢【イ】のスタックと出力をシミュレートするとBDまでは作れますが、そのあとのAが作れないことがわかります。
選択肢【ウ】のスタックと出力をシミュレートすると行えることがわかります。
選択肢【エ】のスタックと出力をシミュレートするとDCまでは作れますが、そのあとのAが作れないことがわかります。
スタックはLIFO(Last-In First-Out:後入れ先出し)、キューはFIFO(先入れ先だし:First In First Out)のデータ構造です。スタックとキューの考え方、その操作について解説していきます。
アルゴリズムとデータ構造について、基本情報や応用情報など情報処理試験対策用の解説をまとめています。
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USB Type-Cのプラグ側コネクタの断面図はどれか。 ここで、図の縮尺は同一ではない。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問11
答え 【イ】
USBとは、パソコン用のシリアルインターフェースの規格です。
ハブを介してパソコンなどに最大127台の機器をツリー上に接続でき、機器の接続を自動的に認識する機能(プラグ・アンド・プレイ機能)や、パソコンや機器の電源を入れたままでコネクタの抜き差しが出来る機能(ホット・プラグ機能)を持ちます。 また、機器への電源供給も可能です。
各プラグのイメージと名称は以下になります。
選択肢【ア】のイメージは、USB Type Aになります。
選択肢【イ】のイメージは、USB Type Cになります。
選択肢【イ】のイメージは、USB Mini Bになります。
選択肢【エ】のイメージは、USB Micro Bになります。
RAID5の記録方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
【ア】複数の磁気ディスクに分散してバイト単位でデータを書き込み、さらに、1台の磁気ディスクにパリティを書き込む。
【イ】複数の磁気ディスクに分散してビット単位でデータを書き込み、さらに、複数の磁気ディスクにエラー訂正符号(ECC)を書き込む。
【ウ】複数の磁気ディスクに分散してブロック単位でデータを書き込み、さらに、複数の磁気ディスクに分散してパリティを書き込む。
【エ】ミラーディスクを構成するために、磁気ディスク2台に同じ内容を書き込む。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問12
答え 【ウ】
RAIDとは、複数の磁気ディスク装置をまとめて一つの装置として扱い、信頼性や速度を向上させる技術です。 入出力を高速化したり、障害に対する耐久性を向上させた外部記憶またはその方式で、ハードディスクを複数台並列に並べ、それら全体を1つのディスクのように制御します。 RAIDには多くの種類があり、主なものにRAID0、RAID1、RAID5があります。
RAID5は、1台のディスク障害が復旧可能な方式で、記録方式には以下のような特徴があります。
デュアルシステムの説明として、最も適切なものはどれか。
【ア】同じ処理を行うシステムを二重に用意し、処理結果を照合することで処理の正確さを確認する。 どちらかのシステムに障害が発生した場合は、縮退運転によって処理を継続する。
【イ】オンライン処理を行う現用系と、バッチ処理などを行いながら待機させる待機系を用意し、現用系に障害が発生した場合は待機系に切り替え、オンライン処理を継続する。
【ウ】待機系に現用系のオンライン処理プログラムをロードして待機させておき、現用系に障害が発生した場合は、即時に待機系に切り替えて処理を続行する。
【エ】プロセッサ、メモリ、チャネル、電源系などを二重に用意しておき、それぞれの装置で片方に障害が発生した場合でも、処理を継続する。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問13
答え 【ア】
デュアルシステムとは、高い信頼性を実現するためのシステムや方式で、同じ処理に対して2つのシステムを用意し、並行運転しながら処理結果を比較・照合して処理を進めるシステムのことをいいます。 同じ処理を行うシステムを二重に用意し、処理結果を照合することで処理の正確さを確認します。 どちらかのシステムに障害が発生した場合は、縮退運転によって処理を継続します。
優先度に基づくプリエンティブなスケジューリングを行うリアルタイムOSで、二つのタスクA、Bをスケジューリングする。 Aの方がBよりも優先度が高い場合にリアルタイムOSが行う動作のうち、適切なものはどれか。
【ア】Aの実行中にBに起動がかかると、Aを実行可能状態にしてBを実行する。
【イ】Aの実行中にBに起動がかかると、Aを待ち状態にしてBを実行する。
【ウ】Bの実行中にAに起動がかかると、Bを実行可能状態にしてAを実行する。
【エ】Bの実行中にAに起動がかかると、Bを待ち状態にしてAを実行する。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問18
答え 【ウ】
リアルタイムOSとは、リアルタイムシステムのためのOSです。 制御、通信、周辺装置などに組み込んで使うOSで、一般のOSとは異なり、UIよりも実行の速さを優先するOSです。 汎用のOSとほとんど同じ機能を持ちますが、リアルタイム処理を行うため、ジョブスケジューリング、イベントドリブンプリエンプション方式が基本になっています。
イベントドリブンプリエンプション方式とは、処理要求の発生をトリガとしてスケジューリングする方式です。 優先順位方式と組み合わせて、イベントをトリガに実行するタスクを決める方式です。
プリエンプティブ方式は、実行中のタスクを終了させることなく、別のタスクに切り替えて実行する方式です。
リアルタイムOSにおいて、実行中のタスクがプリエンプションによって遷移する状態は、実行可能状態になります。
実行中のタスクがプリエンプションによって遷移する条件は、実行状態のタスクより優先度の高いタスクが実行可能状態になる、あるいは実行状態のタスクに割り当てられたCPU時間が終わった時です。 今のタスクをタスク実行の状態遷移の工程を前の工程である実行可能状態に戻して、優先度の高いタスクを実行します。
例えば、二つのタスクA、Bをスケジューリングする場合、Aの方がBよりも優先度が高い場合、次のように動作します。
リアルタイムOSとは、リアルタイムシステムのためのOSです。RTOSの読み方や特徴、イベントドリブンプリエンプション方式などのタスク決定方式など、リアルタイムOSとは何かまとめています。
オペレーティングシステムとは、OSのことですが、種類と特徴、機能、タスク管理などOSとはどのようなものかついてまとめています。
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コンデンサに蓄えた電荷の有無で情報を記憶するメモリはどれか。
【ア】EEPROM
【イ】SDRAM
【ウ】SRAM
【エ】フラッシュメモリ
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問21
答え 【イ】
EEPROMとは、不揮発性メモリの一種で、コンピュータなどの電子機器で電源を切っても保持しておくべきデータを格納するのに使われています。 EEPROMは、Electrically Erasable Programmable Read Only Memoryの略です。
SDRAMとは、システムバスに同期して動作するDRAMです。 コンデンサに蓄えた電荷の有無で情報を記憶するメモリです。
SRAMは、DRAMと比較して、定期的な回復動作が不要なメモリです。
フラッシュメモリはブロック単位で電気的に内容の消去が行えるメモリです。 USBメモリやSDカードなどの記録媒体に使用されています。
アクチュエータの機能として、適切なものはどれか。
【ア】アナログ電気通信を、コンピュータが処理可能なディジタル信号に変える。
【イ】キーボード、タッチパネルなどに使用され、コンピュータに情報を入力する。
【ウ】コンピュータが出力した電気信号を力学的な運動に変える。
【エ】物理量を検出して、電気信号に変える。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問22
答え 【ウ】
アクチュエータとは、コンピュータが出力した電気信号を力学的な運動に変える電気回路を構成する機械の要素です。
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符号化速度が192kビット/秒の音声データ2.4Mバイトを、通信速度が128kビット/秒のネットワークを用いてダウンロードしながら途切れることなく再生するためには、 再生開始前のデータのバッファリング時間として最低何秒間が必要か。
【ア】50
【イ】100
【ウ】150
【エ】250
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問31
答え 【ア】
主に音声や動画などのマルチメディアファイルを転送・再生するダウンロード方式のことをストリーミングといいます。
データのバッファリングは、データを途切れることなく再生するために、 接続を開始した時点ではすぐに再生せず、しばらく一定量のデータをメモリ上のバッファに蓄えてから再生を開始することです。
以下では、符号化速度が192kビット/秒の音声データ2.4Mバイトを、通信速度が128kビット/秒のネットワークを用いてダウンロードしながら途切れることなく再生するためには、再生開始前に最低何秒分のデータのバッファリングが必要か計算します。
1Mは1000バイト、1バイトは8ビットです。単位を合わせながら計算すると次のようになります。
2.4Mバイト÷192kビット | = | (2.4M×8ビット)÷192k |
= | (2.4×1000k×8ビット)÷192k | |
= | 100秒 |
同様に単位を合わせながら計算すると次のようになります。
128kビット×100秒 | = | (128kバイト÷8ビット)×100秒 |
= | 16kバイト×100秒 | |
= | 1600kバイト |
(2.4×1000k)-1600k | = | 2,400k-1600k |
= | 800k |
800kバイト÷128kビット | = | (800kビット×8ビット)÷128kビット |
= | 6400kビット÷128kビット | |
= | 50秒 |
以上より、50秒になります。
IPv4において、インターネット接続用ルータのNAT機能の説明として、適切なものはどれか。
【ア】インターネットへのアクセスをキャッシュしておくことによって、その後に同じIPアドレスのWebサイトへアクセスする場合、表示を高速化できる機能である。
【イ】通信中のIPパケットを検査して、インターネットからの攻撃や侵入を検知する機能である。
【ウ】特定の端末宛てのIPパケットだけを通過させる機能である。
【エ】プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換する機能である。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問33
答え 【エ】
NATとは、Network Address Translatorの略で、プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換する機能です。
NAPTとは、Network Address & Port Translationの略で、NATの機能に加え、TCPやUDPのポート番号の付け替えも行う機能があります。 一つのグローバルIPアドレスを使って複数のホストが同時にインターネットにアクセスできるようにする仕組みです。 NAPTは、PAT(Port Address Translation、Cisco Systemsによる呼称)、IPマスカレード(LinuxにおけるNAPTの実装名から)などと呼ぶこともあります。
ソフトウェアのリバースエンジニアリングの説明はどれか。
【ア】開発支援ツールなどを用いて、設計情報からソースコードを自動生成する。
【イ】外部から見たときの振る舞いを変えずに、ソフトウェアの内部構造を変える。
【ウ】既存のソフトウェアを解析し、その仕様や構造を明らかにする。
【エ】既存のソフトウェアを分析し理解した上で、ソフトウェア全体を新しく構築し直す。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問50
答え 【ウ】
リバースエンジニアリングとは、既存のソフトウェアを解析し、その仕様や構造を明らかにすることをいいます。
新規システムにおけるデータのバックアップ方法に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
【ア】業務処理がバックアップ処理と重なると応答時間が長くなる可能性がある場合には、両方の処理がかさらないようにスケジュールを立てる。
【イ】バックアップ処理時間を短くするためには、バックアップデータをバックアップ元と同一の記憶媒体内に置く。
【ウ】バックアップデータからの復旧時間を短くするためには、差分バックアップを採用する。
【エ】バックアップデータを長時間保有するためには、ランダムアクセスが可能な媒体を使用する。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問56
答え 【ア】
【ア】適切です。
【イ】バックアップデータをバックアップ元と同一の記憶媒体内に置くのは適切ではありません。
【ウ】復旧時間はフルバックアップの方が短いです。
【エ】バックアップデータを長時間保有するためには、ランダムアクセスしない媒体のほうがいいです。
サービスの運用をテーマに、運用計画や資源管理といったシステム運用管理、システムの操作やスケジューリングといった運用オペレーション、サービスデスク、の役割や機能についてまとめていきます。
サービスマネジメントをテーマに、入門知識をまとめています。サービスマネジメントの目的と考え方、サービスマネジメントシステムの確立及び改善、ITIL、代表的なSLA項目やサービスカタログなどITサービスマネジメントについてまとめています。 サービスマネジメント関連の参考書積、情報処理試験の過去問もまとめています。
情報処理試験対策用のサイトオリジナル教科書をテーマにマネジメント系の知識をまとめています。
グリーン調達の説明はどれか。
【ア】環境保全活動を実施している企業がその活動内容を広くアピールし、投資家から環境保全のための資金を募ることである。
【イ】第三者が一定の基準に基づいて環境保全に資する製品を認定する、エコマークなどの環境表示に関する国際規格のことである。
【ウ】太陽光、バイオマス、風力、地熱などの自然エネルギーによって発電されたグリーン電力を、市場で取引可能にする証書のことである。
【エ】品質や価格の要件を満たすだけでなく、環境負荷が小さい製品やサービスを、環境負荷の低減に努める事業者から優先して購入することである。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問64
答え 【エ】
グリーン調達とは、品質や価格の要件を満たすだけでなく、環境負荷が小さい製品やサービスを、環境負荷の低減に努める事業者から優先して購入することをいいます。
HEMSの説明として、適切なものはどれか。
【ア】太陽光発電システム及び家庭用燃料電池が発電した電気を、家庭などで利用できるように変換するシステム
【イ】廃棄物の減量及び資源の有効利用推進のために、一般家庭及び事務所から排出された家電製品の有用な部分をリサイクルするシステム
【ウ】ヒートポンプを利用して、より少ないエネルギーで大きな熱量を発生させる電気給湯システム
【エ】複数の家電製品をネットワークでつなぎ、電力の可視化及び電力消費の最適制御を行うシステム
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問73
答え 【エ】
HEMSとは、複数の家電製品をネットワークでつなぎ、電力の可視化及び電力消費の最適制御を行うシステムのことをいいます。 HEMSはHome Energy Management Systemの略です。
CIOが果たすべき主要な役割はどれか。
【ア】情報化戦略を立案するにあたって、経営戦略を支援するために、企業全体の情報資源への投資効果を最適化するプランを策定する。
【イ】情報システム開発・運用に関する状況を把握して、全社情報システムが最適に機能するように具体的に改善点を指示する。
【ウ】情報システムが企業活動に対して健全に機能しているかどうかを監査することによって、情報システム部門にアドバイスを与える。
【エ】全社情報システムの最適な運営が行えるように、情報システムに関する問合せやトラブルに関する報告を受け、担当部門に具体的指示を与える。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問題 問75
答え 【ア】
CIOとは、Chief Information Officerの略で最高情報責任者のことをいいます。 主な役割は情報化戦略を立案するにあたって、経営戦略を支援するために、企業全体の情報資源への投資効果を最適化するプランを策定することです。
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